ザ・グレート・展開予測ショー

A REBELLION AGAINST HEAVEN


投稿者名:ラクン
投稿日時:(01/10/ 9)

カチャリ
ヒャクメの前に湯気を立たせている紅茶が出される。
「んで、何の用なんだ?」
横島が頭をさすりながらヒャクメを睨み付ける。どうやら鞄の角があたったらしい。
ヒャクメは紅茶を一口飲むと軽く息をはいて真剣な顔つきで横島の方へ顔を上げた。
「大変な事が起こっちゃったんですねー。神界で反乱が起きたんですよー」
「反乱?神界でもテロなんか起きるのか?」
ようやく頭の痛みが治まったのか、さすっていた手を頭から離し、腕を組んで横島は背凭れに寄りかかった。
「人間界で起きるような規模のテロじゃないのね。下手をすると神界で大戦争に発展するかもしれないのよ」
「ひゃー、そいつはすげぇな」
文字通り雲の上の事件なので実感が沸かないのか、横島にあまり焦りの色は表れていない。
「でも神族の皆さんの中にそんな事するような人がいるんですか?」
紅茶を乗せていたお盆を台所に戻してきたおキヌが素朴な疑問をヒャクメに投げかける。
「自慢じゃないですけどそんな人は神族には一人もいませんね。反乱を起こしたのは神界に駐在していた交換留学生の魔族達なんですねー」
「交換留学生って・・・ジークみたいなやつらか?」
「そうですね。小竜姫から聞いてると思いますけど、最近は神魔族も和平を勧める体制になってきて、交換留学生っていう制度もその政策の一環だったんですけど、それが裏目に出てしまったんですね。おかげで今まで築いてきた友好関係が全て水の泡になっちゃたのよ」
そこまで聞いて横島の頭に一つ疑問が浮かんだ。
「でもなんでそれでここに来るんだ?流石に神魔族の戦争ってなると俺たちでも力にはなれないぜ?」
仮にも神様の端くれの小竜姫らでも歯が立たなかった魔人を撃破したのだから十分力になれると思うのだがそこは横島、自分達の力を過小評価しているようだ。
単に面倒なことに巻き込まれたくないだけなのかもしれないが。
「それが神魔族だけの問題では済まなくなりそうなんですよ」
ヒャクメがテーブルの上に手を組んで顎を乗せた
「人間界も巻き込まれそう・・・って事ですか?」
おキヌが顔に不安の色を浮かべながら尋ねる。
「そうなんですね。実は反乱軍が神界にある牢獄に封印されていた魔族を解放しちゃったんですねー。その中にアシュタロスの残党もいて・・・アシュタロスを倒した美神さんや横島さん達がいる人間界も標的にされる危険性があるのよ」
「げっ、傍迷惑な話だな、向こうから仕掛けてきたのによー」
横島が、思いっきり逆恨みじゃねーかと言わんばかりに顔をしかめる。
「確かじゃないけどもう何人かの魔族が人間界に侵入したっていう情報もあるわ。だからあなた達に警戒を・・・!!」
ガタッ!
ヒャクメが上を向いて席を立つ。
「ど、どうしたんだヒャク・・・!!」
「!!」
横島とおキヌもゾクリとする強烈な寒気を感じ取り、ゆっくりと席を立った。
「お、おい、もしかして・・・」
横島が「何か」を感じる天井に遮られ直接は見えない上空の一点を見つめながらヒャクメに声をかける。
「少し遅かったみたいですね・・・」
ヒャクメが悔しそうに唇をかんだ。




ふー。ようやく次回で一番書きたかった戦闘シーンを書けます。
やっぱ山場がないと盛り上がりませんからねー。
でも戦闘シーンが皆さんのようにうまくかけるかどうか・・・
まあやれるだけ頑張ってみます。
それとネタは某大国で起きたテロ事件に影響を受けまくっていることは言うまでもないでしょう。
しっかしヒャクメの言葉遣い、難しー。
あんまりですですつけるとおかしいし、かといってですを取るとヒャクメらしくないし・・・むずいっス。

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