ザ・グレート・展開予測ショー

三月十五日の横島(前)


投稿者名:たーくん
投稿日時:(01/11/ 4)

三月十五日はホワイトデーだそうです、宗教的には日本で勝手に出来た正に横島の言う菓子屋の策略みたいなもんです(ちなみに俺はカトリックでこの日が誕生日だ!)



三月十五日・・・・・
学校は既に冬休みに入り三月中頃には珍しく東京に雪が降り積もっていた。
「・・・寒い・・コタツも何も無いからなぁ・・」
我らが横島は布団の中で冬眠モードだ、時刻は二時を過ぎたばかり。
「寒いけどコレ配らんとなぁ・・・・」
横島は大量のチョコレートを眺める。
実は二月にすねて帰った横島だったが次の日にみんなにチョコを貰いまくったのであったさらに横島の友達であるTーくんが、
「ホワイトデーにちゃんとお返しせんと失礼だぞ」とか魔鈴にも
「安くしとくから返して上げなきゃ駄目です」とか言われるもんだしおキヌちゃんは毎年くれてたし、今年は美神さんまでくれるもんだから横島のテンションと気分はハイ&ハイな感じになって気付けば昨日魔鈴の店でチョコを大量に買い込んでいた。
「とにかく行くか・・・・」雪が降り始めていたのでコートを羽織って外に出る。
「最初は・・・・冥子ちゃんのとこにすっか・・・」
冥子の家に行くのは二回目であった。
「相変わらずでかいなぁ」横島はインターホンを押す、執事の人が出たので横島ですとだけ言ったら中にと言われた。
「・・・・・いつになったら玄関に着くんじゃ・・・」既に十分歩いたがまだ玄関は見えない。
「・・やっぱり最後・・・あっ!」横島がそばの林に目をやると冥子が式神達と雪だるまを作っていた。
「あら〜〜〜?横島クンだ〜〜〜、どうかしたのぉ〜〜〜〜?」
温かそうな格好の冥子が近づいてきた。
「ああ、この間チョコくれたから・・コレ」横島は冥子用のチョコを渡す。
「コレくれるのぉ〜〜〜〜?わ〜〜〜〜い、冥子嬉しい〜〜〜〜」
飛び跳ねながら喜ぶ冥子に横島は少し安心した。
「それじゃあ俺まだ行くとこあるから」横島は冥子にバイバイする。
「行っちゃうの〜〜〜?遊んでいきましょうよ〜〜〜〜」
「そいじゃあ!」横島は慌てて文珠を出して逃走をする。
「冥子ちゃんと遊んだら死ぬっちゅうに・・・ついでだから妙神山まで飛んでくか」
妙神山からは小竜姫とパピリオから送られてきていた、今思えばパピリオのはハチミツとチョコのベースにさらに砂糖が・・・・・甘いもの嫌いの作者は気を失いそうになる。
・・・・んなわけで妙神山・・・・・・
「おーーい、鬼門。開けてくれーい!」横島は鬼門を呼ぶが反応が無い。
「おいっ!シカトすん・・っ?」良く見ると鬼門の顔が紙で出来ている。さらに小さく
『鬼門、里帰り中』とかいてあった。
「・・・・・・アホかい・・どうやって入ろうか」横島が考えていると。
「全く、何で僕が・・おっ、横島じゃん」見覚えのある顔、そりゃあ自分の顔だし毛の色も同じにしたから鏡といっても気付けないような奴が扉を開ける。
「神宮じゃん・・何してんだお前?」
「ああ、小竜姫がおつまみ食べた〜〜いって言うしパピリオもハチミツのみた〜〜いっていうから」
「パシリか・・・・俺入って良いか?」
「別に良いぞ・・・・でも確か小竜姫が風呂に入るっ・・・」
神宮が言い終わらない内に横島は中へと駆け込んでいった。
「冗談ってわからへんかな?・・・さて買いに行くか・・・」
横島はすぐにそれが嘘とわかった、なぜなら覗こうと思っていた本人にばったり会ってしまったからである。
「あれえ?横島さん、どうしたんですか?」
横島は肩を落とす。
「いや、そのこの間のお礼に・・・・はい」今度は小竜姫用のチョコを渡す、パピリオは神宮が帰ってくるまでゲームをするといってどっか行ったので小竜姫にパピリオのも渡しておいた。
「ありがとうございます、・・これ開けて良いですか?」
「別に良いですよ・・・」横島は魔鈴に渡されただけなので中身については良く知らない。
「えいしょっと、・・・うわあすっごーい」小竜姫は歓声を上げる。
彼女のチョコはものすごく繊細に、それでいてとてもかわいらしく出来上がっていた。
<魔鈴さんすげえな・・・・・>横島は感心する。
「これ横島さんが作ってくれたんですか?」
「え?・・・・まあそれはその・・・」横島としては魔鈴さんに全部任せたとは言えないしどっかのマンガの主人公みたいにチョコ作りの腕がプロ級なわけとも言えない。
「横島さんってすごいんですねー・・これなんかすごくかわいい」
言えない、こんな風に喜ばれて言える訳が無い。
「それじゃあ、俺他もあるんで」
横島はそれ以上突っ込まれるの恐れて逃亡にはしった。小竜姫がゆっくりしていってと言ったが彼としては危険を感じていたので急いで東京に飛ぶ事にした。
「・・・ふう、危なかったなぁ・・・さて次はマリアんとこに行くか」

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