ザ・グレート・展開予測ショー

音色(後編その一)


投稿者名:hazuki
投稿日時:(01/12/27)

―もう知る事の出来ないこころ。

おきぬはシロとタマモそして、美神の食事を用意し、食べさせさらには後かたずけを終えてここに、今回の仕事の場所にいた。
(シロやタマモに後かたずけくらいさせればいいだろうという声もあるだろうが、あの二人にかかるとかたずける前よりも汚くなると言う事態に陥る)
そうして夜、午後十時除霊現場。
おきぬは、じっと目の前にある部屋を見ていた。
ある豪邸の一室。
―ここが、今回の霊がいる場所である。
(推定年齢は…十歳レベルBで意識レベルは、自分と、それを取り巻く状況を理解できる…除霊の絶対条件は―苦しめないこと)
ざっと資料をから得た知識を頭の中から引き出す。
そう、今回の霊はこの部屋の持ち主、この家の子供である。
数ヶ月前に生まれた時から発症した病気で死んだ子供の霊。
苦しんで苦しんで苦しんだあげくに死んだ子供。
その短い生涯の中には、数えるほどしかこの部屋の中に帰った記憶はなく、そのほとんどが、病院の中での生活がほとんどであった。
薬の臭いと、消毒の臭いに慣れ親しんでり、太陽の臭い、風の臭いなどと言うものとは最も遠い場所にいる子供。
ほとんど、
そうほとんど苦しいと言われる大人でも苦しいと言われる治療を受け、それでも文句ひとつ言わなかった子供が言ったのだ。
苦しいと。
死ぬ間際になきながら
苦しい
このまま死にたくないよと。
その思いが未練と、いや執着となったのだろう。
その執着に魂が本来いくべきはずのところではなくここに
居る。
数十分前依頼者である子供の両親は目を真っ赤に晴らし言っていた。
母親はきっと前を見据え
「正直、嘘でもなんでもいいから、幽霊でもいいから、ココにいてほしいと思います
でも、私の子供は死んだんですもうここに居るべきではないんです。ここで苦しまないでほしいんです。いるべき場所があるならば、そこに……い…るべき…なんです」
でも、せめて送ることができるならば、安らかに。
声を詰まらせぐっと隣の父親の服の袖を握りながらもそれでも目をそらさずに母親は断固とした口調で言った。
「幸せになってほしいんです。」
あの子に
と父親。
その言葉は淀みなく静かだ。
だが、目は真っ赤にはれそして、唇は震えている。
どんな思いをへてその答えを導きだしたのだろう。
痛いほどに強く鮮烈な感情
おきぬは
「はい。必ず」
晴れやかな笑顔で言った。

必ず成功させる
そっと瞳を閉じおきぬ。
―これは自分に任させた仕事。
プロというのならば、金銭を貰いその仕事をこなすならば完璧に
GSという仕事がどんなに危険かおきぬは知っている。
だが、それ相応の報酬もあるのだ。
それこそ普通の人間なら、必死になってもつかめないかも知れない金銭が手に入る。
ここの二人は、依頼人は
おきぬに除霊を頼むために、借金までした。
確かに破産とまでいく額ではない。
だが、簡単に返せる金額でもないのだ。
―それほどまでに、悲しんで、そして借金までしてそしてやっとの思いで依頼する。
その思いを受け取り、そして仕事をするのが自分なのだ。
失敗はしてはいけない。
―目を閉じたまま精神集中をする。
大切なこと。
慈しむこころ。
―自分はできる―
なぜならば知っているから
苦しさを。
そして受け取ったから
送るひとのこころを。
―三百年前は知らなかった置いていかれる、こころを。
つづく
……いいのかなあこれ?
駄目?駄目?駄目?(涙目

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