ザ・グレート・展開予測ショー

愛子の青春時代3


投稿者名:NGK
投稿日時:(01/10/30)

「マジかよ・・・」
場が暗い。それを感じて愛子は悲しくなった。
学校から離れるのは学校妖怪である以上つらい。
多くの仲間たちと離れるのもつらい。
しかし何よりも辛いのは・・・
彼女の視線の先にいる横島はその気持ちを知ってか知らずか、
「図体でかいくせに存在感もない”ばけもん”もいるじゃないか?」
と、おどけていった。場を和ませようとしたのだろう。
しかし言われた本人はたまったもんじゃない。
「・・・横島さん・・・それはいわないでほしんジャー・・・
ばけもんはともかく存在感がないって言うのは・・・」
タイガーは・・・半泣きくらっていた。よほど堪えたのだろう。
とぼとぼと教室から出ていった。
しーん
横島は先のセリフを言ったときのポーズで固まっていた。
「(まずかったかな・・・)」
誰とて心の傷を抱えている。そして横島はタイガーの傷にふれてしまった。
「(何かないか。このくらい雰囲気を吹き飛ばすのは。)」
「横島さん?」
ピートが声をかけても横島は気付かない。
「(そうだ)」
鞄の中に入っていたはずだ。”虎”を呼び覚ます道具が。
それをやれば多くの女子から非難(というよりリンチ)を受けるだろう。
が、この雰囲気のほうが横島にとっては耐えられるものではない。
「(なぁにぶたれるのならなれているしな)」
そう楽観的に考え、横島はその道具を手に取った。

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