ザ・グレート・展開予測ショー

奴の名はユダ!・・・12


投稿者名:スーパーたーくん
投稿日時:(01/10/25)

宇宙、その黒と明るく光る無数の星に自分のそばにある大きく美しい青。
「生命がここに宿りこの星を苦しめているとは誰も思うまい・・・」
「ギュスターブ・・・・」
「少し昔の話をしようヨコシマ、ヤーンの神が我らをおぼし、創世記が始まった時私は生まれた、私はこの世で最初に言われた言葉を未だ忘れれない・・・『出来損ないだ!』私の父はそう言った。私は魔族なのに霊力が無かった、今もな、私はわずか一歳にして捨てられた・・・ユダは私を拾ってくれた、私はユダの元で独学で剣術を学んだ。ファイヤーブランドは剣自体が霊力を持っている不思議な剣だった。今は二つの剣の全てを知り尽くした。だが・・・私は知ってしまったんだ、私に霊力が無い原因を・・・・」
「まさか・・・なのになんで!?」
「ヨコシマ・・私はそれでもユダから離れれないんだよ、ナルセスもコーデリアも死んだ二人とも私の兄弟だった・・・私は死の契約を奴とした・・・裏切れば全てが終わる」
「ギュスターブ・・お前・・」
「私の命はどうでも良いが、私の魂を揺さぶる男に初めて出会えた・・・」ギュスターブの霊力(ファイアーブランドの物だが)があがり始める。
「ヨコシマ・・・最後の勝負だ・・一撃で終わらす・・・」ギュスターブは二つの剣を合わせる。
「いくぞ!ヨコシマああああ!!」ギュスターブは横島に向かう。
「地獄での特訓は・・・・この為じゃあああああああ!」霊波刀がギュスターブに向けられる、だがいつもの霊波刀では無いその手には剣ではなく獣が巻き付いている。
「それは!?」
「身体能力より霊能力を高めるのが霊能力者の修行!こいつは奥義だああ終わらせるぞ、お前の悲しいサガはあいつと同じだから・・・」横島は一滴だけ涙をこぼす。
「必殺剣技いいいマルチウェイ破重渇殺!!」剣が振られる。
<終わった・・この技は前からくる弐太刀の他に霊力で作られた剣が後ろからも襲う技・・>
「ギュスターーーーーーブ!!」横島は腕に力を込める、獣は目を覚ます。
「終わった・・って思ったろ?でもそうじゃないんだ・・こいつの能力は・・」
獣は後ろから迫る霊力の剣を受け止める、横島の体もその反動で上半身をひねる。そして・・
「カウンターじゃあああ!」ひねりを入れた分と獣の速さがギュスターブの剣より遥かに速かった、横島の腕はギュスターブの二つの剣を砕き彼の体を突く。
「ぐほおおおおお・・・」ギュスターブは胸の第三胸骨を砕かれた、横島の腕はもういつもの腕だ。
「ギュスターブ・・・なっ・・・」横島の体に痛みが走る。
「剣?なんで・・壊したはずじゃあ」横島は力を失う、彼は倒れる(実際は宇宙空間なのでそういう概念は無いだろうが)
「・・・これは・・ユダああああ貴様あああああ」ギュスターブは叫ぶ。
「お前の為を思っての行為だありがたく思えよ・・お前も多少の骨折で済んだんだろ、早く戻って来い、ゴミどもがウザイのでな」
「貴様・・・・!ヨコシマ!」横島は地球に落ちていく、いや吸い込まれている。
「いかん!ヨコシマ目を覚ませ!」ギュスターブは横島を引き上げようとするが地球の引力のほうが無論強い。
「・・・・ギュスターブ・・・」
「いいか、一度しか言えんから良く聞け。ユダは霊能力者を四人吸収してはいるが本来の力には遠く及ばないはずだ、倒すには今しかないだろう、奴を殺せば魂は開放される、体が無事なら反魂の術で蘇るはずだ。それと・・これを君に」ギュスターブは十字架を逆に向けたようなネックレスを渡す。
「コレがあれば君は大丈夫だ、それは逆神のアンクと言って・・・・・・・」
横島の意識は遠くなっていく。
「ヨコシマ!幸運を祈るぞ!」ギュスターブが何を言ったかは聞こえなかった。
「・・・俺、死ぬのかな・・・みんな・・・・」
横島が見た地球は嘘みたいなくらい美しかった・・・・・

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