危険な人にご用心!!―――その4―――
投稿者名:マサ
投稿日時:(02/ 3/16)
野菜を切る音で叱られてしまった私ですが、とりあえずは諦めずに読んでくださる方々に感謝感謝ですな。とゆ〜ことで続きです。
横島達が気絶してからしばらくして美神が事務所に到着した。
「あらおキヌちゃん、あいつ等どうしたのよ?」
とか言って美神は未だに意識不明の横島達を指差す。
「色々在って大変だったんですよ。もう少し休ませてあげてください」
「あ、そう。まったく、朝っぱらから・・・」
「私、お茶を入れてきますね」
少ししておキヌが何時ものように紅茶を持ってきた。
彼女は美神の机の上に紅茶のカップを置くと、足早に部屋の隅に移動し、耳をふさいでうずくまった。
「おキヌちゃん?何してんのよ?今日はちょっと変じゃない?」
そう言ってカップを持ち上げた時、カップの底に物体が沈んでいるのに気が付いた。
それは・・・
「『火』の文珠?・・・って・・・え?」
そこに『暴』の文珠が転がってきた。
二つの文珠の共鳴により『爆』の力が発動する。
「ちょっと・・・!!」
ドガアァァーーン
爆風によって窓が吹き飛んだ。
「なんか・・・凄く変・・・」
「あふぁふぁふぁふぁ〜〜。ひおひあ〜びはひはうはへ。(あたたたた〜〜。酷いな〜美神さんにまで)」
今のショックで横島が目を覚ましたらしい。(口が回ってないけど)
「あ〜も〜!何かに取り憑かれてるわね。こりゃ〜」
「そ〜みたいっスね」
恐るべし横島。もう回復か?
「あ!!!もしかして・・・」
美神が何かを思い出して辺りを見回す。
そして手にとったのは昨日の仏像の入った木箱だ。
箱の中を見て美神はやはりと言う顔をした。
割れないようにして入っていたはずの仏像が粉々になっていた。
「・・・おキヌちゃん、あなたは今悪霊に取り憑かれているわ。いい子だから除霊されなさい」
「美神さん・・・何か母親ぽいですよ?台詞が」
「私、悪い子です!」
「おキヌちゃんまで・・・。今取り憑いている悪霊って相当馬鹿なのでは・・・」(汗)
傍で聞いてると幼稚に思える会話を交わした所で美神が素早くおキヌの額に破魔札を張った。
「もう、面倒かけさせて!」
おキヌの体が閃光に包まれ、邪鬼が姿を現す。
『ぐあぁぁー!よくも俺様が生気を吸っているところを邪魔したなぁ』
「ほ〜。おキヌちゃんの生気はさぞかし美味かっただろうな?」
『まぁな、そりゃ〜も〜あれだけ純粋な気は何百年振りかねぇ』
「「殺す!!」」
強烈な殺気を漂わせながら、二人の霊力が急激に上昇した。
『おい待て!何故こんなに異常に強い陰陽師が居るんだ?!!』
「「そりゃど〜も!」」
『うあぁぁぁぁぁ』
邪鬼は全速力でその場から逃げ出そうとするが、事務所の結界に阻まれあえなく失敗した。
『こ、こうなったらお前に取り憑いて皆殺しだあぁぁぁ〜〜!!』
そう言って邪鬼は隙をついて横島に取り憑く、が。
「う・・・ん?あれ?何とも無い」
横島に変化は見られない。しかし
『な、なにぃ?!・・・この人間、なんと言う邪な精神をしとるんだ・・・がっ・・・ぐあぁぁぁぁぁ〜〜〜!!!』
シュウゥゥゥーーー
邪鬼消滅。
「馬鹿ねぇ。よりにもよって横島クンに取り憑くなんて」
「なんか複雑だな・・・。俺ってそんなに邪なのか?」
「大体あんたの霊力は煩悩で作り出している部分が在るんだから、そんなのが染み付いたあんたの体の中に入った奴がどうなるかは解りきってるでしょ?」
「はは・・・ははは・・・」
プルルルルル・・・
「あ、電話。何なのよ、こんな時に・・・・・・(がちゃっ)はい、こちら美神所霊事務所ですが・・・」
『あの〜、昨日依頼をした住職ですが、どうですかな?(にやり)あの邪鬼は厄介ですからなぁ。いい具合に封印が切れかかってましたもので・・・大変でしょう?』
「あんた、仕組んどったな・・・!!・・・ま、除霊も終わりましたので代金の方は宜しくね」
『なんですと〜?!!』
その後、美神に金をふんだくられた住職は首吊り自殺を図ったと言う・・・(いいのか?)
今までの
コメント:
- わっ(焦っ)わっ(焦焦っ)。叱ってないです、怒ってないです、否定してないですぅっっ。
意図したものではないかもしれませんが、音と横島くんの想像のズレが色々なものを連想させて面白かったです。
横島くんは料理なんか作らないから分からなかったとか、怖いからまともな方向に思い込もうとしたとか。
実際に切られたものとして別のモノを考えることもできますし。
アレはむしろ良かったと思いますよ。 (斑駒)
- あちゃァ。焦って今回の感想を書き忘れてしまいました。
なかなか『極楽』らしい展開ではありますね。
この期に及んで横島くんはまたアッサリ取り憑かれるし、煩悩パワー(?)で悪霊は退散するし(汗)
話のまとまり方としてはとても良かったと思います。
ただし首吊りは絶対バツです。
美神さんに関わった人が不幸になるのはお約束ですが、『極楽』世界として命を軽んじてはいけません。
「このマンガで誰が死ぬんだ!?」というヤツです。この世界では無意味な死は避けたほうがいいです。
せいぜい「都内の一等地にある先祖代々受け継がれてきた寺の敷地を召し上げられた」程度にしておきましょう。
オチの後味が悪いと、折角積み上げてきた物語が台無しになることがありますよ。
今回はその警告の意味も含めて中立です。 (斑駒)
- 斑駒さん、一応は『図った』であって殺さないように努力はしたつもりなんですよ?
一休さんが止めたとか。(冗談)
兎に角、解ってもらえませんか?(血の涙) (マサ)
- ↑実はそう(住職は死んでいない)かもしれないとは思っていました。
努力したであろう事は「(いいのか?)」という自分つっこみからも感じられたのですが、残念ながら同じ事です。
『首吊り』という言葉が悪印象を与え、それをフォローする事象(例えば一休さんでもいいです)が用意されていない以上、オチ(ひいては物語)に対する悪印象を拭い去ることはできません。
……まあ、そう深刻にならないでください。これは私個人の意見ですから。
オチに至るまでの内容は文句なしに良いものでした。それでもオチによって賛成票を入れられなくなる『人もいる』という解釈の仕方をしてください。 (斑駒@頑固者)
- ↑うん、でも『ゲームの達人』ではゲーセンの店長が
首吊り自殺してますし…まぁそれとこれとは別でしょうが、
結局死ななかったんですし良いんじゃないですか?(←絶対結果主義)(←とゆーよりバカ) (魚高@楽天家)
- ↑↑ 一応「(いいのか?)」と予防線も張って有りますし、ね。
純粋な気が好物の邪鬼は、逆に邪過ぎる気に弱かった、と云う訳ですね。しかし文珠の使い道を理解した以外、ほんの悪戯程度しか遣らんかったこいつはさぞや無念だったでしょうな……まあエサの匂いの違いも判らんアホ成りに(笑)。
それより、仏像はブッ壊しても良かったんですか? すっかり仏像(実は重文級とか)の損壊でギャラが差し引きゼロに成ると云うオチかと思っていました(住職救済案)。 (Iholi)
- おキヌは文珠を何処から手に入れたのでしょう……? まさか悶絶してる横島から、あの手この手で搾り取って……!?(←妄想)
↑×3
まぁ、その辺は殺さないように努力されているのが見えましたし、良いのではないですか? 死んでないということで……
……って言うか、これで怒られてたら、人死に出しまくってる私の話は一体…… (ロックンロール)
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