ザ・グレート・展開予測ショー

A REBELLION AGAINST HEAVEN(7)


投稿者名:ラクン
投稿日時:(01/10/13)

「よくもまぁ、「この」私の事務所をここまで荒らしてくれたわね〜〜。死ぬ覚悟は出来てるのかしら〜」
ゴゴゴゴゴという擬音を背負い、頭に無数の血管マークを浮かべ、般若の形相をした赤髪の女が自分の事務所を荒らした張本人と思わしき人物にありったけの殺気をぶつける。
どのくらいすごいかと言うとシャオロンでさえも後ずさるほどのすさまじい殺気であった。
小竜姫に至っては指一本動かせずにいた。
よく見れば気絶したはずの横島さえも、すいません、すいませんと悪夢を見ているかのようにうなされがらつぶやいている。おまえ怪我はどうした、怪我は。
(話には聞いとったけどなんちゅう迫力や、ヤーさんでも卒倒しそうな殺気やがな)
(う、うそ・・・仮にも竜神の私が指一本動かせないなんて・・・)
横島が大怪我を追わされた事もこの女の怒りのボルテージを上げている要因の一つなのだろうが、この女は多分、というか絶対その事実を認めないであろう。

「ぶっ殺ーーーーーーーす!!!!!!!!」
猛獣さえも尻尾を巻いて逃げ出しそうな殺気を身にまとった女、美神は神通鞭(只今命名)を振り上げ、シャオロンに向かって一足飛びで襲い掛かった。
相手の頭上めがけ、渾身の力をこめて神通鞭を振り下ろす。
(ひゃー、これが噂の神通棍の鞭かい。まさにイメージにピッタシやなー)
この武器を始めて目の前にした時、まったく同じ感想を持った人物がすぐそこにいる事をシャオロンは知る由もなかった。
「げど・・・」
シャオロンが軽く身をよじる。
バァァァン!!
空振りした神通鞭が地面を抉る。
「鞭ってもんは相手に動きを読ません事が大前提になる武器や、そんな直線的な攻撃じゃせっかくの武器の特性が・・・」
「御託を並べるのは私に勝ってからにしなさい!!」
美神が右手を素早く後ろに引き、左手に隠し持っていた神通棍を薙ぎ払う。
シャオロンの後方と右手から同時に神通棍(鞭)が襲い掛かる。
「・・・武器の隠し持ちはあんたらの十八番みたいやな、けどやっぱ・・・」
そう言い終わらないうちにシャオロンが美神の視界から消える。
「なっ!?しまっ・・・」
気づいたときにはもう遅く、自ら引き寄せた神通鞭が眼前1メートルと言う距離に迫っていた。

バッッチィィィィィィィーーーーーン

かえって気持ち良いぐらいの派手な音を立て、神通鞭が美神の顔面に直撃する。
「人のゆう事、ちっとは聞いた方が良いと思うけどなぁ。相手が避けた時の事も考えとかんと」
シャオロンがいわんこっちゃないと呆れ顔で苦笑する。
一方美神の顔には神通鞭によってつけられたと思われる赤い線がくっきりと一本入っていた。
「・・・っのっ・・く・そ・が・きゃぁぁぁぁ!!」
頭に浮いていた血管のいくつかが切れて血が吹き出る。
「くたばれぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」
殺意の権化と化した美神が怒りに身を任せ突進する。
しかしそれを待ち構えていたかのようにシャオロンが右手の親指で瞬時に生成した文殊を弾く。
「なっ!?も、文殊?」
美神が驚愕の表情を浮かべる。
文殊の中に映る文字は――――「爆」
「ま、まずい!!」
だが時すでに遅し、宙に浮いた体を制御するすべはなかった。
「美神さん!!」
小竜姫が叫ぶ。文殊が光を放ち始める。
(・・・油断した・・・!)
仮にも横島を無傷で倒すほどの相手である、当然警戒して然るべきであったのに怒りで我を忘れて無防備に相手に突進してしまった自分の軽率さに腹を立て、美神が唇をかんだ。
と、シャオロンのが頭に手を乗せてばつの悪そうな顔になる。
「しもた、ちとお遊びが過ぎたか」
「えっ!?」
何の事かわからずに美神が疑問の声を漏らす。
次の瞬間文殊がひときわ強い光を発した。
ドン!
しかし爆発は美神の予想していたものと比べると微々たる物であった。
よく見ると爆発によって引き起こされた煙がまるで透明のボールに入っているかのようにきれいにまとまっている。
「これって・・・結界?」
美神が訝しげな目で目の前にある煙の塊を見つめる。
爆発の衝撃は霊的なものであるため結界で防げたと言うのは納得がいくのだが、その後に生じる煙はあくまで物理的な物質である。物理的な面にまで干渉する結界など見た事も聞いた事もない美神にとっては当然の疑問と言えた。
「ひゃぁあ、さすが神さんだけあってごっつう強力な結界を作りよるなぁ。こんな結界初めて見たで」
どうやらそれはシャオロンも同じらしい。こちらも目を丸くして未だに効力を失う気配を見せない結界をしげしげと眺めている。
「神さん?」
まさか小竜姫かと美神が目で尋ねるが、当の小竜姫は首を横に振って否定する。美神の殺気に当てられてまだ体が思うように動かないのか、動きが多少ぎこちない。本当に神様なのか、コイツは?
「まさかあんたまでこんなところに来るとは思わんかったで」
シャオロンが小竜姫の背後に視線を移す。
その視線を追うように美神と小竜姫も振り向くが、そこにはなにも無いただの空間だった。
が、そのなにも無い空間から聞こえるはずの無い声が聞こえてきた。
「まさか人間の中にこれほどの力を持った人間がいようとはな、正直言って驚いたわい」
すると声の聞こえる場所からうっすらと輪郭が浮かび上がり、一、二秒でその陰は正体をあらわした。
その者を目にし、小竜姫が救世主を前にしたような安堵の表情を浮かべた。
「ろ、老師!!」



い、いかん。表現がありきたりになってきてしまった。
おまけに終わり方がヒャクメ登場のときとダブってるし・・・
もっと小説を読んで表現の勉強をしなければなりませんね。
今はまだ表現の仕方を模索中なのでこれからも文体がコロコロ変わると思いますがどうかお許しください。(m_ _m)
それと中間考査が迫っているので10月中は後1、2話書くのが限界だと思います。

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