カクタス・フラワー(あれから10年後...)
投稿者名:いーびる・あい
投稿日時:(98/ 9/28)
西日がステンドグラスの窓から差し込み
教会の机を色とりどりの光で染め上げていた
少女は日課の机掃除が一段落して、ふと窓の外を眺めた
夏が過ぎ、庭の木々があちらこちらで色づきはじめていた
何年か前、大きな災害があった
この教会も、数年かかって再建されたという
少女はここに来た頃のことを、このごろ思うことが多くなった
父を亡くし、この教会へ引き取られた頃の...
眼鏡をかけた神父さまが優しい微笑みで
自分たち「姉妹」を抱きしめてくれた、「あの日」の頃を
少女は物思いに沈んでいたため、
背後から近づいてきた気配に、気付くのが少し遅れた
振り向こうとしたとき、背中を軽くどやされた
「奈々ちゃん、そーじ終わったのー?(笑)」
声の主は同い年の「ケイコ」ちゃんだった
ボブカットの彼女は、おとなしそうな外見に似合わず、
ずいぶん勝ち気な性格である
「まったくもーっ、外の掃き掃除は掃いても掃いても
落ち葉が次々とふってくるんだからぁー」
掃き掃除と菜園の水撒きは外の当番の役目だが
季節が夏の頃は二人でやるのが楽しみであり、
半分水遊びと化して、びしょぬれになるのが常だった
「今日は『葉子』姉さんが来る日だから、それまでに終わらせましょう」
「一番上の姉」は高校を卒業し、動物園の雑用のバイトをしながら、
「世界妖獣保護機構」の職員になるべく、独学でがんばっている
本当は大学卒が有利なのだが、
特殊技能の持ち主は高卒でも就職の際、採用の資格を得られるのである
それに、神父さまにこれ以上「財政的負担」をかけたくないとの思いもあった
「姉キ、『レンジャー』になれるといいね」
「うん...だけど『レンジャー』になると世界中を駆け回るから
今のように、ここに来れなくなるんじゃないかな...」
ケイコの指摘に奈々はこれまで離れ離れになることを考えてなかったため、胸の奥が少し痛んだ
奈々の落ち込みを見て
(同い年だが)すこしだけの姉としてケイコは慌てて付け加えた
「大丈夫よ、なにも今すぐじゃないし、何年かは研修もあるし
ここだって週一回よりもっと来れるようになるよ
なんたってここは、日本のGSのエラーイ人のおうちだもの」
その時、奥の部屋から咳払いがあって(ドキン!!)とする二人
「コホン、お褒めにあずかり光栄なのだが
私だけでなく、君達のおうちでもあるここの、掃除は終わったのかね?」
二人が振り向くと、唐巣神父が居住区の扉から出てきた所だった
「終わったのなら、紅茶が入れてあるから来なさい」
そう言った神父の微笑みは(少しふけたが)あの日と同じ暖かな笑みだった
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続く...かな(笑)
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コメント:
- 本誌がああいった展開なのでなんですが...
三姉妹をネタに、こういった未来だったらなぁ...と思ったもので
ホントはこのあとのストーリーもあるのですが
あるキャラを意図的にはずして有るので、ちょっとホンワカしたここで
きってもハナシとしてまとまっているかなーっと...(笑)
「奈々」は、「峯子」としょうかなぁと思ったんですが
「女の子らしさ」を強調したが、名前とのギャップに悩むシーンを入れたかったので、こっちを選びました、(誰が、誰なのかこれで判ると思う)
さて、続き読みたい? メカ音痴さん(笑)
(いーびる・あい)
- ふーんだ!!いーもーん!!自分でお話書くから!!(←しっかりし
ろー、俺!!)冗談です。勿論続き読みたいですよ。
(メカ音痴)
- ははあ、なるほど。生き残ったあの子が「お姉さん」になっちゃったんですね。名前
変わってるんで大分混乱しちゃいました。ただ、あの二人もこのままで終わるとはまだ
決まっていないですよ。
(ホーエンハイム)
- 寂寥感のある本誌の現在の展開と思うと、この話しは心が洗われるようでございます。続き読みたい。
(ともすけ)
- う−ん、静かで不思議な感じのする話ですね。是非この雰囲気を保って、創作を続け
てほしいですね。
それはそうと、三姉妹の名前の由来がわからないので、誰か教えてください。
(西久保)
- 「ケイコ」は「蛍子」、「奈々」は数字で考えると...
峯・葉は、「虫へん」をつけたら「なるほど」と判ると思って...(汗)
(いーびる・あい)
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