全国除霊道派選手権!!! (予測のための過去ダイジェスト 〜死津喪キヌ(その4)〜)
投稿者名:ギャグレキスト後藤
投稿日時:(01/12/ 3)
仮眠中のカオスを横に、志乃は樹鵺と合うことにした。
志乃は六道家1×代目の陰陽師であり、高嶋導師とは比較的仲が良い方だった。
導師を先頭に、樹鵺のいる場へ向かう。
「志乃、にゃきょいか?(おまえ怖いのか、志乃?)」
「ううん〜〜〜そうじゃないけど〜〜〜〜。
何か〜〜〜引っかかるのよ〜〜〜〜?」
弱いフリして逞しい導師を先頭に立たせて静かに歩く。
向かうというより、樹鵺の後を追けているような感覚であり、時々夜な夜なと歩き回るという
樹鵺の行動には何かが隠れているということは明白である。
・・・突き止めなくてはならない。
原因を調べて断たなくてはならない。
日本が破滅する。
ノスフェラトゥーの生み出した分身であることなど、導師にはまだも気づく由はない。
樹鵺の歩く様は、変わっている。
片側の足をゴキゴキと鳴らせて、気味悪いことに、足の骨格を外しながら歩いているようで、
歩きながらもボディーが時々上下にゆれる。
現代風に言えば、身体障害者というのは過言となるかもしれない。
引きずっているように歩く様をまじまじと見ながら、志乃は導師に手をくっつけている。
志乃の手の温度が伝わっている導師は、声を出さずに感動しながらも樹鵺の様子をうかがっていると、
突然と樹鵺がこちらを振り向こうとする。
やばいと思って、音を立てないように細心の注意を払いながら物の陰に隠れる。
頭隠して尻隠さずというが、この追う二人の場合、『気配を隠して毛生え薬を探す』といったところだろうか。
僅かに、頭の被り物が僅かに樹鵺に見えていたが、見ていないフリをして先を行く。
出て行く先には、野原があり、井戸がある。
井戸の手前でぴたりととまりながらも、自分の着ている装束の胸襟に手をやる。
徐に樹鵺は衣を脱ぎ捨てていき、さらしを取り外して素っ裸になる。
が、それを見て同士は興奮する前に驚愕の姿を見る。
股間に・・・見慣れたものがある。
長さを持った性器こそないが、見慣れたものがついていることが信じられない。
樹鵺が・・・キヌが・・・睾丸性女性化症候群の一人であろうなど、考えもつかなかった。
志乃と導師の二人ともだ。
だが、その時、井戸に向き合いながら手で柄杓を取ると、もう片方の手で桶を井戸の中へ下ろす。
そして柄杓をロープへくっ付けて、滑車をガッシャガッシャとロープを引っ張りながら音をたてさせる。
一杯の桶にある水を柄杓で救うなり、頭に被る。
被った水が、樹鵺の髪にバシャリと撫でて行くと同時に、体を震わせる。
冷たい真水だけに、気を詰めたいという事だろうか。
その時、樹鵺は一声を発する・・・。
「やっぱり・・・やっぱり導師たちには迷惑をかけられない。
これなら一層のこと、死んだほうがまし・・・」
この声に対し、導師は飛び出す。
樹鵺はびっくりする様子もなく、同士の思うが侭に任せようと飛びつこうとした。
この動作には、導師もあせっていた。
「この私を・・・この私を殺して下さいっ!」
樹鵺はそういうのが精一杯だった。
初めから、同士が飛び出してくるのを見計らっての行動というよりも、どうやらそう予知していたらしい
面があり、志乃もそう深くは言わなかった。
しかし、水で濡れた樹鵺の頬をそっと撫でやり雫をとりながら、導師は言う。
「なんで、こんな夜中にそういうことをするんだ?」
樹鵺は答えない。
というより・・・人格がとたんに変わる。
『・・・・・目障りなんだよ・・・・・・』
そう聞こえた導師は、導師だけに「どうしようか」などと突っ込んで人格の入れ替わる瞬間の樹鵺をストップさせる。
『陰陽師のクズモノどもに、ノスフェラトゥー様の計画をつぶさせてなるものか・・・・・・!』
「・・・・ノスフェラトゥー!?」
樹鵺から人格の入れ替わった主を垣間見るや、2人はその名を呟く。
『我輩は、マギー=ヌアンドール。ノスフェラトゥー様から遣わされた、地の妖怪よ。』
そこまで言うなり、突如と樹鵺の意識が邪魔をする。
「助・・・けて・・・・・」
気力を振り絞っての叫び声が悲しく聞こえる。
なんて強い子なのだろうか。
声だけでなく、ピリピリと、導師の脳へ心の中にある言霊をテレパスさせたのだ。
間違いない。
この子は、将来強くなれることは確信していたが、その前に何かが邪魔をしている。
・・・おそらく、そのノスフェラトゥーという作り出したものは、多分、西欧にいたころに抹殺した人間の一人を
ヒントにしたため、人間の心ももち始めた。
導師はそう捕らえた・・・というか、樹鵺の脳内から今までの記憶が流れ込んでくる。
その瞬間、イメージがこのオロチダケの風景と重なるや、ゴゴゴゴゴゴと少しづつ地鳴りをあげてくる。
瞬間、樹鵺の脳から「気をつけて!」と信号が届く。
同時、バリバリバリバリ・・・・・・・・・と、空間が悲鳴を起こして光弾玉【コウダンギョク】が無数に発生して
地に跳ね返るなり、超振動をはじめる。
「これが〜〜〜〜〜。超地震の〜〜正体〜〜〜〜?」
「ぃかん、志乃、カッケをぅば (結界を張れ)」
「はい〜〜〜〜〜!」
ドウドウドウドウドウドウドウドウドウドウッッッ!
地鳴りと同時に、発生中心なりの威力を引き起こす。
だが、樹鵺の意識は無い。
「起きろ、樹鵺ーーーー!」
震度57という脅威の威力を前に、辛うじて座り込みながらも樹鵺をゆする。
なのにゆすっても起きる気配は無く、なおも一層揺れは増す。
目の前で空間に罅が入って、罅事態にも歪みを生じさせている。
それを辛うじて結界の中で威力を抑えつつ見ながら、式神のビカラが志乃の陰から飛び出していく。
樹鵺の心象風景を具体的に水晶であるかのように映させると、野菜のような魔性の女が内部に巣食っている。
・・・・死津喪一家のテオーペ。
名は、自らを比女と書いた札を見せていることから、そう呼ばれたいらしい。
これが、本来の死津喪比女であり、恐らくこいつが脳を支配しているに違いない。
ならば樹鵺から切り離せば事は一時的に解決するだろう。
だが・・・・樹鵺の性格はこいつに決定付けられているもの。
分けた途端、何らかの霊として住み着くことだってあり得る。
慎重に進めなくてはならない。
☆ ☆ ☆
丑三つ時をはるかに過ぎ、朝になりかける頃。
「・・・・・これは?」
仮眠から目覚めたカオスは、あるものを見る。
これがヒントとなって作り上げるものに見通しが出来上がる。
「これ」とは何なのか?
今までの
コメント:
- また少しずつ、正体が明かされていきますね。果たしてどこまでいきつくやら。
と云うか、震度57はやっぱり無茶ですな。7で充分でしょに。 (Iholi)
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