ザ・グレート・展開予測ショー

タマモが行く・・と共におまけも連れて。


投稿者名:たーくん
投稿日時:(01/11/15)

「も〜、とっても疲れたわ」タマモはぶつくさ言いながら着替えをしている。
今回は逃亡した庫愚という妖怪を捕まえるだけの捜査だったので三時間もしたら終わった。
「最近、西条も羽振りが悪いのよ。この前は油揚げが三枚もきたのに今日は一枚よ、やんなっちゃう」
油揚げの数が少ない事に腹を立てるタマモ。
「タマモは食い意地が張ってるでござるなぁ、いやしいでござるよ」
シロの方は骨をお持ち帰りで貰ったので満足満足といった様子だ。
「あんた、ラーメンのダシ取った後の骨なんて味あるの?」
シロの骨はラーメン屋の使用済み骨なので味なんてないと思っているタマモ。
「ちっちっちでござるよ。コレにはコレの風味という物があるでござるよ、この奥深い昆布と野菜たちの香りと甘味が狐には分からんでござるからなぁ」
骨を見つめてうっとりとしているシロ。
「そんなもん?それよりオジサンとこで口直しよ、早く来なさい馬鹿」
「馬鹿って言うな!」タマモを追いかけてシロはロッカールームから出た。

オジサンこと憲作さんの蕎麦屋が見えてきた。タマモは静かに扉を開けた。
「いらっしゃい・・・とタマモちゃんか、今日はよく来るね」
オジサンは客用の机で新聞をひろげていた。
「今日はあんまり食べれなかったのよ・・いつものね」
タマモはカウンターに腰掛ける。シロは隣に座った。
「今日は妖怪探しだって?最近はそういう奴らも逃げ出すようになったのか」
「オジサンが現役の頃はどうだったんでござるか?」
「ワシがか?そうだな、昔は今ほど霊や妖怪が悪さはしてなかったからなぁ」
憲作は蕎麦のダシを目一杯油揚げに掛けながら話している。
「世の中も変わってきたのよ・・・汝おんのために義を忠義せよってやつよ」
「オンオンギリギリちゅーをせよ?タマモ、誰にちゅーしたでござるか?まっまさか先生にっ!裏切り者ぉおお」シロが一人で狂ってるのに突っ込みを一撃入れて狐蕎麦をいただくタマモ。
「あんたちょっとおかしいわよ。あの男のどこが良いのかしら?みんな目が悪くなったのかしら?」
「はっはっは。タマモちゃんは厳しいねぇ、だが横島の坊主はあれでも中々な男だぞ。何人もの人間を見てきたワシには良く分かるぞ」
オジサンはシロに骨を渡してキセルを取り出す。
「こいつも今じゃあ誰が見ても時代遅れじゃが昔はコレを持ってるだけで満足な気分になったもんじゃ。横島の坊主とは逆なだけじゃよ、あやつはこれからじゃ」
憲作はキセルに火を付ける。
「そうかしら?あいつはまだまだスケベそうだけど・・・・燃え草はまだある?」
タマモはキセルの吸う部分に入れる彼女特性の燃え草がそろそろ切れる事に気付いた。
「そうじゃそうじゃ、あと十回分くらいしかないんじゃ、頼めるかのぉ?」
「良いわよ、美神のベッドの下から見つけたのがまだたくさんあるから」
あえて何かは言わない。
「令子ちゃんものぉ、もう少し厳しくしとくべきじゃった、マーロウが任せろと言ったのに甘えたワシがいかんかったんかのぉ」
「ほんはほほ、はひへほはるほ。ひはひはんは、ほほはははんはほんへほはふほ」
シロが骨を口に咥えながら話す。
「そうかのぉ、しかしのぉ、何回あの子の揉み消しをしてやったことか・・・」
オジサンがそんな事を言ってると。
ガラガララ、扉を勢いよく開ける音。
「憲作さーーーん(泣)、あれっ?シロとタマモじゃねえか、なんで?」
横島が入ってきた。
「さてと、今日はもうあがりにするか、坊主悪いな」
「ちょっちょい、憲作さんそこをなんとかっ!」
「だめだめ、ほらもう来た」
憲作が指を指すと。
「よーこーしーまぁぁぁああああ!」
美神が恐ろしい形相で追ってきていた。
「全く進歩が無いんだから・・・げぷ」タマモは最後の汁の一滴を飲み干して横島のしばかれるのを見た。
「こんな男がねぇ?」

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