ザ・グレート・展開予測ショー

長老様へのおてがみ


投稿者名:みみかき
投稿日時:(01/10/31)


 (背景)←消した跡
 拝啓、長老様、里のみな様、お元気でござるか。
 シロはたいへん元気でござる。

 ずいぶんと手紙もださず、もうしわけないです。
 東京はやっと、夜風もすずしくなって、せっしゃも
 そろそろ毛のはえ変わりもはぢまりました。

 美神殿のやしきにお世話になってどのくらいでござろうか。
 せっしゃも日々しゅ業にはげみ、メキメキうでお上げている
 でござる。
 (↑おキヌ殿が しゅ行じゃないですか?と言っておられたが
 どっちでござろう。)
 さいきんはゴーヌトヌイーパーの仕事も板についてきて
 美神殿などは先生よりもやくに立つとまでいっていただいたで
 ござる。(むろん先生は、ほんとうはせっしゃよりもつよくて
 やくに立ってるでござる。)

 こないだせっしゃたちは、みょうじん山という所で
 しゅ業をしたでござる。
 この山にわ、竜のおひめ様とものすごーく強い(ガキ)←消し
 た跡  お子様がいます。
 せっしゃと先生とタマモはそこで、ボコボコにやられたで
 ござる。
 美神とのは「ボロゾーキンの様ね」と笑ってござった。
 おキヌ殿は「何もここまで」とないてござった。
 先生は「ララァの所へいくのか」とつぶやいてござった。
 (だれでござろう?ララァって。)

 そうそう、タマモと言うのは、せっしゃと共にこのやしきの
 屋根ウラ部屋にすんでいる九尾の”ショタコン”キツネで
 ござる。(先生が付けて書いとけと言っておられたが
 ”ショタコン”てなんでござろう。)
 里のふもとの村にいる時にしり合って、それいらいずっと
 いっしょの部屋にくらして、仕事もしているいんけんで
 ネクラで、へん食かで、てい血圧で、非道で、すなおじゃなく
 て、キザで、イヤミで、フロが長くて、かみの毛多くて
 じこ中で、石の下にとじこめられていた「そんご空」だし、
 ボソボソしゃべるし、いちいちうるさいし、色白だし
 (疲れたでござる)変な”ショタコン”キツネでござるが
 少〜しはいい所もあるかもしれない、せっしゃの仲間でござる

 それで、せっしゃたちは美神殿たちのおかげで来年の春から
 六道女学院中とう部に入学することにあいなりました。
 おキヌ殿の後はいになるわけでござる。
 せっしゃは今まで通りでもかまわぬのでござるが、
 美神殿と先生は、「お前たちには学れきなぞいらぬが、
 知しきやけいけんは、お前たちの武器や道具になるから」と
 言っておられたし、タマモも「おもしろいかも知れないし、
 別にいいわよ」と言ってたので、せっしゃもいくでござる
 なぜか知らぬがチビのタマモと同じ学年だそうでござる。
 せっしゃの方が乳バンドも付けて、大人なのに。

 先生はあい変わらず元気でござる。
 せっしゃとの朝のさんぽも、初めはせっしゃに引っぱられて
 眠っていたり、自どう車にとび乗ったりされていましたが
 さい近はブツクサ言いながらも、さい後までついて来て
 いただいてるでござる。
 さんぽのあと、時どき先生にひざまくらをしてもらうで
 ござる。(先生はみなにひみつと言っておられたから
 ひみつでござる)
 先生のひざの上で、先生にかみをなでられたり、しっぽを
 なでられたり、背中をさすられたりしながら
 先生の手やひざを甘がみしていると、
 なんかこう、うっとりとしてくるでござる。
 せっしゃの生かつの中で、一番しあわせな、大切な
 時間でござる。

 こんなふうに、せっしゃは元気にやってるでござる。

 わすれておりましたが、里をでる前に
 大ババ様が言っておられた見合いの話は
 せっしゃはごえんりょさせていただくと
 おつたえください。
 亡き父上は「生き物は、己とちがう者をもとめて、さらに
 つよい子そんをのこしてゆくものだ」とおっしゃって
 おりました。
 シロは里の外に出て、人狼いがいにもつよくて、けだかい
 方々をしっております。
 もし人狼の血が、里にこもったのでほろびてゆくなら
 みんなは少しづつでも、外へ出ていった方がよいと
 シロはおもいます。

 山をすてるのかと、おこる者のいるでござろう。
 でも人やほかのけものの中でも、山や川の大切さは
 みなにつたえられるし、里の外だからこそ
 言わなければならないとおもうでござる。

 それに、せっしゃのすきな人、そいとげていきたい人は
 せっしゃがきめたいでござる。
 たくさん、しっぱいしても、負けても
 せっしゃの心のままに、すきになりたいでござる。

 東京はくうきはきたのうござるが、
 せっしゃは今、なんだか変わってきているきがします。
 里はなつかしくおもうでござるが
 今は仲間と生きていることが、うれしいでござる。

 そろそろ里は、雪がつもるでござろう。
 長老様もお体に気をつけて下され。
 里のみんなの幸せとけんこうをおいのりします。
                       敬具
 追伸、
 先生や美神殿、キヌ殿、タマモが父上や長老様たちに
 ごあいさつがされたいと申しておられますので
 春のお彼岸にみなといっしょにシロはかえりたいと
 おもうでござる。

 某月某日             犬塚 シロ

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