未来から8
投稿者名:遊び歌
投稿日時:(02/ 2/ 8)
『英夫とノアが戦えば、両方とも無事では済むまい。上手く行けば同士討ちに、いや、そうならなくてもかなりの深手を負うはず。
あの二人を除けば、たかが人間の集団など』
ジュダはGS達を眺める。
『神族も小竜姫ならともかくこいつはさほど強くはない。あの娘達も一人はノア達の所、もう一人はあいつと戦闘中。残るはこの娘と美神令子と、横島忠夫か。少々厄介だが、あの力を使うまでもない。たとえ、英夫達が駆けつけたとて、あの力を使えば・・・』
自然と笑みがこぼれる。
『いいぞ、私の思惑通りだ』
「こおおお!」
英夫が手から霊気弾を放つ。ノアはそれをかわすがそこには英夫がいる。英夫の剣をノアは左手ではじき右手に作りし霊波刀で斬る。英夫はそれを喰らうがそのまま霊気弾を再び放ち、間合いを取る。
両者の戦いは一進一退の互角の戦いだ。しかし、
『やはり・・・』
ノアはあることを確信していた。
『彼には重大な欠点がある。まるで、父親と一緒ね。表面上は殺気に立っていても。そうすると彼の狙いは』
ゆっくりと構える。
「これで終わりにしましょう。英夫。もう余力も少ないでしょう?」
「・・・・・」
英夫には返す言葉もない。
『ふ、俺はやはり父さんと同じく、優秀なGSには成れそうもないな』
と、ある事を狙うため構える。そして、美希の方を見る。
「あばよ」
そう彼が言った様に美希には見えた。
そして、二人がお互いに向かい突進する。
「どういうつもりだ?今更?」
「・・・」
「これ以上、英夫を悩まさせないで!!」
二人の攻撃はあっさりと女魔族にかわされる。
「どういう事情で蘇ったかは知らないけど、邪魔をしないで!!」
「私はただ、謝りたいの、あの子に。私のせいで、過酷な運命に飲み込まれたあの子に・・・」
女魔族は全く攻撃をしてこない。
「お前のせいでどれだけ横島が苦しんだか解っているのか?」
「・・・・それを言われるとつらいわね」
と、間合いを取る。
「でも、私に与えられしは所詮、かりそめの命と時間。全ては短すぎる」
と、一転して攻撃に移る。
「貴方達には悪いけど、英夫に会わせて貰えるかしら?」
と、手から光弾を放つ。
「会わす訳にはいかないのよ。彼は貴方を恨んでいるのかもしれないから。私はつらいのよ。彼がこれ以上苦しむ姿を見るのは」
「でも、私は会いたいのよ。こんな事になったのもそもそもは私が原因なんだから」
「そのために一時期的に蘇ったとでもいいたいの?」
「そうよ。これ以上に英夫を苦しめたくないの」
と、上に飛び上がる。
「甘いぜ」
伊達が飛び掛るが、
「あまり成長していないわね」
と、後に周る。
「おやすみ」
「う?」
伊達は急に眠気に襲われた。
「ちい・・・」
ひのめはその方向を見るが、
「貴方もね」
そして、首筋に麻酔針を刺す。
「英夫はあっちね。もう、私には時間が残されていない」
と、その時、
「どうして、貴方が?」
そこには小竜姫がいた。
「?!」
驚いたのも相手も同じだ。
「どうして貴方が?ルシオラ・・・」
「そう、貴方もいたわね」
と、何処かさみし気だ。
『できれば、この人とは戦いたくないわね』
今までの
コメント:
- いよいよクライマックス。英夫とノアの対決は?ルシオラと小竜姫は?そして、横島忠夫は?こうご期待。さあ、考えよ。続きを考えなければ・・・。 (遊び歌)
- ↑あまり御無理をなさらぬように…(←焚きつけたのは自分)
でも…やっぱり気になるッ(←やはり焚きつける自分)
ルシオラの態度がひどく冷静ですが、それだけ余裕が無いということなのでしょうか…。 (斑駒)
- 「こおおお!」!?
波紋!!波紋っスか!?
ヒデちゃん、ついに対霊格闘術の王道に目覚めたんですか!? (魚高@僕ってばいつも観点がずれてるなぁ)
- 描写そのものはコンパクトな分、セリフ回しに実に臨場感が有って、闘う女たちの気迫がビリビリと伝わってきました。身を呈してまで守りたいものを守るもの同士、決着は? (Iholi)
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