ザ・グレート・展開予測ショー

オリジナル(3)


投稿者名:いたけし
投稿日時:(01/10/28)

マンガ『フルーツバスケット』を読んで猫年もいいなぁ〜と思う今日この頃
テレビ東京系ではアニメもやっているみたいですが、自分が住んでいる所は地方なので見ることが出来ません
ビデオ化するまで楽しみに待ってます(本編と全然関係ねぇ〜)
  オリジナル

二年前
「ゆいの奴遅いな〜、もう『ナデシコ』始まる時間だっていうのに」
アニメが始まる時間なのに、ゆいはまだ自分の家にも帰っていなかった
「仕方無いビデオも録画してあるし先に見よう」
僕はゆいが帰ってくるのを待たずにテレビアニメを見ることにした

昔から僕とゆいは好きなアニメを一緒に見るという習慣があった
ついでに高校生になった今でもその習慣は続いている
なぜそんなことをするかと言うとアニメを見終わったあとふたりでさっきのアニメについて話し合うためだ
最近のアニメは設定とか話が濃いのでそれについてよく話し合ってふたりで少しずつ謎を解いていく、それがとても楽しいからいつのまにかふたりで一緒にアニメを見るようになった

そして僕が15分ほどアニメを見ていた時にゆいが帰って来て、あわただしく僕の部屋に飛び移ってきた
「ゆい、もうアニメ始まってるよ」
ゆいは今までふたりで見るアニメに遅刻したことが無い
なぜなら、ゆいはアニメの日だけは予定を入れず帰ってきたり、用があっても絶対にアニメの時間までには用を済ませるからだ
だから、ゆいがアニメの時間に遅刻するのは今回が初めてだった(僕はよく遅刻するけど)
「どうして遅れたんだ」
僕がゆいに尋ねてみるとゆいは
「わっ私、霊力に目覚めちゃったの」
「はぁ?」
いきなりの何を言い出すかと思えば、学校(中学は同じ学校)で別れるまでまったく使えなかった奴がノートを買っただけで霊力が使えるわけ無いだろ
「はいはい」
「ちょっと聞いてよ、わたし使えるようになったんだから」
「今いいところだから、話はあとで聞くよ」
別に言い訳しなくてもいいのに、ゆいはなんでそんなにむきになるんだ
僕がゆいの方からテレビの方に体を向けるとアニメではロボット同士の戦闘が始まっていた
僕は実際の戦いは好きな方ではないがアニメは別だ、やっぱりロボット同士の戦いはかっこいいと思う
「ねぇ聞いてよ、わたしの話を聞いてよ」
アニメを見てる時に僕がゆいに話しかけると容赦なく怒鳴ってくるのに、僕の時はおかまいなしかい
「ああ、もう、いいところなんだから、あと10分待ってよ」
僕がそう言ったあと後頭部になにかがぶつかる痛みを感じた
僕は直感的というか、後ろにいるゆいが投げた物が僕に当たったと思った
「なにするんだよ、ゆい」
アニメはビデオ録画してあるから置いといて、なにをぶつけられたのか辺りを探すが何も見つからない
するとそこにゆいが近寄ってきて
「わかったジュンイチ、私が霊力に目覚めたってこと」
「んなわけないだろ、何投げたんだ、ゆい」
僕は霊力自体を否定している訳ではない(その国家資格もあるし)
霊力と言う特別な力は存在すると分かっているが、でもついさっきまでまったく霊力を使えない女の子がいきなり使えるようになるような能力ではないと思う
「だから、霊波を飛ばしたんだって言ってるでしょ」
「はぁ〜」
僕は深いため息をした
ゆいは冗談やいたずらをすることはあってもウソはつかない奴だった、でもそれも今日までか
「いい加減にしないと・・・いでっ」
ゆいがまたなにかぶつけてきた
でも今度は、僕とゆいは向かい合っているのでゆいが何を投げたのか分かった
ゆいが投げたもの、それはゆいの手から『なにか』ができたものだった
「いまのって」
「分かった?私が霊力が使えるってこと」
ゆいはそんなことを言っている間にも自分の手に『なにか』をおびさしている
「こっこれが霊力?」
「なんで気付かなかったんだろ、信じないなら見せればいいってこと」
ゆいはウソを言っていなかった、むしろ僕が信じようとしなかった
「なんで使えるようになったんだ」
僕は自分も霊力を使いたいから聞いたわけではなく、自然にそのことを聞いていた
「えっえ〜とね、私が学校帰りにノートを買った帰りに繁華街を歩いていたのね、そうしたらすっごく綺麗な女の人がね私とすれちがいぎわに私にこう言ったの
『あなた霊能力に目覚めるわよ』
そう言って、その綺麗な女の人は私の肩をポンポンと二回叩いてそのまま歩いて行ってしまったんだけど、そのあとに何か手の所から力を感じたから手を見てみたら今みたいに霊波が手におびていたわけだ」
ゆいは軽く話していてこれからのことを全然考えていないような感じがする
「はぁ〜、なんかその『綺麗な女の人』は置いておいて、でこれからどうするんだ」
「どうするって何が?」
やっぱりゆいは何も考えていなかった
「その能力はどうするんだ、使い道ないだろ、ゆいの霊能力は」
霊能力は本来、家系や生まれつきで持ってる能力だと聞く、だから能力を持つ大体の人は物心つくときはもうGSになるための修行をしてるらしい
ゆいが今から修行をしても周りのGS志望者にはかなわないだろうと思っていた、この頃は
「さぁ〜、朝の弱いジュンイチの目覚ましくらいにはなるんじゃない」
「はぁ、毎朝僕が起きるよう期待してるよ」
この時、何も考えて無かったのは僕の方だった、目覚ましのこともその『綺麗な女の人』のことも
蛇足だけど、次の日の朝から僕はゆいのゲキガン・パンチで起こされることとなる
  
現代六道女学院
「ふぅ、やっと着いた」
僕と横島君と虎吉君と愛子さんは昨日の約束どおり、六道女学院の文化祭に来ていた
「あっあの〜、横島・・・忠夫さんですか」
とそこにゆいが着ている学校の制服と同じ格好をした女の子が横島君の近くに寄ってきた
「えっあっ、そうだけど」
「あのっ。握手してください」
そう言った女の子の顔は真っ赤で、たぶん横島君にそう言うのにかなりの勇気を使ったのだろう
「えっ、別にいいけど」
横島君が右手をさし出すと女の子は嬉しそうに両手で横島君の右手と握手していた

このことでも分かるように横島君はモテる
ちょっと前のバレンタインの時に学校で横島君はチョコを貰っていた
でもくれた相手は男の人と幽霊の女の子からだったけど
あの時は横島君が自分で入れたと結論づけられたけど、僕はそう思わない
でも、170cm以上じゃないと横島君の下駄箱の奥に置けないから『男』には間違い無いと思うけど
横島君が男の人と幽霊の女の子からチョコを貰ったと知った時、僕はひそかに感動していた
横島君の魅力は性別も生死も越えるんだなぁ、と深く感動していた
ついでに僕がバレンタインの時に貰えたチョコは、ゆいからの義理チョコひとつだけだった

それくらい横島君はモテる
とそこにまたここの女性徒らしき人が横島君に近づいてきた、あっちからも、こっちからも、そっちからも、女性徒らしき人がぞくぞくと横島君に近づいてきていた
「私が先に握手してもらうの」
「横島さんはあたしと一緒に写真を撮るの」
「横島さん、サインください」
横島君を中心にかなりの女性徒が集まっていた
横島君の近くにいた僕は女性徒に邪魔だ邪魔だと言わんばかりに僕を押し出そうとする
「いた〜いてて」
僕はとうとう横島君たちと引き離され、ついでに横島君中心の輪からしめだされる時に僕は押されて転んでしまった
「はぁ〜やっぱりね、横島さんが来るって聞いた時、こんなことが起こりそうな気はしてたけど」
僕は地面の近くにある視点をあげて、いまの言葉は誰の言葉か確かめる
そこには、肩にかかるセミロングの髪と特徴的な大きな目の僕のよく知った少女の顔があった
「あっ、ゆい」
ゆいが転んでいる僕に手を差し出し僕を立たせてくれた
「ジュンイチもお友達とはぐれちったわけだし、私が文化祭、案内してあげる」
「そうだな、横島君たちとも別行動とるつもりだったし、案内ゆいにお願いするよ」
「その代わり、案内料でなにかおごってよね」
「え〜、いやだよ〜」
ゆいのなにかおごってはいつものことだ
だけど僕の財布の中身も無限にある訳じゃないんだから、少しは遠慮と言うものを・・・
「ジュンイチ、そんな所で何してんの〜」
ゆいは案内するとか言いながら、ひとりでもう昇降口に向かっていた
「あっ、おいちょっと待ってよ」
僕はゆいは追って昇降口に向かって行った
ゆいが言っていたすごいのとはいったい何なのか、ちょっと気になりながらも、ゆいにおごるのは嫌だな〜と僕は思っていた

つづく
うひゃ〜、過去の話が長くなった、文化祭は次書きます
ついでにまたオリキャラ出る予定(あくまで予定)

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