ザ・グレート・展開予測ショー

ルシオラ復活の日々最終章更に別版(中編)


投稿者名:hazuki
投稿日時:(01/12/ 4)

目の前にだされたのは、シンプルなどこにでもある銀色の指輪。
「なに?」
この指輪と声が震えるのを自覚しつつルシオラ。
するとプレゼントだよと横島。
「そういえば、俺オマエになんもやれなかったからなにか渡したくて、でも、女にやるものなんぞこれしか思いつかんかったんだけどな。」
なんとなく喜ぶ姿を想像していた横島は、なんの反応もないルシオラの姿に不安を覚え、嫌だったか?と聞く。
その言葉にルシオラは激しく首を左右に振りそして
「―っそんなことないっ!!」
と言った。
「だけど、ね…哀しいの」
かたかたかた…
と震えながら言葉を紡ぐ。
「…怖くなるよ?幸せすぎてこれからのことが」
消えたくなくなっちゃう。
ぎゅっと自分デ自分を抱きしめるかのように腕を回しルシオラ。
「……あたりまえだろ?」
そっと指輪を手に取り横島。
「しぬのは怖いにきまってるだろーが。」
きらりと光をあびて指輪が光る。
「うん。怖い…ね。前はオマエの為に死ぬのは全然怖くなかったのに…こんなに…怖い」
心臓が痛む。
横島はきしりと心臓が軋むのを感じた。
彼女に、そんな思いをさせているという事実がひどく苦しい。
二度もこんな思いをさえるなんて。
だけど彼女は笑う
震えながら
そして言葉を紡ぐ
こころを全部伝えきれるかのように
「でも、ね…うれしいの」
こんなに怖いのに。
と。
「だって…こんなに、怖いのは、死にたくないって思ってるのはオマエが私にくれた数日があるからだよ?」
「る…るしおら…」
「数日しかいきれないのにいっしょに闘ってくれたね」
「少ししかいないのに、直ぐにいなくなるのに、それでも最初から、全部ひっくるめてやり直そうって前に進もうって過去と今を引き離してくれた。いまの私をみてくれた」
「一日なんでもない時間を、優しい時間を過ごしてくれた。」
「今の仲間に私を紹介してくれた。日常のなかに私をいれてくれた」
「新しい思い出を、場所をつくってくれた」
全部、大切な、大切なこと。
ルシオラは一言一言を大切に、大切に、まるで宝物に触れるかのように話す。
「多分私は、そんな日々をオマエを過ごしたかったんだ」
つづく

今までの コメント:
[ 戻る ]
管理運営:GTY+管理人
Original GTY System Copyright(c)T.Fukazawa