ルシオラ復活の日々五日目『現と幻』前編
投稿者名:hazuki
投稿日時:(01/11/ 6)
(…まぶしい)
瞼の裏に光をかんじ、意識がゆっくりと浮上する。
いつの間にか眠っていたのだろうか?
そんな事を思いつつゆるゆると鉛でも仕込んであるのではないだろうかと思われるほど重い瞼をあけぽりぽりと頭をかきつつ上半身をおこす。
すると光を背に笑うルシオラの姿が視界に入った。
エプソン姿で、手にはお玉を持っている。
「おはよう。おきた?」
と笑う彼女。
それが綺麗でそして聞こえる声が現実だと知らせてくれるのが分かってじわりと暖かいものが心の中に流れる。
そして同時に起きる寂寥感。
二つの感情にぞわりと背筋に寒気が起きる。
―もう自分は、彼女がいなく成る事を考えている。
その事実に心が比喩でもなんでもなく音を立てて軋んだ。
「ん?」
まだ寝ぼけてるの?
くすくすとおたまをもって笑うルシオラ。
傍にしょうがないわねと言いつつよってくる。
「あー…うん」
と言葉をにごしうつむく横島。
本当のこと言えるわけが無い。
横島は、少しばかり考えるそぶりをして傍にいるルシオラの肩を掴む。
「何?」
と優しい声でルシオラ。
その感触に、確かにある感触に安心する。
そしてくいと顔をあげた。
その顔はいつもの―そういつもの横島である。
「…いや、そーいやおれルシオラに恋人たちちの定番の『おはよーのキス』ってやつをしてもらってないんだけどなー」
とどこかふてくされたような顔で横島。
「え?」
瞬間ルシオラの顔が赤くなる。
夜這いまでしよーとしたくせに、こーゆう風に話を振られると赤くなっている。
それが、そうにもアンバランスで可愛い。
「基本だろ。基本」
といって横島が笑う。
「基本…?そっか基本かあ…」
とぶつぶつとルシオラ。
そして、ふわりと笑うと彼女はそっと横島の頬に口付けを落とした。
「………」
頬を抑え絶句する横島。
顔中真っ赤なのは言うまでも無い。
彼は普段が普段なくせに、こーゆう不意打ちに弱いのだ。
そしてルシオラはそんな風な横島を満足そうに見ると
「ご飯食べよう?私朝食作ったんだよ。」
とおたまをもったまま言った。
穏やかな、そして幸せな一日の始まり
だけど、これは、失う。
続かない、しあわせ。
「すげえええええええ」
とは燦然と輝く、ボロアパートのちゃぶ台に並べられた朝食の数々の品を見ての横島の声である。
「本をみて作ったから、あんまり自信ないけど」
と照れたようにルシオラ。
「いや、そんなんねえってすげえ」
何度も何度もすげえを連発する横島。
「おれ、これ食べていいのか?」
「何いってるの?ヨコシマの為に作ったんだよ?」
食べてくれないと困るわよ
とはにかむように笑いルシオラ。
並べられているのは白いご飯、じゃがいものお味噌汁、ほおれんそうのおひたし、目玉焼、お野菜、焼き魚というものだ。
こんなものが自分の家で食べれるなんて思ったことがなかった。
しかも彼女がつくってくれたものだなんて…
嬉し過ぎというものだ。
なんだか食べるのがもったないような気すらするが、だが体は正直だ。
ぐうう
と腹が鳴った。
つづく
今までの
コメント:
- 中編、後編と続きそうです(自爆
書きたいことだけ考えてお話考えないからなあこーなるんだって自分(涙 (hazuki)
- すいません、あと今回のコメント返しは、全部書き終わったあとにさせていただきます。
だってネタばれになりそーだもん
あう。黒犬さん猫姫さんトンプソンさんコメントありがとーございます。 (hazuki)
- くーっ! 甘いっ・・・甘すぎる生活ってか。
このー! うらやまし過ぎるぞ横島!!
俺もルシオラから「おはよーのキス」をしてもらいてー!!(シダンダ) (JIANG)
- ぐぅ。僕のお腹もへってきました。 (Iholi)
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