ザ・グレート・展開予測ショー

未来から7


投稿者名:遊び歌
投稿日時:(02/ 2/ 7)

 一方、美神達は広い草原に出ていた。  
 そして、一人の魔族とコート姿の女間族に出会った。
「優子、私はあの女魔族とやるわ。聞きたいこともあるし」
「ひのめ姉さん、正体に気づいたの?」
「だいたいはね。どういうつもりか解らないけど」
「同感だ」
 横から伊達が声をかける。
「どういうつもりか解らないが、これ以上話をややこしくされると困るんでな。横島には悪いが」
「ジュダの魔力で蘇ったのなら、そのうちまた消えてしまうわ。でもその間に英夫に会わすわけにはいかないの」
「ふ、目的は少し違うが、やるか?!」
 魔装術に身を包む。
「俺とひのめで女の方をやる!!後は任せたぜ!!」
と、三人は横のほうに走り去る。

「まあ、予定と少し違うがよしとするか」
 魔族は美神達の方を向き、
「初めまして、ジュダと申します」
と、一礼する。
「さて、私は任務を遂行するとするか。横島忠夫、覚悟!!」
「ちょっと待って」
 止めたのは美神だ。
「ねえ、私達は事情を知らないのよね。教えてくれないかしら?横島クンも事情を知らないまま殺されるのも不憫でしょう?」
と、横島のほうを見る。
「なるほど、確かにな」
と、しばらく考え。
「そういうことなら教えよう。ただし、後悔するなよ?特に横島忠夫は全てを知ってしまったら、お前は子供を作りたいと思はなくなるが?」
「いいだろう」
 横島はうなづいた。

「うぉぉぉ!!」
 英夫とノアとの戦いは凄まじかった。
 横で見ている美希でさえ顔を歪めるほどの衝撃が繰り返される。
 英夫の剣をノアがかわし、その隙を狙ったのあの攻撃をあっさり英夫がかわす。
「さすがにやるわね?さすがは神族に認められし者」
「・・・・・」
「皮肉なものね?私はこうなるために生まれた。貴方を加え、力がますます増した神族に対して、牽制の意味で私はこれほどの力を与えられ生まれた」
「俺は望んでいない。永遠に神族の、魔族に対する力の誇示のための存在など」
「貴方が生まれ、神族はアシュタロス亡き魔族を貴方の力の大きさを糧に統一しようとした。しかし、魔族はそれに対して、バランスを保つために私を作った。つまり、私は貴方と戦うために生まれた」
「・・・」
「しかし、計算違いだったのは、二人ともアシュタロス同様不適格因子だったこと。普通に人として生きたい貴方と、それについていきたい私」
「俺はこんな力、欲しくなかった。ただ、普通の人間として、ノアと・・・」
「もう一つの計算違いは私達が出会い、そして、お互いに・・・」
と、そこで声を止め、
「やはり、運命かしら戦うのは。私は英夫と戦うのが嫌で歴史を変えようと、貴方が横島英夫として生まれない世界を作ろうとした。でも、結局はこうして戦っている」
「これが、神によって作られた運命という名の茶番なら。俺とノアが『魂の牢獄』に永遠に彷徨う茶番なら。何度でもノアとこういう形でしか巡り会えない茶番なら、俺は抜け出したい。だから、ノア・・・」
「もう、手遅れよ」
 二人は悲しみの中で戦いを繰り広げた。

「大体の事情は解ってもらえたかな?」
 ジュダが問う。
「つまり、横島クンの息子は・・・」
「加えて言うが、たとえ横島忠夫が誰と結ばれ子供を成そうと同じような存在は生まれる。つまり、横島忠夫がいるかぎり同じような過ちはは繰り返されるのだ」
 横島は声が出ない。
「俺が、あの時にルシオラのチャクラを受け取らなければ」
「馬鹿!!そうすればあんたが死んでたんでしょう!!」
「しかし・・・」
 その時、
「横島さん。ご心配なく。貴方の息子はそんな逆境を吹飛ばすほどの強さを持っています。だから・・・」
と、優子が構える。
「そうだな、俺の子供だもんな」
と、元気になる。
「さすがだな。横島。殺しがいがあるよ」
『いいぞ、このままこいつらを。おまけにノアと英夫は・・・』

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