GO! GO! YOUNG!(T)――受難の始まり――
投稿者名:ロックンロール
投稿日時:(02/ 1/ 3)
香港。尖沙咀。相も変わらず雑多な喧騒に包まれた街。
そこから、話は始まる。
「伊達サンッ!!」
どどどどど……! ばんっ!!
これはドアを蹴り開けた音。事務所のドアを力一杯蹴り開け、金明飛は叫んだ。
「何なんですか!? この……、この給与明細はっ!!」
「何なんですかって…………何がだ?」
少し困ったような口調で、雪之丞。その雪之丞に向かって、明飛はさらに唾を飛ばしながら叫んだ。何かもう、双眸には涙すら浮かんでいる。
「『給与金額 $300』って何なんですかっ!?」
「ああ。それか。時給3ドルで計算したんだ。合ってるだろ?」
「合ってるだろ? じゃありません! こんなのでどーやってボクに一月生活しろと!?」
「大丈夫だ。明飛。頑張れば何とかなる」
「そーゆー問題じゃないでしょうが――っ!! ていうかそもそも何とかなりませんよこんなのっ!?」
「俺のダチは時給255円=約2ドルで働いていたぞ」
「その人が異常なんですっ!! つーか契約違反でしょうがっ! この給料はっ!」
「いやだってほら、『可愛いい子には旅をさせよ』って昔の偉い人も言ってるし」
「それはいじめろという意味ではありませんっ!!」
一息に言い切って、息を荒らげる。……何か普段とは決定的に違う疲労感をどこかに感じながら、それでも抗弁する。……いや、しなければならない。明日を生き抜くためには。
というわけで明飛は懐から、採用明細を取り出した。
「伊達サン……ここにはしっかりと『高給優遇』って書いてありますけど……」
「あぁ、初めはそのつもりだったんだけどな。何かお前面白いから」
「だからそれが何で時給3ドル――っ!!」
「いやだから面白いからだっての。お前もしつこい奴だなぁ」
「ここでボクが折れたらボクは明日から生活出来ないんですっ!!」
「うるせぇなぁ……」
雪之丞がため息をつく。……今だ。ここで押し切らなくては。
「だーかーら! せめて5ドル位は時給貰わないとボクが暮らしていけないですよ。伊達さん! そんなんじゃ、あのままベビーシッターのバイト続けてた方が高収入じゃないですか!!」
「お。そろそろ仕事の時間だな明飛」
「あ! そーやってまたうやむやにする気ですね!? 今回は騙されませんよ!! 絶対に要求は呑んでもらいますからね!!」
そう。ここで要求を呑んで貰わないと……
……自分には後がない。
「よし! 分かった!!」
「えっ?」
雪之丞の言葉。我知らず表情筋が笑みの形に痙攣を始めようとするのを激しく自覚する。
「今回はお前が除霊しろ」
…………………………………………………………………………
その言葉が自らのうちに入ってくるのに数秒を要した。
「……え?」
訊き返す。何となく無駄のような気もしたが、訊き返さずには居られなかった……自らの耳の不備を全力で信じる事にする。
だが、現実の刃は深々と明飛の心臓にクリティカルヒットしていた。
雪之丞が再度言う。
「だ・か・ら。今回の除霊は、明飛、お前がやるんだよ。一人で出来たら、さっきの給料の件、考えといてやる。 あ、だいじょぶだ。俺も付いてったるから」
「……………………は、はい?」
自分の耳に入った言葉が未だ信じられず、
明飛は心の中で独り呆然と立ち尽くしていた…………
――To be continued――
今までの
コメント:
- とゆーわけで続きます。
このお話、いつもと違う感じを目指してあえてギャグっぽく攻めてみたんですがどーでしょ? ちなみに明飛くんを知らない人はGSM MTH2(@煩悩の部屋)を読んでみてください♪
こーゆー小ネタは今のうちに消化しとかないと…… (ロックンロール)
- ふふふ!・・勝った!
うちの銀行員は月給一万円だもんねーっ
しかも週休5時間だもんねーっ♪
「↑なんの勝負だ・・(呆)」 (ペス)
- 最近バイトやり始めて実感しました。
横島の給料安すぎ・・・。
ゴーストスイーパーって高給とりじゃなかったっけ・・・?
大丈夫だ明飛!君の時給は横島の1.5倍だ! (ねずみの尻尾)
- 美神菌、香港にて繁殖中。
おっと、こんな言い方は失礼でしたね………ひのめちゃんに。 (黒犬)
- ゆっきー、ひょっとして明飛君を第二の横島君に育て上げよーとしてません? (猫姫)
- ペスさん、尻尾さん、犬さん、姫さん、コメントありがとうございます。
コメント返しはVで〜♪ (ロックンロール)
- それでも横島の場合には「イロケ」と云う美味さが有ったのに、雪之丞じゃあ……憐れ阿金。 (Iholi)
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