ザ・グレート・展開予測ショー

!朝の日差しと風の中


投稿者名:カディス
投稿日時:(02/ 1/ 8)

ショートボブの少女が真新しいブラウスの袖に腕を通す。
続いて足元にあるスカートをはこうとかがんだ瞬間

ガチャッ!!
「おーい!蛍。そろそろ行かないと学校遅れるでーっ!ってあっー!!」
「キャー−!!!!!」

ドガッ!メキッ!!ザクッ!!!

順に椅子、100tハンマー、スペツナグルナイフが飛んできて、部屋の外にたたき出されたのは、
御存知、熱血煩悩高校三年生にして、世界有数の実力派ゴーストスイーパー横島忠雄である。

「イッ!いくらお兄ちゃんでもノックぐらいしてよー!
あたし達もう兄妹なのよ! 禁断の愛なんていけないわ!!」

朝っぱらから、妄想ぶっちゃけモードで、イヤンイヤンツイストしているのは、横島蛍。
かつては、魔属「ルシオラ」であった少女。現在は諸々の事情により名実ともに、横島忠雄の妹となっている。

今日から2人暮し、蛍は六道女学院高等部霊能科二年生に編入する。ちなみに忠雄は、進級に際して、出席日数、成績の面で職員会議にかけられたが、「あんな生徒、いつまでも居られたら学校の存続にかかわる」との意見により、あっさり三年生となった。この調子で卒業まで行けそうである。

ピーンポーン!!

「あっ!誰かきた。お兄ちゃんでてよ。私まだ着替え中だから」
「あいよーっ」

頭に10段コブ、片目に半径10センチの青あざ、尻にナイフの刃をつけた状態で玄関をあけると見知った少女がいた。

「おはようございます。横島さん」
「おはよう、オキヌちゃん。こんな時間にどうしたの?」
「蛍ちゃん迎えに来たんですよ。今日はじめてだし、一緒に行こうと思って」
「いやー、すまへんなー、昨日も引越し手伝ってもらってホントに助かったよ」
「どういたしまして、横島さんは今日は学校行かないんですか?」
「うちは今日開校記念日なんだ。美神さんに9時に事務所にいくようにって言われてるから俺もそろそろ準備しようかと思ってたところだよ」

ふたりでとりとめも無い話をしていると蛍が鞄を持って出てきた。
「おっはよーオキヌちゃん」
「おはよう蛍ちゃん」
「それじゃあいってきまーす」
「いってきます横島さん」
「へーい、気を付けてな、蛍、オキヌチャンに迷惑かけんじゃね−ぞ」
「分かってますよ―だ」


2人が爽やかな朝の日差しと風の中歩いていくのを忠雄はまぶしそうに見送った

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