ザ・グレート・展開予測ショー

破滅の歌  第二楽章 〜『知識』という名の抜けない毒針〜


投稿者名:S・R
投稿日時:(01/12/21)


続き物なんで前書きがかけない・・・え?いらない?ゴィ〜ン・・・(謎の擬音)

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 破滅は誰にも望まれぬ


      されど 誰もが破滅を望むもの


                 それは止まらぬ留まらぬ


                       希望の入る隙さえも無く







 事務所は、静まり返っていた。ついさっきの光景が嘘の様だった。
 静けさの中心人物、そして創造主である少女が、階段の近くで呆けているボディコンと
巫女服に言う。むしろ叫ぶ。
「何なんですかこれは!?」
『えー、と……』
 ボディコンのこめかみに青筋が浮き出る。半開きの口を歪めて、
「あんたこそ何なのよ!」
 怒気……いや、殺気を放つ物言いに、それでも少女は怯まない。
「何だっていいんです!何で先輩が血みどろになってるんですか!?」
 少女は美神を睨んだまま、さらに強く横島を抱きしめた。
((先輩……?))
『あのー。』
 横島と、おキヌが同時に考える。美神だけは頭に血が上っているらしく、気付いた素振りは無かった。
「あんたは知らないでしょうけどね。そいつはあたしの丁稚なのよ!生かすも殺すも全部あたしの自由なの!」
「それでもこんな酷いことしていい訳がありません!」
 会話がかみ合わない。お互いにお互いの言うことを聞いていない。
『横島君に用事が……』
「なん……だ……?」
 息も絶え絶えに返す。抱いている少女が反対を向いているので、ちょうど愛子のほうを向いているのだ。
『除霊委員の打ち合わせ、今日だって言ってあったでしょ?』
「そうだっけか……いや、もう何でもいいからここから逃がしてくれ……」
「人の話聞いてんの!?それはあたしの所有物なのよ!返しなさい!」
「絶対イヤです!返したら先輩を殺すつもりでしょ!」
 醜い争いを背に、さくさく話をまとめる愛子。膠着状態に陥った隙を突き、
『じゃ、お借りしまーす。』
 努めて軽く言い放って、抱きついていた者ごと横島を掻っ攫った。



 事務所を出て、早速傷が治った横島に二人とも驚きを隠せなかったが、当の横島は
そんなことは意にも介さず、先程からの疑問を口にした。
「ところで、君は?」
『ああ、この娘?実はねえ……』
 おばさん臭く手の振りまでつけて、楽しそうに説明しようとするが、
「あああ、あのっ!私、遠田澪(とおだ みお)っていいます!それで、あの、その」
 突如暴走した少女──遠田と名乗ったか──に遮られた。
 愛子は少し面食らったが、その程度で説明は止まらない。
『な〜んと!横島クンに気があるって言うのよ!』
「ぬわにいーーーーー!?」
 横島の顔中の穴から変な液体が飛び出す。おそるおそる少女のほうに振り向くと、
うつむいて手をもじもじさせている。それは、横島にある言葉を思い起こさせた。
そう。まさに『恋する乙女』である。
(おっ……落ち着け!何かの罠かも知れんぞ!)
《ンな訳ねえって!見ろよあの態度!》
(いやしかし……マジか?本気で俺のことを!?)
《本気かどうかなんて関係ねえ!こんなにかわいいんだ!気が変わらない内に早く!》
 見れば少女は確かにかわいい。どのくらいかといわれると困るが、強いて言うならば
日本の同年代の女性全員を立てに輪切って、上から七分の一に入ろうかという位の容姿だった。
 こうした自分との対話の末、心は限りなく「OK」側に傾いていく。
《OKに決まってんだろ?それとも、帰って美神さんたちにボコにされたいか?》
(そ……その通りかも……でもそんなことしたら美神さん(達)に何されるか……)
《関係ねえよ!この際あんなバイトやめちまえ!》
(それじゃ美神さんをあきらめることになっちまう!あのちちを!しりを!ふとももを!諦め切れるか!?)
《へっ!所詮絵に描いた餅だぜ!死ぬほど遠いフルコースよりも目の前にある牛丼を食うだろうが!迷うな!》
(やっぱ、だめだ!)
 と、思ったつもりだったが、少々遅かったらしい。
「ずっと前から好きでしたーーー!!」
 彼女の両手を握っていた。

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