BOY MEETS A GIRL その四 〜明日のために〜
投稿者名:魚高
投稿日時:(02/ 2/10)
前回までのあらすじ
なにか、腑に落ちない所も在るが、美神は下僕達を修行に送り出す。
それにつ(憑!?)いて行けないおキヌはいつになく反抗気味。
不安いっぱいの中妙神山に修行に来た、シロとタマモは小竜姫と知り合いらしき、竜神と合い、より不安になる。(別の意味で)
一方横島は、箱の中身はなんだろな♪と気にしつつも、妙神山に向かう。
一方魚高は7巻を読み返し「しまった!!竜神族の男(天竜童子)は髪の色が 青紫じゃん!!」とか気づくがノープログレム。しかし、「なんでみんなマユ毛は黒なんだろう?」と禁句を吐いて今日も唐巣神父の教会に懺悔に行くのであった!!
「…それでこの人が私の幼なじみで竜神王の眷族の長の…小竜太さんです。これから一ヶ月、シロさんとタマモさん、それに…まだ来ていないようですが横島さんの修行の手伝いをしてくれます。」
シロとタマモは紹介のため、妙神山の中の『休憩所』と書かれた部屋に案内されていた。
「よろしくでちゅ〜」
パピリオは小竜太との初対面が(真面目な)小竜姫の他己紹介だったのでやや緊張気味に頭を下げる。
それに比べタマモとシロは、
(幼なじみにしては距離感があるわねぇ)
(先生…早く来るでござるよ…)
などとけっこうのんきなことを考えている。
「パピリオちゃんはここに来てどれくらいになるの?」
「…は、半年…くらいでちゅ」
「ちょっとこっちに…」
パピリオは小竜太につれられて部屋の隅に行った。
(何の用でちゅか?ええと…)
他の人に聞かれてはまずい話だとはわかっていたのでパピリオは声を潜めた。
(竜太でいいよ。…ところで姫さま…小竜姫ちゃんとはよく話とかする?)
(?)
(それで、私の話とか…小さいころ遊んだハンサムな竜神の話とか聞いたことない?)
(…聞いたことないでちゅ)
パピリオもようやく普段の様子に戻り、首を振った。
(じゃあ、優しい竜神の話とかは?)
(ぜんぜん)
(……ありがとう)
そう聞くとションボリしてみんなのところに帰っていった。
「…それで、これから君達と一ヶ月間、修行することになったから参考のため君達の特技を訊いておきたい。」
彼は必死に沈んだ気持ちを悟られまいと事務的に振舞った。
「やっと…つ…い……た」
横島は二、三回来たことがあるだけだけど妙神山が見えたとき、ひどく懐かしく思えた。
横島の体力は桁外れだ。しかし、薄い酸素と重い荷物と女性のいない環境は、彼に予想以上のダメージを与えていた。
「おお、小僧か。」
「姫様達は中に…」
そう言うが早いか、横島は走り出した。
「しょ〜りゅ〜き様〜!!」
横島は飢えていた。いつもの行動にでてしまったのだ!!
小竜姫だけなら、昨日までの妙神山なら良かった。
…そこには悪魔が待っていた。
いち早くそれに気づいたのは、小竜太だった。
「…みんな、下がっていてくれ。500マイトくらいの奴が高速で接近中だ」
(アイツだ…)
普通はそれが人間だと思うものはいない。
「じゃあ、御手前を拝見させてもらいましょうか。」
小竜姫も、それが自分の見込んだ人間じゃないだろうか?という考えも頭に浮かんだが、すぐに消えた。
(竜太さんも、…もし横島さんだったら、すぐにわかるだろうし…)
しかし、タマモには今なにが起きているか理解できた。
アイツが自我を失いこっち(女)に向かって爆走しているのだと理解できたが、あえて止めなかった。これから、何が起こるのか少し楽しみだ。
「2分で片付けますよ。」
そう言うと、小竜太…いや闘劉神は出て行った。
(!?)
小竜姫の予想通り、闘劉神にはそれが横島だとすぐにわかった。
一旦剣を収め、挨拶しようとしたが…
「しょ〜りゅ〜き様〜!!!」
(!?)
「…斬る…」
こいつは、アシュタロスを倒した少年で、自分の弟子になる者だ。
…そして姫様を知っている。相手にとって不足はない。
「…試すだけだぜ、悪く思うな…」
そう呟くと、怒りに任せ再び剣を抜いた。
―――5分後―――
「!?先生〜〜!!」
シロは横島(だったもの)を見つけると、走り寄って行った。
「へ!?君の先生というと、これが横島クンかい?いや〜気づかなかったな(照れ)」
小竜太はそうわざとらしく言って頭を掻いている。
「竜太さん…わざとやったでしょ」
「…試しただけです。」
「はぁ…それで結果は?」
「合格…ですね、箱を守り抜いたし、なにより文殊を使わなかった。」
横島は、闘劉神と接触する前に箱を手放していた。(恐らく偶然だろう。)
「そうですか。」
そう聞くと小竜姫は少し嬉しそうに笑った。
「おのれ!先生をよくも!」
シロには、美神以外に自分の師匠を痛めつけられるのが許せなかった。
「!?」
「横島忠夫の一番弟子、犬塚シロ、参る!!!」
シロは霊波刀をだし突進してくる。
「ちょっと待った!!私はただ…」
「言い訳無用!!」
目標の約3メートル手前で跳ぶと霊波刀を振り下ろす。いつものパターンだ。
このタイミングは我流だが、今までどんな悪霊にも絶大なダメージを与えた。
小竜太は身をかわさなかった。かわせばこの娘と戦うことになる。
彼は小竜姫の前では絶対に女性に手を上げないと誓っていた。
そして、モロに霊波刀をくらったのだ。
きっと薄れゆく意識の中で、
(あぁ、俺ってなんてナイスガイなんだろう)
とか思っていたのだろう。
続く
おまけ小説(しょうせつ)
特撮戦士メットマン(とくさつせんし めっとまん)
最終話(さいしゅうわ) 前編(ぜんぺん)
「下界(げかい)ではオンリーユー(おんりーゆー)」
前回(ぜんかい)までのあらすじ
メットマン(めっとまん)は、ホラ吹き男爵(ほらふきだんしゃく)に勝(か)った。
ホラ(ほら)「メットマン(めっとまん)…ついにやったな…」
メッ(めっ)「…あぁ、これで貴様(きさま)も終(お)わりだ。」
ホラ(ほら)「最初(さいしょ)はなんてムカツク(むかつく)
野郎(やろう)だと思(おも)ったがな…ぐっ、グフ」
メッ(めっ)「…もう、しゃべるな…」
ホラ(ほら)「い、言(い)わせろよ、どうせ最後(さいご)だ…
今(いま)では…き、奇妙(きみょう)な話(はなし)だが感謝(かんしゃ) してるぜ。お、お前(まえ)に合(あ)えてよ、ゲボゥヮ。」
メッ(めっ)「…しゃべるな、と言(い)っているんだ。」
ホラ(ほら)「キング(きんぐ)は強(つよ)いぜ、し、しっ、死(し)ぬなよ…」
メッ(めっ)「あぁ、じゃあな…」
ホラ(ほら)「待(ま)て、これを持(も)っていけ…」
メッ(めっ)「!?なくしたはずの、メットソード(めっとそーど)!?」
ホラ(ほら)「勘違(かんちが)いするなよ…」
メッ(めっ)「…」
ホラ(ほら)「行(い)け…」
メッ(めっ)「あぁ、グッバイ(きめぜりふ)」
つづいちゃうよ♪
今までの
コメント:
- また、やっちまった…(←重症)
皆様の反応が怖い。
どうぞ、読んで下さったかたは、今回でこりずに続きも読んで下さい。
(魚高)
- 竜神とは云え、あの状態の横島を軽々と止めるとは……侮りがたし、小竜太様(笑) ふと思うと、小竜姫と語呂が似てるなぁ…… (ロックンロール@ガンバレニッポン!)
- 髪の色の話は…やめときましょう。私も最前チェックするまでマリアの髪はブロンド系だと思ってました。
だって、だって! 髪の毛が赤やピンクの人間なんて…!! って、人間じゃないッ!?
だので、あまり気にしなくていいと思います。おキヌちゃんの髪の色も青か黒かで一大物議をかもしたりします。
何の話でせう。ああ! 横島くんと小竜太さま。ステキな出会いでしたね(微苦笑) (斑駒)
- ←アちゃ。忘れ物。 (斑駒)
- 小竜太、むくわれない恋? (ガーディアン)
- ロックンロール様
たぶん、横島を止められたのは、シロが天狗に勝ったこきと同じ現象が二人の間で起きたのでしょう。(別に脱いだわけではないと思います)
斑駒様
そう言ってもらえると助かります。(なにせ自分はアニメ見てなかったんで。)
ガーディアン様
小竜太は、今回、一寸ナルシストぶってますね。そうゆーヤツの最後はたいてい…
皆様コメントどうもありがとうございました。
ついでにメットマンは第二話ではなく、
最終話ですので、一話の次回予告と内容は異なります。
すみませんでした。 (魚高)
- 次回、理不尽な嫉妬に燃える横島の逆襲か!?・・・楽しみにしております。 (二エー)
- 二エー様
楽しみにしてくれるなんて、まったく身に余る光栄!!
次回はやっと一番書きたかった場面になりそうです。
がんばります。 (魚高)
- 髪の毛の色(笑)……例えば小竜姫はかなり明るい赤〜ダイダイ系統の入った栗色ですし、メドーサなんか、ねえ。色々ヴァリエイションが在るのかもしれません。
後で評価される様な偶然の行動を生み出すのは、やはり横島の才能なのでしょうね。一方で自己満足……もとい、自身の信念を貫き通し果てた小竜太……どっちもどっちだな(笑)。 (Iholi)
- よっしゃ、良くやったシロ!(←ダメ人間)
しかしこの竜太、力試しにかこつけて恋のライバル(?)に痛撃を与えておくとは、実は西条に近い性格? (黒犬)
- iholi様
横島はいつも知らないうちに人に認められるんですよね。
主人公の特権でしょうか?
黒犬様
しかし、小竜太、まだまだ貴方様の西条には遠く及びませぬ。
紐なしバンジ―にはまだまだ…(笑) (魚高)
- にゃははは☆竜太くん、やんちゃですねー♪ (猫姫)
- 猫姫様
彼は限りなく強く、小竜姫を崇拝しているガキです。
そのため、彼女をメスとみている者は許せないのです。 (魚高)
[ 戻る ]
管理運営:GTY+管理人
Original GTY System Copyright(c)T.Fukazawa