ザ・グレート・展開予測ショー

A REBELLION AGAINST HEAVEN(15)


投稿者名:ラクン
投稿日時:(01/11/16)

「いよーー待たせたなぁーー!」
間延びした男の声に、シンディの過去連想モードの停止ボタンが押される。
シャオロンが椅子にもたれ掛かった姿勢のまま、首だけ後ろの男に向ける。
「えらい遅かったやんけ、翔」
「いやー、すまんすまん。事故って川の中に車ごと突っ込んじまってなぁ」
ハッハッハと陽気に男が笑う。
「おまえホンマにそれでよく免許取れたな」
部屋に入ってきた金髪の男――目鼻立ちからして日本人のようだ――がシャオロンと親しげに談笑をはじめる。

「クランはどうした、一緒ではないのか?」
話が一区切りしたところで、リオンが翔と呼ばれた青年に尋ねる。
「いや、あの人はちょっと忙しくてな、俺が代理を兼ねて来た。」
「ならば聞こう。何の理由があって我々を召集した?後一歩で目的を達成できたところを」
「私も聞きたいわね」
シンディがリオンの後に続く。
「ちょっと計画に変更があってな。やっこさん達に利用価値があるってことでもう少し生かしておくことになったらしい」
シンディが眉をひそめる。
「わっかんないわねー。あいつらに何の利用価値があるっているの?ほっとけば神族と組んで敵になるのよ。仮にもあのアシュタロスを倒したやつらなんだから早めに叩いておくに越したことはないじゃない」
「そんな事言われてもなー、俺も詳しい話は聞いてないし」
翔が手を上げて肩をすくめる。

「んで、結局俺らは何をすりゃいいんや?」
上の事には興味がないのか、退屈そうに欠伸をしていたシャオロンが口を挟む、
「リオンと俺は一旦魔界に戻る。シャオロンとシンディは人間界に残って目標達の動向を報告し続けろだとさ」
「報告し続けろって・・・どれだけ続ければいいのよ」
「一ヶ月ぐらいかな?ま、その時になったらあっちから連絡入れるって言ってた」
「いっかげつぅ?またえらく退屈な任務やなぁ」
「しゃーねーだろ、上の命令は絶対なんだから」
「上下関係の厳しさはどこも同じね・・・人使い荒いんだから」
「んじゃ、しっかり頼んだぜー!」
そう言い残し、翔とリオンは先ほどシンディが作り出したものと同じ、異空間の歪へと消えていった。


「・・・・・・・・・はっ!」
「どうしたの?」
「食費は・・・?」
「・・・・・・アルバイトでもするしかなさそうね・・・」
「・・・・・・・・・」
現実の厳しさをかみ締めるシャオロンとシンディであった。



次回は美神達が復帰します。やっといつものGS美神に戻る・・・と思います(自信なし)

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