ザ・グレート・展開予測ショー

未来掲示・別編(ラプラスの語り、24)


投稿者名:トンプソン
投稿日時:(01/12/15)

そこは一筋の陽光も蛍光灯もない薄ぐらい部屋である。ある特殊な牢屋だ。
貴方はどうしてもこの鬱蒼とした部屋の奥へ行かねばならなかった。
=お大事に、な。=
悪魔ラプラス、確実に未来を映し出す能力を持つ。

待ちなって、未来ってのは無限の可能性がある。その数と同等の俺がいる訳だがな。
それでも聞きたいのなら、俺の知っている歴史を語ろうじゃないか。そう忠告を一つ。
犬は大好きかい?

世間はクリスマス。誰だよ。恋人同士の集いの習慣にしたのは。
だから、この時期にブルーになるやつが大勢いるわけじゃないか。
そんな一人にわれらが横島ぼうやも居たわけさ。
「彼女もいなけりゃ、金もねぇ・・一体どうすりゃいいんだよー」
17歳の叫びってか。
そう。美神令子はママに強制送還されて、オキヌちゃんも地元に戻ってな。
仕事もないとくりゃぁ、一人さびしく、雑誌をとって・・・。
・・・・。
む、むなしすぎる。
するとな。扉を叩く音がするわけだ。
「はーい、どなたー?」
扉が開くと、冬だと言うのに薄着の女鬼がいるわけさ。
「おひさー横島」
グーラー様、登場ってワケだ。

「しっかし、おまえと買い物する羽目になるとわなぁ・・・」
「しょうがないじゃない。いくら私でも冬の山でこの格好は、こたえるわよ」
そらそうだな。
話を総合すると、あまりにも寒いので、コートや、暖房器具を買いにきたって事だ。
何も東京までくることもないだろうが、そこは鬼だ。
どうしたって、人間の力が必要になるわけだからな。買い物ってのは。
・・・・。横島は人類だよな。多分。
なぁ。
「んで、おめぇ、金はあるのか?」
「地元に温泉が湧き出てな。それを元手に旅館経営をやったのが、大当たりでな」
おやまぁ、驚きの横島ぼうやだね。
「あんなトコに客来るのか?」
「あぁ、人間だけじゃなくて、竜の神とか、鬼とか」
なんでも夜叉鬼、娑婆鬼のファミリーはちょくちょく来るらしい。
温泉ファンにも知るひとぞ知る穴場温泉らしくてな。この不況のご時世はやっているらしい。
「そうだ。横島もヒマなら来ないか?おまえならひとっとびだろ?」
「んーー、そうすっかな?」
「そうだろ?どうせ一人でせっせとやってるなら」
「余計なお世話だよ・・」
泣くな横島。未来は君に・・あるかなぁ?

実はこれが姦計でね。
「グーラー、なんで俺が働かないとならねぇんだ?」
「すまんねぇ。実は人手不足でさぁ。私も直伺直帰だったろ?こうでもしないとさぁ」
とは言ったものの、仕事があるだけでも、ヒマな身分よりかはマシらしくてな。
「おーい、ボーズ。こいつを青鬼の間までもってってくれぃ」
と、頼む料理長も鬼でね。
なんでも閻魔王の食事当番をしていたらしいが、このたび定年退職したってコトで、親戚筋にあたるグーラーの旅館で、
働いているようだ。
当然。この世の物とは思えない、食事だがな。味は某有名料理人タレントお墨付きだ。
「なるほど、これじゃぁ、忙しくなるわなぁ」
おいおい、横島ぼうや。味噌汁こぼすなよ。
そして、食事を持っていった青鬼の間には、そこかしこに恋人がたむろしているから、
「何やってんだろ。俺」
ちょいとしたため息をグーラーが見つけてな。
「脈アリ!」
だとよ。

夜1:00を過ぎてやっと、横島も休憩がもらえてね。
「うー、つかれたぁー」
と、へばっているがね。悪い気持ちではないだろうな。
「お疲れ。横島。悪かったな、よかったら風呂入らないか?」
「温泉かぁ。いいのか?従業員が入っても」
「かまわないさ。ささ。これが着替えだよ。なんなら、露天に行くか?」
「なぁ・・そこって」
「あぁ、当然だよ、分けるほどは広くないさ」
男のあこがれ、混浴ってか。
「つっても、この時間じゃだれもいないだろうけどね」
ありゃま残念。
まあ、とるものも何とやらで、露天風呂に向かうわけだ。
「うー、ええけもっちゃー」
乳白色の温泉だ。少しべとべとするが、それこそが、温泉だろうな。
ちゃぷんと、湯が跳ねる。
「これで、美人のねーちゃんがいればサイコ-だなぁ」
同感だな。と、
「私じゃ不満かい?」
「えっ?」
振り向くとそこには・・。

「うー!寒い寒い!!」
寒がりながら、ざぶんと湯に入るグーラーだ。当然風呂だぞ。
ここは水着着用なんて、軟なコトは許可していないからな。
「グーラー!」
「なんか用かい?私は妖怪」
もしもーし、酔ってますか?グーラーさん。
そのようだな。顔がほのかに赤い。
「おーい、横島、おまえもやるかー」
と、盆を湯に浮かばせてそこにはお猪口が二つに白鳥(徳利)が一つ。
「いや、俺はまだ、未成年だしぃ」
するとな。鬼のような形相・・・って鬼そのものか。
「案だって?私の酒がのめないってか?」
と、漣を立たせて、横島のそばによってくるじゃないか。
湯の中で体がくっついちまうほどな。
「わ、わかったすよぉ」
勇気を出して酒を飲むがね。
「うげっ。ゲホッ!」
むせちまうようだ。
「ありゃー。あんた酒よわいねぇ。日本酒だっつーのに」
「そ、そんなコト言ったってよぉ。酒なんか、正月ぐらいにしか・・」
断っているんだが、既にやっているグーラーだからな。
絡み酒ってやつだ。
「それなら、おねーさんが強くしてあ・げ・る」
横島の後ろに回って、右手を取ってな。
「はい、あーん、してアーん」
そんなことよりもな。横島ぼうやは、
「せ、背中にやわらかい感触・・こ。これはっ!」
のぼせ上がっている上に酒に女だ。
これで平常でいるほうがおかしいだろ?
溶解しちまうぜ。横島ぼうや。
それに輪をかけて、な。
「これのんだら、イイコトして、。あ・げ・る」
おーい、ムリすんなよ。っつっても無駄か。
あーあ、湯の中で浮かんでいやがるぜ。

でだ。次の日、これも従業員の鬼が、横島の寝ている間にやってきてな。
「お嬢、朝でごぜぇやす。御起床を」
床にこぶしをつけて、モーニングコールなんだが、うんとも、すんともだ。
「失礼!」
と、障子をあけると、こりゃびっくり。昨日着た男の子と同衾してるじゃねぇか。
「こ、小僧!お嬢の布団にはいるたぁ」
・・おまえさん、そっちの手合いか?
横島としても、二日酔いが一挙にさめちまうわなぁ。
「うっ、うわっ!。ここ、これには・・わわわ訳がぁ」
つってもさぁ、すっぽんぽんじゃぁ、言い訳にもなんねぇわなぁ」
するとな。グーラーが、
「おやめ!お互いの同意さ!」
「へっ?」
と、横島だ。
当然、グーラーも何も着てない訳で、
「初めての割にはすごかったじゃない、横島」
ようやく昨日の痴態を思い出してな。
「えっと・・俺ってば・・」
「もぅ。しらばっくれちゃって!、さぁ仕事よ!ほら、はやくおきなさい若旦那!」
「若ァ?」
そら、意外だわな。本当に若い「若」だもんなぁ。
とりあえず馬車馬のごとく働いていたがね。
昼休みの時にな。今朝モーニングコールをしにきた鬼がな。
「おい、坊主、嬢にあんなコトをしたんだから、覚悟はできてるんだろーな」
すると、板長さんも、包丁をもってきて、
「当然だろうな?もしやだなんていったら、こいつで」
ぶんと振り回してね。
「一生、女の要らない体にしちまうぞ」
と、脅しにきたモンだ。
おびえる横島にね。助け舟といえるかなぁ。
「当然でしょ?横島、ここの若旦那になるんでしょ?」
これで断れる人類はいないだろうな。
なんでも昨日の夜、
「私とヤるなら、ここの若旦那になって・・」
と、言っていたらしいがね。
どうも、策略を感じるわな。このことにオキヌちゃんはもとより、美神にしても、
「いやー、でっちをあげたら、こんなに金が」
と、表面上は笑っていたようだな。けけけけ。ムリしやがって。
今回ばかりは奇跡はありえねぇんだぜ。
結局、横島も逆らえずでね。進路相談では、
「旅館経営」
だそうだぜ。喜んだのは担任の先生か。
ちなみにな。数年後、女の子が誕生したんだが、
当然鬼と人間のハーフなんだがね。
なぜが尻尾があったのさ。

-くくくく、忠告したはずだぞ。犬は好きかと-
貴方は不意に臀部がどうもモゾモゾしている感覚にとらわれた。
何事かと思い身体をねじらせて、様子を見る。
なんと、尻尾が生えてきているのである。更に鼻がとんがって、体毛が出てくる。
鏡をみると、それは犬である。どういうことか問う貴方にたいしてラプラスは一言。
=尾、大事にな=

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