ザ・グレート・展開予測ショー

未来から4


投稿者名:遊び歌
投稿日時:(02/ 2/ 5)

 伊達が魔装術で鎧を纏う。
「お前には色々借りがあったな!!まとめて返してやるぜ!!」
 伊達がアシュタロスに切り込む。
「ほう?少しはできるようになったな?」
と、あっさり防ぐ。
「どけ!!雪之丞!」
 西条が拳銃を撃つ。
 しかし、まるで何事もないようにかわす。
「ふ。所詮は人間か」
と、残念そうに呟き間合いを取る。
「我を滅ぼし者達はこの程度の実力か?」
「おい、旦那!横島の奴はどうした?」
「どうやら異空間にいるようね。さすがにアシュタロスの気配を感じ取ったら、普通出てくるでしょう。まあ、尻尾巻いて逃げた可能性もあるけど?」
「・・・ありえるな」

 女魔族は強かった。
「この!!」
 優子の剣をあっさりかわし、美希の精霊石の結界をはらすすきも与えない。
「何なの?」
 しかし、一切の攻撃を向こうからはしてこない。
『でもこの気配何処かで?ノアによって蘇ったこの時代の魔族なら私は知らないはずなのに』
 そう思いながらひのめが炎を出す。魔族はかわしたつもりだが、一部の炎がコートに触れコートが燃え出した。
 コートの下からはおかしな格好をした魔族が出てきた。
「少しはできるようね?」

「アシュタロス。貴方はかつては自らの滅びを望みそして、望み通りになった。そんな貴方が一体何のつもり?」
「・・・・」
「おそらく貴方の魂は未来永劫転生はしないはず。つまり、貴方にとっては何の得もしないわね、今回の事は。それをわざわざ復活までしてどういうつもり?」
「確かに私は、かつては横島の手によって望み通り消えれた。おそらく転生することもなく永遠の眠りに就けただろう。だが、おろかなことだ。神はまた同じ過ちを繰り返した。横島の子供も哀れにな。まさか・・・・」
「え?」
「ふん。ノアは同時に二人の運命を変えようとしているのだ。
 横島が滅べば少なくとも一人は『魂の牢獄』より開放されるのだからな。そして、その事によってもう一人も牢獄より抜け出せるかもしれん。そして、別々の形で・・・」
「何が言いたいの?」
「メフィスト、いや、今は美神令子だったな。運命は魂によって決められる。お前の魂が転生後再び横島とであったようにな。魂はお互いに求め合う。未来を変えることによってあの二人は違う幸せな形で出会うだろう」
「訳がわからん!!」
と、雪之丞が飛び掛る。
「私はまた、すぐに眠りに就くだろう。その前にくだらん茶番を終わらせておいてやる!!」
と、掌に霊力を集中させる。
「建物ごと消え去れ。横島!!」
 巨大の大砲のような霊力の塊が美神たちに向かう。

「あ、横島さん!!」
 三人が霊力の塊が建物に向かうのを見た。

「く・・・!」
 美神達は自分の死を覚悟した。だが美神達の目の前に一人の青年が現れその霊力を上に弾き飛ばした。
「な・・・?」
 今の一撃はアシュタロスにとっても会心の一撃のはず。それを、あっさり・・・。
「何者だ?」
「横島・・・」
「え?横島クン?」
 砂煙の舞う中、一人の男が姿を現す。雰囲気は横島によく似ているが、
「横島英夫」
と、剣を構える。
「ほう、お前があの・・・」
と、目を見開く。
「行くぞ!」
 剣を構える。両腕と、額につけられた龍神の装備が輝く。
「超加速!!」

 一瞬の光の後アシュタロスが腹に手をやりうずくまる。
「こ、ここまでとは。意外だったぞ。これほどの強さを持っているとは。なるほど。神の奴らの考えも納得できる。確かにお前なら・・・」
と、立ち上がる。
「しかし、お前も私と同じだな」
「一緒にするな。俺はお前と違う。俺は『魂の牢獄』から自力で抜け出す。滅びは望まない」
と、アシュタロスのほうを見、
「ノアに伝えておいてくれ。俺は何としてもこの牢獄より抜け出してやる。お前が望む未来にならなくてもな、と」
「・・・・良かろう。引くぞ!」
と、同時に女間族が姿を消す。美神たちはその姿を遠目ながら確認した。
『え?今のは・・・』
 雪之丞はしばらく考えたが、
『まさかな・・・』

 英夫が剣を背中の鞘に戻し龍神の装備をはずす。
 すると、さっきまでの殺気などが嘘のように消えうせ、眠気眼な表情になる。
 その時、門から横島、小竜姫、ヒャクメが姿を現した。
「え?俺がいる?」
 英夫は横島に良く似ていた。
「初めまして。横島英夫です」
と、一礼する。その時、
「遅かったじゃない?英夫?」
 ひのめ達が姿を現す。
「結構、難しくてね時間移動は」
と、袋を出す。
「文殊十四個はさすがにね・・・」
 どうやら帰りの分のようだ。
そして、その姿を見て、
『やはり、あの子達の言う通りね。あの子の母親は信じられないけど・・・』
と、ヒャクメが思い、そしてその横では
『なるほど、さっきのあいつは・・・』
と、ひのめが納得していた。 

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