ザ・グレート・展開予測ショー

For me,For YOU(1)


投稿者名:ニコのり。
投稿日時:(02/ 1/16)

***For me,For YOU(1)***

「さみー…ッ」
すっかり寒くなった11月。
横島は小刻みに震えながら仕事帰りの夜道を急いでいた。
「…ぶッ!?」
 風でなにかがいきなり顔をふさいだ。
「…なんだよ…チラシか」
 そのチラシにふと目をやってみた。
「……………!!!!」
 横島はそのチラシを何度も読み返した。

 横島忠夫、24歳。
 日本トップクラスへの階段を、少しずつ上がり始めているゴーストスイーパーである。

 翌日。
「ああーッすばしっこい!」
 今日も美神は愛と平和…もとい金儲けのため、除霊に励んでいた。
 美神令子、27歳。
 美神もまた、日本で有数の一流ゴーストスイーパーだ。
 横島と付き合い始めてもうすぐ1年になる。
 カマイタチの妖怪。
 肉眼では影のみが見えるよう素早さであちこちと逃げ回る。

 その頃。
「ったく…なんで俺が西条なんかと共同作戦でネットなんか……」
 横島はカマイタチの巣の入り口に結界ネットをしかけつつブツクサ文句をいう。
「それはこっちのセリフだ。せっかくの令子ちゃんとの共同作戦を……」
 西条も涙ながらにいった。
「あれは俺の女だ!いまさら手を出すなッッ」
「令子ちゃんは俺の妹のような存在だぞ!!令子ちゃんも人選を誤ったんじゃないか…?」
 西条が一人でつぶやいているのを横島は横目でにらんでいた。
「きゃーーーーーーッッ!!」
 遠くから悲鳴が聞こえた。
「今のは美神さん!?」
 横島が悲鳴のしたほうへ走ろうとするとそれを西条が退けた。
 バキッッッ
 地面に叩きつけられる横島。
「…なにす…ッッ」
「君ではあの素早さに勝てないだろう!?ネットをしっかり張ってそこで待ってたまえ!」
「――――ッ」
 西条の言葉に横島はハッとし、呆然とその場に立ち尽くした。
―――――俺は…俺は……。

 美神令子除霊事務所。
 カマイタチに切られ、左肩にスパッと深い傷を負った美神。
 その美神の肩を支える西条。
 と、その3歩後ろで荷物もちをさせられている横島……。
「うかつ…全治2カ月だなんて…ッ仕事できない〜!」
 涙をぼとぼとと流す美神。
「絶対安静だからね?下手に動くと2カ月じゃ治らないからね」
「はーい…。それにしてもさすが西条さんね、すごかったぁ。あのカマイタチを一発で…」
 美神は思い出しながらにやけた。
 西条は照れながら、横島をちらりと見た。
横島は俯いていてイラつく様子もなかった。
西条はその姿が普段の横島と違うことを少し不服に思いながらも仕事があるからと帰っていった。
 2人きりになっても、ずーっとうつむいている横島。
「…横島クン??」
 その尋常じゃない横島を、美神も不思議に思ったらしい。
「あ、今日泊まってってくれる?いろいろ初日は不便だし……」
 いつもの横島ならとびついて喜ぶ筈だった。
 しかしぴくりともしない。
「ちょっと横島!?わたしを無視するなんて100年早いのよッ!?」
 ビシッと右手の中指を突きたててみる。
 それでもぴくりともしない。
「……(汗)。横島クン??」
 横島の顔を覗き込んだ。
「美神さん…」
 ふとつぶやく。
 そして美神を抱き寄せた。
「な、なななななに?」
 シリアスな横島にどきっとする。
「…俺は…美神さんのこと助けられなかった…」
「なに言ってるのよ、ただのケガじゃない」
「でも!俺にはまだ西条みたいにあのカマイタチをやっつける力がない!」
 美神を抱きしめる腕が強まる。
 美神は訳のわからないまま、とりあえず横島をなぐさめるように、抱きしめられるままにした。
******つづく******
またやってしまいました。
これはもうだいぶ前に序盤(この1話)だけ書いてあったもので、すっかり
忘れていた作品を、とりあえず出してみました。

いつもわたしの作品は横島くんが美神さんを抱きしめてるなぁ…(^^;)。
マンネリ化…(独り言)

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