ザ・グレート・展開予測ショー

緋色の空の下・・・・・・・その3・・・・・・BAD FEELING


投稿者名:カディス
投稿日時:(01/12/25)

顔を洗って戻ってくると外はシトシトと雨が降り始めていた。

ベットにドサッと寝転がり仰向けになるとまた涙があふれてくる。

何処からか、たぶん近くの商店街からは、寂しげな音楽が流れてくる。

「・・・・・・・・きっと君は来ない一人きりの・・・・・・・・・・・・サイレントナイト・・・・・・・・・・・・・・・・・秘めた想い伝えられそうもない・・・・・・・・・・」

途切れ途切れ聞こえてくる歌詞は、今の私の気持ちそのままだ。

何処からかにぎやかな笑い声が聞こえてくる
・・・・・・今日は何かあっただろうか?
・・・・・・・・・・今の私には関係ない・・・・・・・・・

「実家に戻ろう・・・・・・・・」思わず声にしてみる
霊体と肉体とのずれはもうほとんど無くなってきている・・・・・・・・・
霊団に襲われる事はもうない。
ここにいるのは、ゴーストスイーパーになるため、そしてみんなとの生活が楽しいから。
でもGSになりたかったのは、あの人の近くにいたかったから。
そして、もう今まで通りの楽しい生活はたぶん出来ない

・・・・・・・・・これからあの人を見るのは辛すぎるから・・・・・・・・・・・




コンコン!
突然、部屋のドアがノックされた。
「だれ?」
シロちゃんとタマモちゃんだろうか・・・・・
雨に濡れてお腹を空かして帰ってきたのかもしれない。
でも悪いけど今は誰にも会いたくない、何もしたくない。

「横島だけど―、あっひょっとして寝てた?」
ドアの向こうからいつもの調子で話している、やっぱりあの人にとって私はただの同僚、事務所の後輩でしかないんだ。胸が張り裂けそうになる。

「いや!」
思わず声を張り上げてしまう

「どうしたの?オキヌちゃん・・・・・・・何かあったんか?」
私の只ならぬ様子に気付いてか、心配そうに声をかけてくる
・・・・・・今はその優しさが痛い・・・・・・・・

「いや・・・・来ないで!・・・・・・帰ってください!!・・・・・・・」
半ば半狂乱になって叫びながら、ドアへと駆寄り鍵を閉めた。

「どうしたんだよオキヌちゃん。俺なんか悪いコトしたか?昨日せっかく誘ってもらったのに断ったのは悪かったけど・・・・・・・それとも他に何か気に障るようなことしたか?まあ心当たりは沢山有るけど・・・・・・・・」
わけが分からない様子で話すあの人の声を聞きながら、私は踵を返しベッドに向かい、あふれ出てくる涙でシーツを濡らした。

「帰ってください・・・・・・・私もうここから出て行きますから・・・・・・・実家に戻って横島さんとは二度と会いませんから・・・・・・」

(・・・・・・・あなたが・・・・・あの娘と・・・・・一緒にいるのを見るのは・・・・・・・・辛すぎるから・・・・)


ガチャッ!

物音に反応して肩越しに見るとドアが開け放たれ、あの人が立っていた。手には(開)の文字の入った文殊を持っていた。

「勝手に入ってこないでください!帰ってください!!」反対側を向いたまま夢中で叫んだ。

「駄目だ!!!!」

・・・あの人の声・・・
それは怒鳴るでもなく静かにそれでいて今まで聞いた事ないほど強く言い放たれた。
「理由も言わず、いきなりここから出て行くだなんて、いったいどういう事だよ」

「ほっといて下さい!・・・・関係ないじゃないですか!!どうせ私の事なんてどうでもいいでしょ!!!」
私は勢いに任せて泣き叫びながら振返った。


バッシーン!!!!


いきなり左の頬に激痛が走った


つづく

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