ザ・グレート・展開予測ショー

奴の名はユダ!・・・13


投稿者名:スーパーたーくん
投稿日時:(01/10/26)

「ギュスターブの愚か者め」ユダは額に青筋を立てる。
「あっあんた横島クンを!!」美神は発狂する。
「人間の小僧一人がどうした?変わりなんぞはいくらでもいるだろう?しかし宇宙で死んだら魂が手に入らんではないか、しまったな」
「ユダああああっ!」美神は自分を呪縛していた結界を破る。
「おやおや!?驚いたな、そんな力が残っていたとは・・だが悲しいかな滑稽だ」ユダは美神の額に照準を合わせる。
「一時の感情に流されて死ぬなんて世界一のGSが呆れるな」ユダは霊力を一点に集中させ、発射した。
「美神さん!」おキヌが目をつぶる。
「なんだと!」聞こえたのは美神の悲鳴ではなかった。
「私の娘を殺そうなんて百年早いわよユダ」美神の前には美智恵の姿があった。
「ママ」
「令子、あなたにはまだお説教があるわ。だからここは一時退却よ!精霊石よ!!」美智恵はポケットからありったけの精霊石を投げつける。
「くおっ!?」ユダが美神たちの姿を見失う。
「今よ!おキヌちゃんのイリス達で逃げるわよ!」美智恵は美神や冥子をイリス達に乗せる。
「くっ!美神美智恵か!」ユダは美智恵達が遥か彼方にまで逃げ延びた後で呟く。
「人間界にはまだ邪魔者が多すぎるな・・・あいつを出すか・・・」ユダはアトランチスを海中に沈める。


「馬鹿者!」美智恵の平手打ちが美神の頬を赤く染める。
「ごめんなさい・・・」美神はしおれている。
「今回の作戦は痛すぎたわ・・西条君に唐巣さん、ピート君にエミさん、そして横島君まで・・・」
「横島さんがどうかしたんですか?」おキヌは何も知らなかった、美神や美智恵も話せるわけがないと思っていた。
「おキヌちゃんには後で話すわ、今は下がってっていいわよ」
「そうですか?」おキヌは部屋から出る。
「ママ、おキヌちゃんには・・・」
「令子、人はいつか死ぬものなのよ彼女もわかってくれるはずよ・・・」
「隊長さんよ、それでどうするんだい、俺たちはほとんど主力メンバーを失っちまったぞ」雪乃丞は冷静に状況を見ている、一見冷たい奴だ今は思われてるかも知れないが彼も心の中では泣き叫びたいであろう。
「・・・・魔族に応援を頼むしかないわ、神族はユダの前では全くの無力だし小竜姫さんや神宮君は天界病院で集中治療を受けたままだし・・・」
「ワルキューレには連絡は入れたけど魔族の中ではユダ派が爆発的に増えているそうよ、どこまで協力できるか・・・」
「実はその件なんですけど」不意に声を上げたのはヒャクメだった。
「私は月神族に協力を要請したらどうかと思うんですけど」
「月神族!そうよ、かぐや姫達ならメドーサの件もあるから協力してくれるはずよ!こうなったら善は急げよヒャクメ!急いでかぐや姫にアクセスをして!」
「はっはい」ヒャクメは美神と一緒にどこかに行ってしまった。
「隊長さん・・横島さんは・・・」タイガーが聞いてみる、彼の顔は真っ青だすでにエミが死んだ知らせで彼は沈黙していた。
「わからない・・でもユダの話から地球の引力に引きずり込まれたら・・・・」
「そんな・・・」タイガーは膝を崩す。
「タイガー!今はそんな奴の事よりユダを倒すことを考えろ!」雪乃丞がタイガーを一括する。
「あんた、そんな言い方ないんじゃないの!あんただって横島と・・・」タマモは美智恵に口を塞がれる。
「横島・・・・」雪乃丞の靴は水滴で濡れていた。
「・・・・」部屋には静けさが立ち込める。

「こちらは地球!月側に応答を求めます」ヒャクメは神通力を使いながら緊急連絡線をつなごうとしている。
「こちらは地球!月側に応答を求めます」
「ジ、ザザ・・こちらは月、地球側の連絡を聞きましたどうぞっ」月から応答が来た。美神はマイクをオンにする。
「かぐや姫を出してくれない?こっちは美神よ美神といえば分かるはずだから」
「分かりました・・ミカミ様ですね・・・・・」しばらく静けさがたつ。
「美神さん、お久しぶりですね。どうかされましたか?」聞こえてきたのはかぐや姫の声だ。
「あいさつはいいわ!大変な事になってるの月側の協力が必要なの力を貸してくれない?」
「美神さん、話をしてみて下さい。力になれればなりますよ、私達はあなた達に貸しがありますから」
美神は今までのことを全て話した、ユダ復活の事、神界の危険の事、魔族が力を貸せそうにない事、仲間が死んでいった事を。
「わかりました、月神族はこれから地球に応援に向かいます、指揮は神無にとらせます。それでは」連絡をやめる。
「美神さん良かったですね、これで少しは・・・」
「私ちょっと休むわ・・・」美神は自分の部屋に戻っていった。
「美神さん・・・」

「そんなの嘘よ!横島さんが横島さんが!」
「落ち着いておキヌちゃん」
「落ち着けですって、そんな事できるわけないじゃない・・うっうっ横島さん・・・」
「おキヌちゃん・・・」美智恵はもう何もいう事ができなかった。


某国A地点
「ここは・・・私は助かったのか?」

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