ザ・グレート・展開予測ショー

オリジナル(20)


投稿者名:いたけし
投稿日時:(02/ 1/28)

あっさぎりさ〜ん!!のお話
彼女があの訳のわからんストーリーに絡む日は来るのか
それとも、まったく関係無く進むのか
ただの脇キャラなのか
それはまだ分からない(そのうちです、そのうち)

『体質』

バンパイアに襲われた次の日、僕はおかしな夢を見た
『能力を封印することに成功、これでまた能力は使えなくなったわね、ふぅ〜、疲れたぁ』
二十歳くらいで上下真っ白な服を着た女性が、僕の目の前に立ち僕に語り掛けてくる
『でも、能力を使わせるのは今回限りだからね、あんまり使わせ過ぎると体が覚えちゃって、もう封印をしても意味が無くなっちゃうんだから』
僕はなぜかこの人が、ゆいの霊能力を覚醒させた『綺麗な女の人』だと直感でそう思った
『この能力自体危険だし、この能力を持ってるだけで命を狙われるんだから』
でも、僕にはこの女性がゆいが言っていたほど綺麗だとは思えなかった
『でも、この能力を解放しちゃったら、向かうところ敵無しなんだけどね、あはは』
それは、身内を素直に綺麗だと誉められない恥ずかしさがあるような気がした、この女性はいったい・・・
「あの〜、お姉さんはだれなんですか?」
『いや〜ん、お姉さんだなんて、私はねぇ〜あなたの・・・・』


キーンコーンカーンコーン
「うう〜ん」
僕が目を覚ますと時計の針は四校時目の授業の終了の時刻を指してした
「ふぁ〜あ、よく寝た」
僕は普段授業中に寝るような生徒ではない
自分で言うのもなんだが真面目な生徒だ
ただ、昨日あんな事件に巻き込まれたため、とても疲れていた
あのあと、ICPOの結城さんには色々とお世話になった(まあ、色々と)
また狙われる可能性が高いと言うことで『襲われたらすぐに連絡をください』と言って、結城さんは僕たちに自分の携帯の番号を書いた名刺を渡してくれたんだよなぁ
って、そんなことを思い出している場合じゃ無い
「やばいっ、普通のパンが無くなる」
そうだ、普通のパンが無くなるのは僕の昼食が無くなると言うことだ
普通のパン以外、食べる気が起きない、ていうか食べ物じゃ無いだろう、あれらは
なので、早くパンを買いに行かなくては
僕がそう決心して買いに行こうとしたところ、聞き覚えのある恐ろしい人物の声が聞こえてきた
「うふふふ、そんなこともあろうかと、順一ぃ、お弁当をちゃんと用意したわよ」
「うわっ、ね・・姉さん」
僕が窓際の方を振り向くと、僕の机の横に姉さんがお弁当を持って立っていた
ついで、僕の席は窓際の一番後ろだ(朝霧さんは廊下側で前の方)
「どっどうやって、中に入ってきたの?」
ちょうど僕は廊下に向かって走りだそうとしてたところだ、それなのに僕が姉さんを見かけずに、姉さんが机の横に立っているのは、物理的におかしかった
「ふっふっふ、答えそのいち、人間には見えないスピードで廊下から普通に入って来た」
人間には見えないスピードで入って来てる時点で普通じゃありません
「そのにぃ、外からジャンプして窓から入った」
ジャンプってここ三階なんですけど・・・
僕が周囲を見回すと腰を抜かして倒れている人や恐怖で雄叫びを上げてる人がいた
姉さんはこの高校の卒業生なので姉さんを知る人は少なくない、いや多い
なんせ、姉さんは・・・・・
「じゃあ、私はちゃんと届けたからもう行くね、ついでに母さんが作ったお弁当だから残さないようにね、それじゃあねぇ〜」
姉さんはそう言って窓枠に手をかけるとそのまま外に飛び降りて行った
って、ここ三階っ!!
僕が窓から顔をのりだし姉さんを確認すると、姉さんは校庭の方をぬけて普通に校門の方へ向かって歩いていた
・・・忘れてた、姉さんに一般常識は通用しないんだった
姉さんは僕が姉さんを見てるのに気付いたのか、こちらを振り向き大声で言った
「順一ぃ、置きみやげを置いておいたからぁぁ〜、早く逃げなさぁぁぁい」
置きみやげ・・・
僕は瞬時にその言葉を理解し弁当を持って教室から逃げ出した
そのおよそ数秒後、僕の机の上に置かれた見たこともない機械から、変な粉が吹き出したかと思うと突然、教室中にいた生徒が大声をあげて笑い出すのを、僕はドアの窓から確認した
「ぎゃははははははは」
「ぐはははははははははは」
「のはのははははははは」
「はらっはらっははははははは」
機械を作って笑い茸の粉でも入れたんだな、きっと
姉さんの行為って犯罪スレスレ・・・いや犯罪バリバリってヤツですか
僕は逃げ出せた喜びを噛みしめながら(巻き込まれた人々のことを心配してたら切がない)、どこで昼食を取るか考えていると、見覚えのある顔を見つけた
「こんなところでなにやってんの、朝霧さん」
僕に声を掛けられると朝霧さんはビクッとしたあと僕の質問に答えてくれた
「あ・・・あの、今日はお弁当を家に忘れちゃって・・・・そっ、それでパンでも買おうと思って」
「あははははははははは」
うるさいなぁ、教室からの笑い声が廊下まで響いてくる
「あ・・あの、教室でなにかあったんですか、私ずっと廊下にいたんで」
「ああ、別にこれと言って特に起こってないよ、みんな笑いのツボをつかれたんだよ、きっと」
別に姉さんをかばった訳じゃなくて、朝霧さんを変に巻き込みたくはなかった(僕に姉さんがいることを隠しておいた方がいいだろう)
「なんで廊下で待ってるの、早くパンを買いに行かないと(普通のパンが)無くなっちゃうよ」
「あっ・・・あの、わっ私ってこんな体なんで、人がたくさんいる所に行けないんですよ」
人に触れると貧血で倒れられてしまう体、人に触れられない体、人に触れてはいけない体
これは体質なのだろうか、それとも別の・・・
「行こうっ、朝霧さん、いっしょにお昼食べようよ」
僕は朝霧さんの手を持つと屋上に向かって歩き出した
「あっ・・・あの〜、まだ私パン買ってないし、あの〜・・・その〜」
僕と言う人間は何事にも消極的だと自分でも分かっている
「ああ、ここの購買のパンは早く行かない食べられるパンが無くなっちゃうんだ、だから僕の弁当を分けてあげるよ」
「あの〜、それだけじゃないんですけど」
「いいから、いいから」
僕は何故だか分からないけど朝霧さんの前だと積極的になれた
彼女は僕に取って必要な存在なのかも知れない
そういえばさっき変な夢を見たんだけど、う〜ん、思い出せないってことはあまり重要じゃないんだな、多分


一方その頃・・・
結城は昼休みの時間を使い、近くの公園のベンチで昼食を取っていた
「おっ、美味しそうなから揚げだな、貰うぞ」
「あっ、私のから揚げ」
結城がいいと言う前に声を発せられた方から腕が伸び、から揚げを奪われる
結城は一体だれがこんな図々しいことをするのかと、相手の顔を確認すると
「よっ、ひさしぶりだな、結城」
そこには約二十年ぶりに見る顔があった
「ああ、ひさしぶりだな、ジン」
「なあのに、から揚げ奪われたからって暗い顔してんだ」
ジンは結城の座っているベンチに座る
「別にから揚げのことは気にしてないが」
「それよか何年ぶりだ、亜空間戦争終結以来か」
「そうだな、約二十年ぶりだな、お互い老けたな」
「そうか、おれはまだ37だから若いぞ、お前はかなり老けたな50代前半か」
「私もまだ37だ、そう言えばミナヅキやカズヤどうしてる?」
「ミナヅキは15年前だったかなぁ、病気で死んだよ」
「そうか」
「カズヤは知ってるだろ、ヤツがオリジナルでヤツが死んだから亜空間戦争は終わったんだ」
「そうだったな」
「ついでに俺はいまここにいる」
「別に言わなくてもいい、それより単刀直入に聞く、お前バンパイアとかといっしょにこっち(表世界)に来ただろ」
「ああそうだ、あいつらがこっちに来たいって言うから連れてきてやった、裏世界の人間でこっちに来たことあるの俺ぐらいしかいなくなったしな」
「それで、目的はなんだ、表世界の征服か?」
「俺がそんなバカなことのために手を貸すと思うか、あいつらは世界のバランスが崩れたと言っていた、それで調べてみるとかなり微妙だがバランスがズレていたんだ」
「ズレてたって、どう言うことだ」
「あいつら自身が、バランスがズレた被害者なんだ、それでもうこれ以上俺らのようなものを出したく無いって言うから連れて来てやった、まあ俺も個人的にいろいろこっちでしたいこともあったし、この機会にこっちに行くかってことで来たんだ」
「ふぅ〜ん、それで能力者を狙った訳だ」
「別に俺はそんな風にヤレとは言ってないぞ、あいつらが勝手にやったことだ」
「で、そのバンパイアはどこにいるんだ、私も一応警官だ、なので犯罪を犯した者は逮捕しないと」
「昨日まで俺の借りたマンションにみんないた」
「昨日まで?」
「昨日、高校生ふたりが襲われてるところを目撃したんだ、その時お前も見た、その夜にみんなを叩き出した、まあ家が見つかるまでの仮住まいってことで家に置いていただけだから、それい息子と二人で暮らしたかったし」
「行方知らずか・・・って息子っ!!お前息子いたのか」
「ああ、俺の子じゃなくてミナヅキの忘れ形見だ」
「ミナヅキの?」
「あそこで猫と遊んでるだろ、あいつだ」
結城が目を向けると高校生くらいの少年が猫とたわむれていた
「ミナヅキに似てるな、名前は」
「ショウって言う、あいつが二歳の時から俺が十五年間育ててる」
「二歳から十五年・・・なら、高校生だよな」
「ああ、高校二年だ」
「なら、ジン、お前学校行かせろよ」
「・・・・・・・・・」

キリが悪いけど続く

今までの コメント:
[ 戻る ]
管理運営:GTY+管理人
Original GTY System Copyright(c)T.Fukazawa