ザ・グレート・展開予測ショー

緋色の空の下・・・・・・その4・・・・・・・ホンキー・トンキー・クレイジー


投稿者名:カディス
投稿日時:(01/12/28)

左手で頬を押さえ放心した様に立ち尽くす私を、上げた右手をそのままに硬直した様にあの人が見つめている。

「関係ないなんて悲しいこと言うなよ!どうでもいいなんて馬鹿なこと言うなよ!!」
別段、激昂しているわけでも凄むでもなく、しかしずっしりとと響く声が私の心に届く。

「だって・・・・ヒック・・・・・横島さんには・・・・・・あのこ・・・・・・ヒック・・・・・・・私なんか・・・・・ヒッ・・・・いなくても・・・・・」

もうほとんど言葉にならない。子供の様に泣きながらその場に座り込んでしまった。




・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
どれくらいそうしていたのだろう?
2人ともまるで時が止まったかのようにじっと固まったまま、部屋には時計の針が刻む音と私の嗚咽だけが漂っていた。

彼がゆっくりと私の前に座り口を開いた。
「わかったよ・・・・・・・でも、最後でもいいから、俺の言うことを聞いてくれよ・・・・・・・・・・・」

彼の手が私の手をつかみゆっくりとかをから話した。
「俺は・・・・もう・・・・何も言えないまま・・・・何も渡せないまま・・・・・・・いなくなるなんて・・・・・・・・・・いやなんだ・・・・・・・だから・・・・・」

ゆっくりと、一言一言紡ぎ出されていく言葉に私は顔を上げた

「オキヌちゃんは・・・・・俺にとって・・・とても大切な人だから・・・・・ずっと一緒にいたいから・・・・・関係ないなんて事・・・・・・・どうでもいいなんて事絶対にないから・・・・・・・・」

彼はポケットから何か鎖のような物を大切そうに取り出し私の首にかけた。

それは、チェーンにビーズを通して作った手作りのネックルスだった。
私も以前何度か一文字さんや弓さんと作った事がある。

ちょうど胸に来る位置には、緋色のリングがぶら下げっていて中には蛍のマスコットが付いている。
このマスコットには見覚えがあった

そう・・・・・あの文房具屋さんで売っているのを見た事がある・・・・・・

わたしが、顔を上げると彼は一度うなずいて立ちあがり後ろを向いていた。

「クリスマスイブだってのに例によって金欠でさ、除霊委員の集まりの時に話してたら、愛子がこれの造り方教えてくれるって言うから俺の部屋に4人集まって徹夜で作ったんだよ」
やや自嘲しているような声で独り言の様に話す。


『クリスマス?今日って12月24日だっけ?』

呆れた事に私はそんな事全然気付いていなかった。ここ最近想いを伝える事で頭がいっぱいだったから。

『じゃあ・・・昨日見たのは・・・・全部私の勘違いだったの?』

「それ見て・・・・・・時々でいいから俺の事思い出してよ・・・・・」
そう言うって彼がドアをくぐろうとする時、何処からか聞き覚えのある声が聞こえてきた

≪・・・・・・だめよ・・・・・がんばって・・・・・・ママ・・・・・≫

「横島さん!!!」
私は勢い良く立ちあがり彼の背中に抱きついた
「私、何処にも行きません!!ここに居ます。横島さんの近くに。一緒にいさせてください!!!」

必死で叫んだ。今!ここでどうにかしないと無くなってしまう。馬鹿みたいな勘違いで横島さんと一緒に居られなくなってしまう。あの子との約束を守れなくなってしまう。

「ホント?」
横島さんがゆっくりとこちらを向くと私は胸板に顔を押し付けた。

「ホントです・・・・・だから・・・・・」
横島さんの顔を上目使いに見るとちょっと驚いたようなでも嬉しそうな笑顔で私を見ている。

「だから・・・・私のクリスマスプレゼントも受け取ってください」
もちろんそんな物用意などしていない。
でも自然と言葉が続いた。


「目をつぶってください」

言われるままに横島さんが目を瞑る。

私は首に腕を回し背伸びをして自分も目を瞑った・・・・・・・・・・・・・。



静まり返った部屋の窓の外には、いつのまにか空が緋色に染まり、静かに舞うあの子のような粉雪が振っていた。


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