ザ・グレート・展開予測ショー

少年。(3)  →横島と美神の息子の話予想です


投稿者名:ニコのり。
投稿日時:(01/12/16)

「少年」というところをお好きな名前に代えて読んでみてください。

***少年。(3)***
 翌日。
「いってきまーす」
 元気よく家を出て行く父と姉。
 それを自室の窓から見送る少年。
 窓に両手をついて、大きくため息をついた。
「俺だって……」
 その時、突然部屋のドアが開いた。ドアを開けたのは令子だった。
「なんだ、起きてるんじゃない。ご飯食べちゃいましょ。出かけるんだから」
「え?出かけるって…」
「いいから早く食べてきなさいって」

「はい、これ持って」
 ドス、と令子に渡されたのはリュックだった。
 しかも普通のリュックじゃない。
 少年の体の2倍の大きさはあるし、重い。いったいなにが入っているのか…。
「ちょっと母ちゃん!重い!!」
 リュックを背負おうとした少年を、リュックが押しつぶした。
「男の子でしょー?」
 苦笑いしながらリュックと少年を起こす令子。
「どこ行くのさ…こんな荷物もって」
 少年はオープンカーの助手席に乗らされた。
 真っ赤なオープンカーの後ろに荷物を積んで、令子はハンドルをきった。
「アンタは黙ってついてくればいいのよ」
 運転しながら少年の顔を見て話す令子。
 令子の運転は相変わらず荒っぽい。
 向かい風がもろに顔に当たって、少年は目が開けられなかった。
 そういえば、令子の運転するオープンカーに乗るのなんて初めてだ。
 たまに買い物についていくときにはワゴンだから。
 だんだん風に慣れてきた少年は、左目だけ開けて運転席の令子を見た。
 まっすぐ強い表情をしている。
 こんな表情を見るのも初めてだった。

 30分程一般道路を走ってついた場所は気味の悪い廃墟ビルだった。
「ここは?」
 車から降りた少年は廃墟ビルを見上げて令子に問う。
 令子も車を降りてさっきのリュックも降ろした。
「…本当は明日パパにやってもらう仕事だったんだけどね。ちょっーと久々に体が動かしたくなっちゃって♪」
 リュックの中から真っ白の皮手袋と神通棍を取り出して、霊気を送った。
 神通棍が光を放つ。
「……………!」
 少年は目を疑った。
「行くわよ!ちゃんとついてきてね。手強い相手だから油断するんじゃないわよ?」
 令子は少年に手招きしてどんどん廃墟ビルの中へ入っていった。
 昨日一人で入っていった廃墟工場よりももっと強い冷たい風を背中に感じる。
 全身に鳥肌が立った。
 令子の霊気なのか…。
 それとも……?
「…おかしいわね…。現れない…?」
 令子は立ち止まってあたりを見渡した。
 そのすぐ後ろに少年も立ち止まった。
 そして少年も辺りを見渡してみる。
 胸騒ぎがする。
―――――気持ち悪い…。
     なんでだろ……なんか……。
「きゃッッッ」
「…母ちゃん!!」
 令子の背後に昨日見た悪霊よりも3倍くらい大きい悪霊が現れた。
 息をのむ少年。
 令子は咄嗟に神通棍を構える。
「…強いわね」
 ぼそっとつぶやくと少年の右腕を掴んで、近くにあった階段を走り上る。
 2階に霊はいないらしい。令子は1階から霊が上ってこれないように結界札を貼った。
 今は蜘蛛の巣がはっているけれど、どうやらオフィスだったらしい。
「…ふぅ」
 とため息をつくと
「……こんなに強いとはおもわなかった。パパたちを呼んだほうが良さそうね」
 令子は少年の背中のリュックのサイドポケットに手を伸ばした。
「…あれ?」
 ガサゴソとリュックをひっくり返して探すけれど、探し物は見つからないらしい。
「…携帯電話、忘れちゃった…」
 さーーっと青ざめる二人。
「応援要請は不可能ね」
 ため息。
「えッじゃあどうすんの!?俺と母ちゃんはここで死ぬワケ!?父ちゃんに黙ってきたのに!!」
 令子にしがみつく少年。
「うるさい!!死ぬなんて決まってないじゃないの!」
 少年を振り払う。
「お札だってあるし!それにアンタだっているじゃない!」
 その言葉に少年ははっとした。
 でもすぐに少年は俯いた。
「…俺には霊能力なんかちっともないんだろ!?いても意味ないじゃんか!!…だいだい俺ってなんなの!?なんで霊能力が普通の人よりも低いの!?俺は父ちゃんと母ちゃんの子供じゃないんだろ!?」
 少年の心の爆発。
 それを聞いた令子はカッとして思わず少年の右頬をバシーンっと叩いた。
 叩いたというより、ひっぱたいたというほうがふさわしいかもしれない。
 少年の頬が真っ赤にはれあがる。
 少年は頬を抑えて、痛みと叩かれたショックとで、じわりじわりあふれてきた涙を流れるままにした。
「…アンタはパパが私のお腹の中に宿した大切な息子よ」
 令子は泣き続ける少年を残して、右手に神通棍、左手にお札をもって階段を下り始めた。
 少年は涙を拭ってリュックのショルダーをぎゅっと握り締めた。
 まだ痛む頬を軽くぺしっと叩いてみる。
「…よしッ」
 気合を入れた。
 そして少年も令子の後を追った。

******つづく******
 多分次回で最終回です。一番の盛り上がりの場面になっていくはずなのに展開がうまくまとまってなくて申し訳ないです…。

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