ザ・グレート・展開予測ショー

詳細不明神出鬼没 GSスペシャル世界迷作劇モノ控  LOOP(前編)


投稿者名:ギャグレキスト後藤
投稿日時:(02/ 1/26)

 ・雑音とともに、画像はガゾゾゾと音を振るわして乱れる。
 ・乱れる中から一閃の光が僅かに挿入されると、出口を探すサーチスコープの一点の様に
  その光は画面上に樹形図を描くかのごとく動き回っていく。
 ・ある一点で停まると、その画像から不気味に灰色の細胞質のような絵にふと変わる。
  キシャーンッ、キシャーンッと機械が故障を始めたような、なにかが擦りあわされるような
  不気味な音が木霊している…。
 ・突如、灰色から真っ赤な画面に変わり、弾け飛ぶような映像が挿入されていく。
  チューリップが開いたような感じで何かが次々に飛び出し、液体であるかのように地に
  座れていく…同時に、強大な地鳴りがリアルに伝わってくる。
 ・画面は再度一転し、周りが映し出されると、どこか険しい高さの地であることが伺える。
  証拠として、中央部から下手に向かって、先ほど吹き出された液体が流れている。
 ・刹那、場面は変わって古臭いモノクロテレビが映される。
  そのモノクロの中に“山”がうっすらと映るや、背後に“貞操”なる文字が僅かに
  見えたような雰囲気に襲われる。その中へ更に、麻雀卓のようなものが置かれている。
 ・卓上に、次々と二組の賽子が振りまかれていく。その賽子の目を読む声が何処からともなく
  265645421514132252463532‥‥と聞こえる。
 ・シーンが移ると、鮮明ではないが人影が映る。一見すると、その場面は河原のような、
  河川岸と言うような…対岸線と言っても良い様な場面で、この場面を見ている側に向かって
  指を宛がうように老婆が不思議な言葉を投げかける。
  「その後、体はなぁしい?しょーもんばかりしとるとぼうこんがくるぞ。
   いいか、旅モンにはきぃつけろ。うぬはだーせんよごらをあげる。あまっこじゃ、
   おぅばぁのゆうこと聞いとけ。じのもんでがまあないがよ。」
 ・台詞を残していくと、性器の取っ手がついた赤ん坊が老婆の代わりに現れる。
  おぎぁ、おぎやぁ とこっちを睨みつけるかのように元気かつ明朗に声をあげる。
  まるで見ている本人にも実際に赤ん坊を抱かされているように。
 ・瞬間、赤ん坊の背後の方から、何千何百と言う不気味な顔が浮かび上がっていき、一斉に
  口を合わせて際立った表情も無く声を発生させる。何かを非難しているようだ。
  よく聞いてみると、「詐欺師」とか「ペテン師」という嘘つき呼ばわりされている感じで、
  その顔は狭められていき、同時に数が増えていくようだ。
 ・急激に場面が変えられると、苦しんでいる若い男の姿が有った。
  肩に噛まれた様な傷があって、「…だ‥‥こ‥‥!」と叫びながら、半分ズボンが降ろされた
  姿で頭を抱えて、こちらを凝視する。
 ・画面がチカチカとしたまま映し出されて行くなり、空がグルグルと回って見える。
  何かに落とされたように、空の風景は狭められていき、眼前へと何かが降り注ぐ。
  岩のような堅い何かをぶつけられるように捉われる。
 ・空は夕闇を過ぎて途切れ途切れの雲間から満月が照らされる。
  映像は途切れ途切れにゆられて夜空を照らしながら、幕は下ろされていき、井戸が満月に照る。
  だが、ガザザザ…と、そこで途切れて終わっている。



〜〜 ショートストーリー1 〜〜


浅川玲子 : 美神令子
高山竜司 : 横島忠夫


玲子 「なによ…この映像は……」

ブラウン管には、今一瞬鏡の如く人影の映ったように見えた。
じりりりりり
電話のベルがなり、ドキッとする。

玲子 「もしもし、もしもし!?」

だが、相手は無言。
しかも、高質の電波が耳を刺激させる。
咄嗟にある場所にかけなおす。

玲子 「もしもし…竜司さん!?」
竜司 『おおおお、久しぶりッスね令子さあ〜〜ん!どうしたこんな時分に…!』
玲子 「明日あってもらえな…」
竜司 『美神さんの申し出とあればいつでも何処でもベッドの中でも!
    さっそく明日お会いしましょう!ガチャン!』
玲子 「ち、ちょっとまって横島君!まだ何も言ってないじゃ…まいいか。」



〜〜 ショートストーリー2 〜〜


浅川玲子 : 美神令子
浅川陽一 : ひのめ
高山竜司 : 横島忠夫


陽一 「………(じいっと見つめる)」
竜司 「よぉ坊主。相変わらず良いチチしとっか?」
陽一 「かぁさんなら居るよ…。」

ノックして玲子宅に入る竜司。
元は結婚していた2人だけに、言葉を交わさずに目を合わせただけで挨拶は抜き。
竜司は何かに感付いたように一点を見つめる。玲子も目を合わせる。
陽一は学校へ出かける。

竜司 「で、電話がかかってきたとか…」
玲子 「ええ、それでビデオ見た4人も亡くなって…。」
竜司 「ビデオって、またそうやって俺を巻き添えにする気じゃないだろうな。
    ええ、玲子よお?お前ぐらいならお払いぐらい出来るだろ−が。」

ポラロイドカメラを差し出す玲子。

玲子 「…私を撮って!」
竜司 「うお、うおおおおーーーー!
    美神さんが俺にヌード写真とってくれなんていうのは初めてじゃないっスか。
    ささそのボディコンスーツ脱ぎましょーねぇーーー…ぶがっ!!」

ドギバゴズガメガドグワジャッ!!!
一気にスーツに手をやって剥ごうとした横島は一網打尽にされた。

玲子 「勘違いするなっ!」
横島 「(ピクピク)…貞子に呪い殺される前に……、
    …美、美神さんに叩っ殺されてたまるか………!」
玲子 「なんでもいいから、早く撮りなさいっ!
    時給¥40にするわよ?」

ボロボロにされた体を苦労して起き上がらせる。
しぶしぶフラッシュさせて、フィルムを取り出すや竜司の顔が強張る。
あまりに美しすぎる玲子の体がゆがんでいるのだ。

竜司 「ついでに、そのビデオとやらもコピーさせろ。
    美神さんが死ぬなら、俺も一緒に死んでやる!」
玲子 「横島君……!」

玲子は竜司の手を握り締め、写真を受け取るが、手を離さない。
しかし、その意味は違ったようだ(笑)

玲子 「ってこれ、あたしのヌード写真じゃない…。」

そう。
横島の手には、『妄』『想』と書かれた文殊が浮かび上がって居たそうな・・・
このあと、横島は徹底的にいたぶられたそうである。


〜〜 ショートストーリー3 〜〜


高山竜司 : 横島忠夫
高野 舞 : 犬塚シロ
浅川玲子 : 美神令子


舞 「先生!解けません。」
竜司 「舞、そこのΦの式、プラスだろ。」
舞 「あっいけない!」

舞は、Φ(α+β)とするべき所をΦ(α−β)として解いていた。
この舞の書く式がまさか、ループ界との入り口へのキーとなるとは誰が想像しえただろうか。
そこへ…玲子がノックして入ってくる。

竜司 「おう入れや。今見えたそちら、元俺の女房の令子だ。
    で、令子。今教えてるのが、俺の講義の理解者の…」
舞 「…高野 舞で御座る。」
横島 「おいシロ、その口癖は劇中で使うなって。」
玲子 「はじめまして。A新聞社報道部の浅川玲子です。」

竜司 「じゃまた、今度教えてやるからな。」
舞 「シロ、寂しいで御座る…。」

舞、寂しいと言いながら早々と立ち去る。
令子には逆らわない方が良いと言うのだろう(笑)

竜司 「それでだ、この問題のビデオだが…どうやら方言と噴火の場所からすると
    大島の差木地らしいな。なぁしぃって、大丈夫か?という具合にとって良いだろう。
    しょーもんとは、水泳とか水遊び・・・ぼうこんとは亡魂そのもの。
    うぬとは主【ヌシ】、だーせんとは次の年を指し、よごらっていうのは子供とか子孫という意味だな。
    じゃあ後は俺一人で行って調べて来るから・・・」
玲子 「『体は平気か?水の中で遊んでると水の魔物に襲われるぞ。
     婆ちゃんの可愛い子なんだ、聞いておけよ。お前は来年子供を生む羽目になる。
     特に、地元には尚更』…か…あたしはどうなるの!?」
竜司 「かわいいベイビィーが居るんだろ?母親が居なくなったら寂しくなる。」
玲子 「そうよね…」
竜司 「それに玲子、かつて俺に告白した事忘れたのか。」

真っ赤になる玲子。


〜〜 ショートストーリー4 〜〜


浅川玲子 : 美神令子
浅川陽一 : ひのめ
老婆   : 六道女史(冥子の母親らしい)

謎の声 「おばさん…おばさん…」
玲子 「誰がオバンよッ!失礼なやつ、姿を現せ……」

起き上がった玲子は驚いて声に詰まった。
声かけたその横には、あのビデオに出てくる老婆の姿があった。
幻でも見ているのだろうか?

玲子 「何者なの…」
老婆 「うぬは〜〜〜だーせん〜〜よごらをあげる〜〜〜。くっ〜〜くっくっく〜〜〜。」

がくがくと震える玲子の前に、老婆は消えていく。
そこには陽一が眠っているはずなのに、毛布しかない。
ハッと気付いたとき、キシャ〜ンッ、新造人間キャシャーンッ…と不気味に機械の壊れて
擦りあわされる音。ダイニングテーブルの方から聞こえる。

陽一 「うぬはだーせん…よごら…ペーテンシ…」
玲子 「陽一ッ?」

玲子は青ざめて絶句の域に入る。
陽一が、夜な夜なダイニングテーブルの向かいに設置してあるブラウン管に向かい合い、
抜き忘れたビデオを回している。丁度、井戸の場面を見たところだった。

玲子 「陽一ッ!見たのっどうして…」
陽一 「智ちゃん(パピリオ)が…見ろって…」
玲子 「見ろって…?」
陽一 「昼間ね、お母さんが出かけてるときにね、テレビがひとりでについて、
    中から智ちゃんが・・・。」
玲子 「そ、そんな…!」

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