ザ・グレート・展開予測ショー

奴の名はユダ!・・・16


投稿者名:スーパーたーくん
投稿日時:(01/11/ 1)

横島はおキヌを少し離そうとするがおキヌは横島にすがったままだ。
「もう少しだけ・・このまま・・・」
「・・おキヌちゃん」
横島は手を下に降ろす。彼女にとって自分がいなかったことがどれだけ苦しかったか彼に分かれというのは無理かもしれないが今は横島もどうするべきかはわかっていた。
「心配掛けたみたいだね・・」
「心配どころじゃありませんよ・・みんなとってもとっても・・・私っ・・」嬉しいはずなのに涙が溢れる。
「おかしいですね、横島さんが帰ってきて嬉しいのに」おキヌは急いで涙を拭く。
「・・良いよ、安心したから泣きたいんだ」横島は優しくおキヌの涙をふき取る。
「だから泣いても良いよ、俺がしっかり受け止めているから・・・」
「横島さん・・・」おキヌは何も言わずただ横島の口に・・・・
「はいはいはい、お二人さん。人目を気にして欲しいんですけどね・・」
「ひゃあっ!」
「うおって、ヒャクメか、ビックリさせるなよ」扉にはヤレヤレといった表情のヒャクメが突っ立ている。
「何がヒャクメかよ、横島さん皆さんが心配してたんですよ」ヒャクメは横島をたしなめる。
「おキヌちゃんもこんなところで何してるのかしらぁ?」額の目をパチクリさせながら聞いてくる、こんな時のヒャクメは好奇心の塊である。
「そっそれはその・・・目にゴミが・・・」
「目にゴミねぇ?そお」ニコニコ笑いながらヒャクメはうなずく。
「・・それよりヒャクメ、美神さん達は・・」
「今は結界張りに追われて新宿のどこかね、ユダを結界の中に誘き出して秘密兵器でドッカンと決めちゃうのね」ヒャクメは適当に作戦を説明する。
「その結界ってユダを閉じ込めれるんすか?」
「当然!結界に閉じ込める人物の霊波を結界に覚えさせているからその人物は百%結界の中では動けないわ、もっとも霊波の違う私達は全然平気だけど」
「・・・それってかなりやばいぞっ!ヒャクメ美神さん達を呼び戻すんだ!奴はユダは実は・・・」



舞台はそれより三十分ほどさかのぼる。ヒャクメからの交信が入ってもう少し結果張るのに時間が掛かるといったがそのすぐ後にそれは終わった。
「あれ?予想外の速さね、まあ良いわ休みましょうか」美神はGメンの車の上に座り空を見上げる。
「ユダをこれから誘き出すわよ、タイガー!雪乃丞!戦闘体制に入るわよ」休息はほんの一瞬でしかなかった。
「美神の旦那、ユダを誘き出すと隊長は言ったがあいつが一人でくるという可能性は・・」
「そうじゃい、ギュスターブやコーデリアとかいった連中が出てきたらわしらじゃあ・・」
「それは大丈夫よ。以前のあいつ達の会話であいつらレベルの魔戦士は今はいないし、ユダが呼ぶにも時間が少なすぎるし。それと雑魚レベルの魔物はいるかもしれないけどそれなら・・・」
「私が〜〜〜、面倒を〜〜〜見てあげるわ〜〜〜〜」
「マリア・任務・果たします」
「冥子達で雑魚をしのいでユダを結界まで連れ出す・・・こいつでね」
それは赤い赤い十字架だった、ただし張り付けになっているのはキリストではない、サタンである。
「血の十字架・・・こんなのをあいつが欲しがるかしら?」最初は美神もそう思った。だが、美智恵は間違いなくユダは血の十字架を欲すると断言した。
『血の十字架は幻の三つの十字架のうちの一つ、悪魔と盟約を交わし己のみを考える者にしか力を与えない呪いの十字架よ、他の二つが何処にあるか知らないけど、私があいつだったら間違いなく・・・』
「・・・コレを手に入れたいってそうかしら?」
「血の十字架か・・エミさんが言ってましたけん、血・抱擁そしてもう一つの十字架をそろえれば恐怖の魔王も救いの神も意のままにできる・・・」
「アゼルバシの黒の儀式ね、血はここにあっても抱擁や他のがあるなんて記録はないし黒の儀式の中で唯一嘘の儀式って呼ばれてるやつだし・・・」
「それよりも行くんだろ・・」雪乃丞はアトランチスの方角を見る。
「そうよ、今はあのくそったれをここに閉じ込めて返してもらうもの返してもらって利子を一億、いえ、一兆倍にして返してもらわなきゃね・・フフ・・うふ・うふふ」
「・・・行こうかタイガー・・・」
「そうじゃのお・・美神さんも・・・」
「そうよ!行くわよ!ほらっ二人ともヘリに乗って!冥子達は別ので向かうのよ、それじゃああっちで!」ヘリコプターは美神達を乗せてアトランチスの沈んだ海上に向かった!




「・・・来るなぁ」ユダは玉座を立ち上がる。
「血の十字架があるみたいだ」
「いかにも罠があるといった作戦だ・・・・」
「だがそれでもいいだろ」
「ああそうだ、やつらは何も知らない愚かな俗物だからな」
「奴等に自分達の愚かさと」
「無力さを」
「さしずめヨハン、お前が言ったらどうだ?」
「リッチ・・お前は私を働かせたすぎだぞ」
「でも行くんだろ?」
「もちろんだ・・・殺しは俺の専売特許だ」
「楽しみですね」
「どうだか」
「すくなくとも飽きはしていないよ・・・・・」

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