ザ・グレート・展開予測ショー

奴の名はユダ!・・・14


投稿者名:スーパーたーくん
投稿日時:(01/10/27)

「ここはどこだ・・・」どうやら海の上のようだが場所がわからない。青い海は冷たくはないが魚の姿は無い。
「泳げそうにはないな」胸の一撃がまだ残っている。体は再生を始めているが地球に無防備で落下したのだ、ただでは済まない。
「ヨコシマは無事だろうか・・・」ギュスターブはそれだけが心配であった。彼は気長に回復を待つことしかできない。


「月側には連絡はしたわ、かぐや姫もすぐに神無をよこすっていってる」
「月神族って以前、メドーサにすら手も足も出なかったんじゃなかったか?」雪乃丞は不安そうに美神を見る。
「大丈夫よ。彼女達だってあれから訓練もかなりハードになったし今回は秘密兵器を持ってきてもらうわ」
「秘密兵器って〜〜〜、甘くってトロトロしてる〜〜〜」
「それはハチミツケーキよ!作者しかそんなん知らないわよ!(近くのケーキ屋に売ってます一切れ180円)」
「・・・でその秘密兵器ってのは何なんじゃい?」
「それは来てから教えるわ、ユダ覚悟してなさい」美神は目をぎらつかせる。
「令子、ちょっといい?」そんな美神を美智恵は呼ぶ。


「おキヌちゃん入っていい?」美神は美智恵からおキヌの説得を頼まれたようだ。
「嫌です」美神が聞いたのは意外な返事だった。おキヌの声ははっきりと美神の申し出を断る。
「おキヌちゃん」美神はその言葉をあえて無視して部屋に入る。部屋は散乱しおキヌはベッドにしがみついていた。シーツはぐちゃぐちゃになって枕は明後日の方向に、ところどころに涙の後が見て分かる。
「入らないでって言ったじゃないですか・・・」おキヌはうつむいたまま話す。
「ごめんね、だけど・・・」何を話せばいいか自分でもわからない。
「横島さんは見つかりました・・・」
「見つからないわ、でも今捜索隊が・・・」
「いいんですよ、私だってもうわかってます」美神は声を失う。
「ごめんなさい。美神さんだって辛いのに」美神は自分の目から水滴が垂れているのに気付かなかった、慌ててぬぐってもとめどなくあふれる。
「嘘みたいです・・さっきまでずっと一緒にいたのに、気付けばもういないなんて・・」
「おキヌちゃん、私・・私・・・」おキヌは美神にハンカチを渡す。
「横島さんに怒られちゃいますよ、そんなの美神さんじゃないって」
「うっ・・うっ・・・」


「・・・・・あれ?」彼は砂浜を眼前にしていた。
「俺、確か・・・」自分が上半身が裸であると気付く、だがそんな事は今、問題じゃない。
「後ろから剣が貫いたんじゃ・・・それに大気摩擦で・・」
「それのおかげですよ」
「それってコレの事っすか」首にぶら下がっているネックレスを見る。
「逆神のアンク、お前もえらくすごいもん貰ったな」
「コレってどこで・・・そうだギュスターブ!あいつは!?」
「そんな事よりもっと気付く事があるやろ」
「気付くって・・・あっ・・」
「あっじゃないですよ横島さん」赤い髪の毛、懐には刀、今日はミニスカじゃあない。
「そうだな、もう少し気の利く挨拶はないんかい?」髪の毛と目の色が違うだけの自分。
「小竜姫様!神宮!」そこにいたのは小竜姫と神宮だった。
「横島さん、無事で何よりです」小竜姫はにっこり笑う。
「二人とも怪我は?」横島は落ち着かない。
「相変わらず重体さ、今は二人とも念だけでお前に話し掛けてる」横島の体をすり抜けてみせる神宮。
「横島さん、みなさんが心配してましたよ」
「それより、あれ?ここって・・」四方は全て海である。
「大丈夫だ、俺と小竜姫でお前を日本のどっかにテレポートさせるから」
「どっかてどこだよ・・・」
「考えるより行動する事が大切ですよ」そんな事を言ってるうちに小竜姫たちが目の前から消えていく。
「ちょっちょっ、二人とも待ってく・・」
カンカンカンカン
「・・・お前誰だべ?」知らないおじさんに声を掛けられる。横島はすでにテレポートしてしまっていた。
「・・・すいません、ここ何処ですか・・・」横島は恐る恐るおじさんに聞く。
「ここか、ここはおれん家だべ」
「いやそうじゃなくて、ここは何県なんすか?」
「何県ってここは山梨だって」
「にゃにいいいい!はっ、良く見れば周りには梨が!」それは関係ないと思うが・・・
「それよりお前さんは誰じゃい?」おじさんはのん気としか言いようが無い。人がいきなり目の前に現れたのに・・・
「俺は東京のOOに住んでる横島って言います・・ってそんな事しとる場合じゃない!おじさん東京ってどっち?」
「・・あっちだあ」おじさんは左を指差す。
「サンキューおじさん」横島はそれだけ言うとおじさんの言ったほうに走り出す。
「・・・若いってええのお」
「急がんと、ギュスターブが俺に落ちてく途中で言ったアレを・・ユダの切り札を教えないと!」走れ横島!頑張れ横島!東京まで後、数百キロだ!

今までの コメント:
[ 戻る ]
管理運営:GTY+管理人
Original GTY System Copyright(c)T.Fukazawa