ザ・グレート・展開予測ショー

犯罪組織「シロバニア」


投稿者名:NGK
投稿日時:(01/12/13)

第七話:決戦

シロバニアアジト跡

「全壊は、してないか・・・」
地下の秘密基地でゆったりとしたイスに腰掛けながらバビッチはそう呟いた。
「さて、美神令子は生きているかな。」
にょき と地面から細長い筒状のカメラが出る。
発見した。
「マリアよ、出番だぞ。奴らを葬り去るのだ。」
傍らに控えていたマリアは
「イエス・マスター・バビッチ。」
とだけ答えると、部屋を出ていった。

「横島さん・・・どうして人はそこまで醜くなるのでしょう。」
「そこに、金があるからさ・・・」
おキヌと横島の目線の先には壊れ欠けた金庫を
こじ開けようとしている美神の姿。
「本当に大金がこれに入っているの?」
「はい!間違いないでござる。」
「たぶんね。」
声をそろえて言う、シロとタマモ。
美神は金庫をこつんと叩いた。
「(いくら、壊れかかっていると言っても私の力じゃ開けられないし、
馬鹿亭主に手伝わせたら分け前が減るからなぁ。やっぱり・・・)」
少し考えた後、美神は、
「よし。あんたたち、この金庫に大金が入っていたら
好きなものおごってやるから開けなさい。」
「「はーい」」
シロとタマモは勢いよく返事をした。

「じょ、情報通りの奴らだな・・・」
美神たちの後ろ。
バビッチの姿がある。
「うおっほん!」
咳払いを四度ほどするとやっと五人はバビッチの姿に気づいた。
「で、なに。」
美神は、さっきのあさましい姿を見せていたとは思えないほどの
ぴし とした様子で問いただした。
バビッチは少しだけ気後れした後、
「よくここまで来たな。私が犯罪組織「シロバニア」の首領。バビッチ佐野だ。」
と高らかに宣言した。
「で、なんなの。」
「・・・正直お前達が邪魔なのだよ。」
こほん と咳をした後。
「ここで、お前達に死んでもらう。」
かつん かつん
「この、マリアがな!」
美神たちの前に表れる鋼鉄のアンドロイド。
「ふはははは。楽しみにしているぞ。」
しゅーう
バビッチの姿はかき消えていく。
「ホログラフか・・・」
美神は地面にライトの様なものを見た。

「マスター・バビッチの命(めい)により、あなた達を・処刑します。」
右腕を前に出す。
「冗談でしょ?本気のマリアと戦うなんて・・・」
しばし呆然とする美神。
「どうする、令子。このままじゃやばいぜ。」
マリアを凝視しながら横島は言った。
以前、マリアはヌルという、魔族科学者に洗脳されていたことがある。
そのときは、マリアの主人であるカオスが(正確に言うとマリア姫が)
マリアの洗脳を解除したのである。
しかしこの場にカオスの姿はない。
「ふん。あんな、ぽんこつあっさりとやっつけるでござるよ。」
「同感。私たちが負けることはないわ。」
シロとタマモは前にでる。
そして、分散した。
「シロちゃん、タマモちゃんやめて!!」
おキヌは必死に辺りに呼びかける。
すでに、人間の目にはシロとタマモの姿は見えない。
「俺達も参戦するべきじゃないっすか。」
横島はすでに霊波刀を出している。
美神はじっと考え込んでいた。

「こっちでござるー」
シロはマリアの目の前に表れては瞬時に飛び退く。
タマモは姿を消している。
「(ターゲットB・現在地・・・計測不能。)」
マリアのレーダーにも反応はない。
「(・・・)」
そのとき、シロが初めて斬り込んできた。
それに反応して防御システムを作動させるマリア。
が、
「・・・狐火!」
別方向から巨大な炎がマリアに降りかかってきた。
直ちに冷却装置を作動させる。
「!!!」
シロがマリアの腕をなぎ払う。
ぼと と落ちる左腕。
シロの顔にしてやったり という表情が。
「シロ!!いいから、すぐ飛び退け!!」
横島がマリアの元に走りながらそう叫んだ。
「なにいっているんですか。先生。もうこいつは・・・」
今まで動かなかったマリアが動く。
右手でシロの首をつかんだ。
「ちっ・・・」
シロはマリアの能力を知らない。
油断があったのだろう。
だが、もう少し俺が早く斬り込んでいれば・・・
「うぉー」
霊波刀をかかげ突撃する横島。
すると、切り落とされたマリアの左腕の手首が落ち自動銃が現れる。
ばばばばば
銃弾を浴び、倒れ込む横島。
「先生ー!」
シロはマリアの右手から抜け出すと横島の元へと駆け込もうとした。

おキヌは横笛を吹きだすと、辺りを霊が漂っていた。
ネクロマンサーの笛の力に力のない霊を操る力がある。
「(すこしの間だけど力を貸してね・・・)」
霊たちは融合し、小さな霊団となりマリアに向かって突撃を開始した。

「先生・・・あれ?」
シロが横島を抱きかかえようとすると横島の姿は消えた。
「おーい、シロこっちだ。」
別の場所で横島が手を振っている。
「せんせいー無事でござったか。んでなにをやっているんでござるか。」
横島と美神は辺りに埋まってたゴーレムを掘り出している。
「ん。これでよし、と。」
横島と美神の霊気をゴーレムに付加する。
「ねぇ。私はどうすればいいの。」
「あんたは、炎を出してくれればいいから。どっちかでも上手くいくわ。」
マリアの能力は凄まじいがブレーカが落ちるだけの力を加えれば・・・
これが美神の出した結論である。
「これなら、なんとかなるでしょ。」
美神はウインクした。

「無駄だ。そんな霊ではマリアは倒せんよ。」
グラスを片手にバビッチは誰に言うでもなく言った。
「それにしても、以外と時間のかかるものだな・・・マリア一人では。」
ばさっ とコートを脱ぐ。
やはり組織の力は必要か。
「すでに、研究は進んでいる。これからは・・・明るいシロバニアに乾杯。」
モニターに向けてバビッチは乾杯をした。
「そこまでよ!悪党!!」
「・・・お前達がいるのは知っていたよ。美神ひのめ。」
一条理絵を担いだままポーズを撮っているひのめ。
「あまり、大人をなめないことだ。」
「うるさい!理絵をこんなにまで傷つけるなんて許せない!
あなたを諸悪の根元として成敗する!!」
ほう とバビッチは言うとイスから立ち上がりひのめに向き合った。
「私を倒すだと!面白い!強化された私の力を見るがいい!!」
ウサギの面を脱ぎ捨てバビッチはひのめに飛びかかる。
「こんなもの!・・・」
防ごうとした、ひのめだったがパンチを喰らってしまう。
「やはり、情報は正しいな。出来のいい母と姉を持つ出来の悪い妹。
いや、私の”力”によるものか・・・」
ひのめはぎょっとした。
いつの間にかバビッチの体に白い体毛が生えており、
頭には長い耳、おしりには丸いしっぽがある。
それだけではない。
バビッチの顔が愛嬌のあるウサギの顔そのものになっている。
「・・・ちょっとかわいいかもしれない。」
ひのめは場違いな感慨を抱いた。

つづく

次回予告
「私をあんまりなめない方がいいわよ!」
ひのめの真の実力がついにあきらかに!?
「ふふふ。これで大もうけ間違いなし・・・」
謎の笑みを浮かべる美神。
次回 犯罪組織「シロバニア」 第八話:終演
お楽しみに!

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