ザ・グレート・展開予測ショー

You are my only〜 その3


投稿者名:与作
投稿日時:(02/ 1/18)

横島が向かった先は、唐巣神父の教会だった。
静かに門を開けると、中から唐巣神父が出てきた。

唐巣「やあ、横島君。今日は1人かい?」
横島「ええ、はい・・・。」

さわやかな笑顔をした神父だったが、横島の普段とは全く違う落ち込んだ
顔に驚きを隠せなかった・・・。

唐巣「どうしたんだい?別人の様な顔をして・・・。」
横島「じ、実は・・・。」

横島は少し恥ずかしそうにしながらも胸の内を話した。

横島「俺はシロの事が好きなんです。4年前から、この気持ちは変わっていません。
   シロも俺の事が好きだって言ってくれました。
   しかし・・・。」

この言葉にも唐巣は驚きを隠せなかったが、実は唐巣も薄々気付いていた。
時々美神達と会う度にシロと横島は仲が良い。なかなかの師弟愛だと歓心しては
いたのだが、それ以外の個人的な愛情が芽生えていたとは思わなかった様だ。

唐巣「へ、へえ〜。いいんじゃないのかい。お互い愛し合っているなら。
   これ以上の事は無いと思うんだけど。」
横島「いえ、そうじゃないんです。シロは俺の事を師匠として好きなのか、
   それとも俺だから好きなのか、分からないんです。」
唐巣「・・・・・・君はどっちがいいんだい?」
横島「俺はもちろん仕事とか関係なく、1人の男として見て欲しいです。俺もシロの事を
   弟子じゃなく、1人の女として見ています。」

唐巣「「こんなにも真剣に考えていたのか・・・。」」

横島「それで、俺は・・・。」

少しの時間が経ち、横島は勇気を振り絞る様に顔を上げこう言った。









横島「俺、シロと結婚したいんです。」








唐巣「!?」
唐巣「え? え? け、結婚!」
横島「はい。」

唐巣は開いた口が塞がらなかった・・・。自力であごを戻すことが出来ないほど
口が開いた。言葉も出ないほど驚いた。

横島「ただ、怖いんです。シロの答えが・・・。
   もしシロに断られたら、俺・・・。」

この言葉を聞いてしばらくして、開き過ぎた口を戻し、唐巣はこう言った。

唐巣「じゃあ、近々プロポーズするんだね。」
横島「はい。」

唐巣「それなら自信持たなきゃ。君がそんな態度だったら今度はシロ君が
   悩むんじゃないのかな?
   君はシロ君を1人の女性として好きなんだろう。
   だから結婚したい。その思いを素直に伝えたらいいと思うよ。」

横島「・・・・・。」
唐巣「まあ、男はそういう時最も緊張して不安になるのだろうけど、
   僕もプロポーズした事が無いんでね。なんとも言えないんだ。」
横島「はあ・・・。」
唐巣「とにかく、自信を持つ事だね。僕から言えるアドバイスは・・・。」


教会を後にした時はもうすっかり日が暮れていた。
もしもシロに断られたら・・・。

その時俺はどうなってしまうんだろう・・・。

事務所に帰る途中も、ずっと考え込んでいた。


事務所に帰ると、おキヌが心配そうな顔していた。

おキヌ「横島さん。何処行ってたんですか?」
横島「え、ちょっとね・・・。」
横島「シロは?」
おキヌ「なんか・・・ちょっと散歩とか言って出かけましたけど。」
横島「え! 何か様子は変じゃなかった?」
おキヌ「いいえ。別に〜普通でしたけど・・・。」
横島「そ、そう・・・。 じゃ、俺ももう、帰ります。」
おキヌ「え、あ、はい。じゃあ、お疲れ様です。」
横島「お疲れ様っス。」

その後直ぐに美神が風呂から出てきた。

美神「あら、横島君帰ってきたの?」
おキヌ「ええ。でも、直ぐに帰りました。」
美神「あら、そう。」

俺は少し足早に家に帰った。

−−−−続く−−−−

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