ザ・グレート・展開予測ショー

お嬢様のお見合い!!


投稿者名:来栖川のえる
投稿日時:(01/11/23)

「お母様〜用事ってなんですの〜?」
私はそう言いながらドアを開けて部屋に入る。
「ああ〜実は〜あなたの〜お見合いの話なの〜」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・え?」

       
             
                お嬢様のお見合い!!



「・・・・夕方までには帰ります・・・・・・・。・・・これで良しっと」
私は大きなテーブルの上に書置きを置いて、家を出た。
「ん〜・・・・・。外は気持ちいいのね〜」
私は「伸び」をする。
・・・・・・・・・お見合いの話を聞いてから、一週間がたった。
ちょうど今日がそのお見合いの日です。
・・・・・なんでも羽村財閥の御曹司だとか。
とにかく、ちょっと風にあたるために散歩する事にしました。・・・・すると・・・・

キャインキャイン
「わー、バカ、静かにしないと・・」

・・・・・?後ろの方で、犬の鳴き声と男の方の小声が聞こえましたわ。
私が、不思議に思って声のした方まで行くと、知らない男の方が犬をなだめているところでした。
「・・・・・どなたですの〜?」
「・・・・・・・・・・・・・・・(汗)」

                       出会い。

「吾郎さん〜、次はあの店に行きましょう〜」
私は吾郎さんの手を引っ張って、お洋服店に入ります。
「わわ・・・・・ちょっと・・・・」
吾郎さんは、ちょっと困った顔をしていましたが、私につきあってくれました。
で、私が服を選んでいる時に唐突に、
「・・・・・・・・そんなに珍しいのか?」
って聞いてきました。・・・・・・私には、意図がよくわからなかったんですが、一応、
「そんなことありませんが〜・・・・なんででしょうか〜?」
って答えました。すると・・
「いや・・・なんか、うわついてたみたいだったんで・・」
彼はそう言うと、ちょっとばつの悪そうな顔をしました。
「・・・・・・・・・・・・・・」
・・・・・中々するどいみたいね〜・・・。
「・・・・・・・・・ちょっと〜今日・・・・・大事な事があるの〜。多分それで〜・・・」
私は精一杯笑顔を作って答えました。
「・・・・・・・・・そう・・・・・・・・」

その後彼と一緒にいろんなところに回りました。
そして彼は最後に、行きつけの飲み屋にいっしょに行かないか?って言ってきました。
正直、私はお酒なんて飲んだ事がなかったので、どうしようかと迷いましたが、結局彼についていくことにしました。
飲み屋の中は表現の仕様のない熱気で包まれていました。
私たちは一番奥の席に座りました。

・・・・・・・・・・・十分後・・・・・・・・・・・・

「あ〜う〜・・。なんでよ〜う〜・・・」
恥ずかしながら、私にはすっかり酔いが回ってしまいましたわ(照)。
「今日、お見合いですのよ〜」
私は若干酒臭くなった顔を吾郎さんに近づけて話しています。
「某財閥の御曹司さんらしいですの〜・・・・。名誉な事ですのよ〜・・・・・」
「・・・・・・・」
吾郎さんは、あきれてしまったのかそれとも別の考えがあるのか、無言で私の話を聞いております。
「・・・・・・・・・・・・うっ・・・・・・・・・」
すると私は突然泣いてしまいました。
「・・・・・・・・・・・・・・え?」
さすがにこれには吾郎さんもあせったようで、おたおたしています。
そこで私はさらに顔を近づけて、
「・・・・・・・まだ二十にもなってないんですの〜・・・・」
と一言。そしてさらに暴走。
「・・・・相手なんか顔しか分かってないのに〜、どおして〜お見合いなんかしなきゃいけないの〜?結婚くらい自由にさせてもらいたいのに〜・・・・ひっく・・・・・。相手が〜あなたみたいな方ならいいのに〜・・・・」
「・・・・・冥子さんは、結婚なんかしたくないんだ?」
「そおなんですの〜・・。でも〜・・・」
「ならしなければいい」
突然吾郎さんが真剣な顔をしてこう言いました。
「・・・・・・・・え?」
「結婚したくないなら、拒否をすればいい。そのぐらいの自由はあって当然だろ?」
「・・・・・・・・そういうわけにも〜いかな・・・・・・・・・・」

グ〜

私は言い終わらないうちに、寝てしまいましたわ。

・・・・・・・・・気がつくと、私は吾郎さんにおぶられていました。
吾郎さんの背中はとても広くて、それでいて優しい感じでしたわ。
・・・・・・・・・・吹いてくる風が、私の酔いをだんだん覚ましてくれます。
きがつくと、空はもう赤みがかって来ていました。
「・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・」
「今日は〜・・・・・すみませんでした〜」
「ん?ああ、起きたのか。立てる?」
吾郎さんはそういうと、私を下ろしました。
「ほんとに今日は〜・・・・吾郎さんに迷惑ばかりかけて〜・・・」
「・・・・・・・・・・・・」
私がそう言うと、彼はぴたりと止まりました。
「・・・・・・・・吾郎さん?」
「・・・・・・・・吾郎じゃないんだ」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・?」
「吾郎ってのは、外を歩く時の仮の名前なんだ。ただ、俺も冥子と同じように、お偉いさんとこの息子で、でもそんなことで自分が制御されるのがいやだったから、こうやって仮の名前を使っては、しょっちゅう外を歩いているんだ」
「・・・・・・・・・はあ・・・・」
「・・・・・・・今日も六時からお見合いが入っていて、正直言って嫌だったから家を飛び出したんだ。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・でもな・・・・・・・・・・」
「?」
「・・・・・・・・俺は冥子に決めたよ!」
「・・・・・・・・・え?」
「俺な、ほんとは羽村重一っつーの。じゃ、また後でな〜!」
彼は向こうの方に走りながら、こう言って去っていきました。
・・・・・・・・・・・・・・羽村?
確か今日の見合い相手は・・・・・・・・・・・・・・・
                   羽村重一・・・・?
「・・・・・・・・・・・・・ええ?(汗)」
























                     若芽ふく、初夏の夕暮れのことでした。



















{あとがきのようなもの。アホなのかいてんな。ああ・・・・。申し訳ない。}

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