ザ・グレート・展開予測ショー

初恋・・?121


投稿者名:hazuki
投稿日時:(02/ 1/26)

どおおんっ
部屋を揺るがす轟音と共に、倒れこむ音。
―そう、横島…いや横島というなの消し炭が床につっぷしていた。
ちなみに美神のフニッシュブローは幻と言われるギャラ○ティカ・ファントムである。
十分に及ぶ折檻の後に、とどめの一撃。
これで意識を保つのは無理であろう。(生きているのが無理という意見は横島に限り却下させていただきます)

「ふっこんなもんかしら」
とは、折檻しおえてやたらとさっぱりとした顔の美神である。
まあここまでど突き倒したら誰でもストレス発散になる。

「本当に、惚れ惚れするわあ」
頬に手を当てゆうこ。
横島のやられっぷりになのか美神の華麗な技になのかは謎である。
「―うん!あの流れるような動き。ほんま惚れ惚れするわあっ」
一方夏子は100%美神の動き…いや技に感動している。
あの流れるような動きなのに力づよい。
十分も殴りとおしているのにその動きに変わりは無い。
あれこそ夏子の理想である。
…なんの理想なんだというか、どこをこの女性は目指しているというものはまあ誰にもわからないだろうが…。
(弟子入りしたいわあ)

「…せんせいぃぃ…」
絞りだすような声はシロ。
目の前で尊敬(?)する先生がぶちのめされる様はあまり心地いいものではない。
まあ横島がぶちのめされるのは仕方ないとは思う(事実自分も腹だたしい)
思うが―それでもシロとしても
横島同様美神にぶちのめされ慣れてるシロにとっては、十分の折檻はひどいと思うのだ。
いや、だからといって美神を止めている程でもないが。
だからだろうか?心配なのだがどうしても、どうしても横島の元へと駆け寄ることができないのだ。
「シロちゃん」
…とそんな風に泣きそうになりながら横島のほうをみているシロにおきぬ。
その声音は、穏やかだが思わず背筋が寒くなりそーなものがある。
「っ?」
うそ寒さに不思議に思いつつもおきぬのほーを見ると
にっこしと笑うおきぬがいた。
(ただし、瘴気つきである)
「お…おきぬどの?」
恐る恐る名を呼ぶ。
「自業自得だから気にしなくていいのよ」
言葉も、口調も表情も優しいのだが―
(み、美神どのより怖いでござるっ)
この瞬間シロは悟った―たとえ美神を怒らせる事があってもおきぬだけは、怒らせまいと

「…うわああ」
とは夏子。
おきぬとシロのやりとりを見ての感想である。
「大人しい子ほど怒らせたら怖いんやなあ」
しみじみと実感のこもったその言葉は重みがある。
「…そうねえ」
少しの間をあけうんうんとその言葉に頷くゆうこ。
「ゆうねえ?」
あれ?と首をかしげ夏子。
ゆうこはいつも返事は即くる。
数秒とはいえこのタイムログはおかしい。
と、いうか珍しい。
「どうかしたん?」
聞いてみる。
帰ってくる言葉はもう、だいたい予想できるが。
「うん?どうもしないよ」
(やっぱし)
そしてその返事は、予想どうりだった。
この姉は、昔から人に頼るやら、そーゆうことをしない。
弱音などもってのほかだ。
きっとゆうこが弱音やらを吐くのはただひとり―
胸に光るロケットがきらりと光った。
つづく

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