ザ・グレート・展開予測ショー

愛子の青春時代終


投稿者名:NGK
投稿日時:(01/11/ 9)

学校の校門前。
愛子は横島を待っていた。
夕方。
学校には誰もいない(ことになっている)
先ほどから胸がなっている。
深呼吸をしてみる。
すーはー。

横島が家にいるとき電話がなった(最近購入した)。
電話の相手は愛子だった。
愛子の話によれば学校は変わるが学生生活を続けられることらしい。
「・・・よかったな」
横島はそう言って、
しまった!と思った。
が、愛子は
「・・・うん。」
と、言ってまた話し出す。
愛子の声は明るく振る舞っている様に感じられるが
長いつきあいをしてきた横島にはそれが空元気であるとわかる。
「(俺も元気を出さないと、な。)」

ややあって、
「横島君・・・。今から学校へ来てくれる・・・?」
え、なにが?と聞いたが、
「話したいことがあるの・・・」

「うーん?何のようだろうな。あ!そうか!」
電話で聞いた話では明日転校先の学校へ行くと言っていたような気がする。
その別れの挨拶だろう。
横島はそう納得して学校への道を歩いていった。

「よう。」
学校の校門前についた横島は
たたずんでいる(机を背負っている)愛子に声をかけた。

「ええっとね。」
愛子は、本当はなにを言おうとしていたか我々には知る由もない。
「私は、ねぇ、・・・」
言い出してから言葉がでない。
あれこれと頭に浮かぶのだが。
ついに別のことを言った。
「私ね、学校の先生になるの。」
そう言って、無理だろうと考えた。
妖怪が普通の学校に居て追い出されるところなのに
先生になれるはずもない。
が、横島は
「ふーん、おまえらしい夢じゃないか。さすが、学校の妖怪だな。」
と言って、にっこりと笑った。笑顔だ。
普段、横島は笑顔を見せることがない。
大抵、笑顔とは呼べない笑い顔をよくする。

「話はそんだけか?」
「うん。」
じゃあな。と横島は・・・去っていった。
「(これでよかったと思う)」
最初から最後まで横島に救われた。
と、愛子は思った。
学校の先生になるという夢を実現するためには
困難と過酷な現実が待っているだろう。
しかし
「(それが青春よね)」
と、愛子は思った。
「(実現させてみせる)」
愛子は心に誓い、その姿を横島に見せる時が告白の続きだと思った。

余談
校舎の影にクラスメイトたちの涙によって水たまりが数多くできたという。



それから・・・

「(あの時告白していればどうなっていたかな?)」
すでに教師となった愛子は思った。
横島やほかのクラスメイトたちとは今まで会っていない。
電話でのやりとりや手紙、果てはEメールなどで会話を交わしているが。
今日は同窓会である。
風の噂で横島は結婚し娘が一人居るという。
「(きっと無理ね。)」
過去は過去。
未来は未来が信条の愛子は書類整理に没頭した。


余談
机妖怪:愛子は割合簡単に教師になることができた。
どうやら戸籍上男なのに女教師として先生になれたという例が会ったらしい。
ある人物(最高責任者、本人匿名希望)によれば、
「男が女になるより、妖怪の方がまだいいんじゃないか。
別にいいじゃろ。」
と言うことであった。
どうやら過去にその人物はその(男の)女教師と面識があり
おぞましきことが後に遭ったようである。

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