ザ・グレート・展開予測ショー

がんばれおキヌちゃん! 全国除霊道派選手権!!!(その12)


投稿者名:ギャグレキスト後藤
投稿日時:(02/ 1/29)

『では――――――――』

ささやきリポーターにつられリング上でコケたキヌ。
尚もリポーターはマイクを持ったまま息を吸い上げていた。

現在のところ、キヌの9回戦までの合計使用霊力はリング脇の計測計に示されている。
その記録には・・・誰かが邪魔して読めない。
リポーターはその邪魔者をよけて読み上げようとしていたのだが、また邪魔される。
その邪魔を振り払おうとすると、今度は計測計を持ち出して逃げる。

『待たんか、ダイナマ伊藤!!』

リポーターはマイクでシャウトしつつリング上で追いかける。
どたどたと。
しかも、しかもだ。
マイクのスイッチを切っていない。
それが、走る音までもがマイクを通してハウリング現象を起こす。
はっきりいって迷惑である。
話が進まないのは、こいつのせいだ(罵苦笑)

さらに伊藤はボディーだけを顔から切り離して逃げる。

『人間かお前はーーーっ!』

リポーターは突っ込む矢先で、計測計で反応を返す伊藤。
ポケベルナンバーの要領で。
「8【妖】91【怪()】0【だ】6000000【むぉ〜〜ん!】」
これを解読できるのは創作者だけだろう(罵苦笑)

しかし、黒子のスタッフが動いていた。
もう一つのユリ子用に用意してあった計測計をキヌに当てて計測したのだ。
それを観客に見せている。
・・・どうやら4.7マイト。

『はぁはぁ、お茶の間の全国のボカニスト 兼 ゴォストスィーパーファンの皆さん御見苦しいところをお見せしました。』

肩に心臓があるように息をしているリポーター。

『では――――――――』

と改めてリポーターの声があがっている。
しかしその時、聞き覚えのある男が乱入してきた。

「ちょおっと待つアル!」

・・・・厄珍。
厄珍堂店主の、出身は未だ謎の中国人。
そういえば、こいつ『ゴーストスイーパー実地試験』でも出てきたな。

と、更にどこからともなく史大ナビカセカタマン出身の一発ギャグメカが出没する。
その名も『戦いの火ブタ』といい、創作者オリジナルである。

『闘いのー火ーー、ブッタタキーーーー!』

と火ブタのゴングがゴォォォオオンングゥゥゥゥ・・・・
と響くと漸く、ユリ子とキヌの最終決戦が始まるのだった。
ここまで書くまでわき道に入ってしまったが、深く突っ込まないでくれ☆


●10回戦(最終決戦)

「・・・・あれ?」

ユリ子は気づく。
見覚えある子だなと一瞬頭を掠めた際。
キヌの笛が転じた『ドレミ剣』がユリ子の頭蓋骨を掠めかけていた。
その間、僅か0.00000000000000000024764849722341567122791秒。

「・・・・・あ・・・・・・」

ユリ子が一瞬気を取り戻すまでの間。

「・・え?・・・・・」

言葉を交わす前にキヌの剣をふっと交わした。
キヌの躊躇いが混ざっていたわけでないのに、瞬時の避けは予想もしなかった。
・・・・・偶然。

そう判断したキヌはユリ子の攻撃が来るように感じた。
が、何もなくユリ子は動かずと張り飛ばした。
見えないバリヤーへ向かって飛ばされて張り付けにされるキヌ。

偶然なんかじゃない。
何かがユリ子の周りを覆っているのがひしひしと感じられる。
10マイトクラスの霊力が青白に輝いてユリ子を覆い隠すとフッと消える。
刹那、バリバリと霊力が覆い隠していたものから形状化されている。


      ☆            ☆            ☆


「なんなの〜〜〜?」

冥子の色白の顔が美神のほうへ向かれる。

「・・・横島君の・・・いや、忠夫のサイキックソーサーの変形版ね。」

      ☆            ☆            ☆

ユリ子の持つ能力。
葉をサイキックソーサーに置き換え、木枯らしの如く降り注がせるようなもの。
マヒャド級だ。


「・・・さ・・・・寒い・・・・・・?」

キヌの咄嗟の判断は正しかった。
霊気の操り方が半端じゃない。
ハリケーンの如く周囲を張り飛ばしているのが、ユリ子の周りを覆っていたもの。
そこを不意に攻撃したから・・・・

「・・・やっぱりおキヌちゃん・・・。生き返っていたのね。」
「分かってたんですか?」

ユリ子は、はじめから知っていた。
美神が施した願書からトーナメント名簿にランクインされていたことを。
この名簿は、参加者なら誰でも閲覧可能。
大樹の考案したトーナメントだけに、大樹がその名簿スィステムを許可したのだ。
その旨を一部、キヌへ語ってやる。

「そう、おキヌちゃんが参加するからこそ、私は参加したの。」

この事実は隠せない。
死神と闘ってくれた相手と、尚も闘わなきゃならない。
その思いが、キヌの心へと重く伝わる。

「・・・・わ、分かりました!」

おキヌは目をつぶってコクリうなづく。
その間、無数のサイキックソーサーの嵐から真っ直ぐとユリ子の胴あたりめがける。
しかも・・・・

「まさか、剣を盾にして・・・・・」

ユリ子の驚愕の顔。
このサイキックソーサー張りの猛嵐の中を、ネクロマンサーの剣で突っ切ってくる。
ネクロマンサーの剣を、両手の手首を返す力でガッシリとつかまれている。
ユリ子はアッという0.0000000000000000000000000000000000000004657951234525779513548秒。
超加速のレベルを超えた、『最超加速』が霊力をネクロマンサーの剣へ。
それが更に載荷されてユリ子の霊力をスバアアとぶった切る。

途端、ユリ子を覆う霊気が完全に散らされる。
そして霊力化されていた花びらが舞い落ちて消える。

      ☆            ☆            ☆

「ほう、これはすごいな。」

最超加速のハザマを凡て見ている大樹とハヌマン。
神のハヌマンはともかく、人間である大樹の目がそのレベルをはっきり捕らえている
ことの方がとても底知れないものだ。こいつの実力は一体・・・・・?


さてさて、ユリ子とキヌの白熱する戦い。
勝利の女神はどちらへ傾くのであろうか?
次回へ続く!!

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