ザ・グレート・展開予測ショー

彼女の名は2その6


投稿者名:KUMAさん
投稿日時:(01/10/ 8)

ここは問題のビルの22階である。10人の皇輝彦私設対悪霊部隊は次々に悪霊たちを退治していた。
彼らのボスはあれだが、彼ら自体は優秀なGSの集団といっていいだろう。
「うむ、除霊はうまくいっている。後は時間の問題だな」
私設対悪霊部隊の隊長が自分達の有利な状況に一息ついている。

「隊長、この階の室温がどんどん下がっています」
各種センサー機器を操作していた隊員が隊長に報告する。
「なんだと!」
隊長が隊員に聞き返した瞬間、それは起こった。

22階はほぼワンルームになっているのだが、その部屋のほぼ中心に直径1メートルほどのサイコロのコマのような真四角の立方体が出現したのである。
色は白、不気味な顔のような文様がすべての面に彫り込まれていた。

隊員たちが全員、謎の立方体に注目する。
「な、な、なんだあれは!」
隊長が叫ぶのと同時に謎の立方体は輝き始めた。
ホワ〜ン、ピカー!!
立方体を中心に、光が輪のように周囲に放射される。

うわー!ぎゃああー!
その光を浴びた数人の隊員が悲鳴を上げて倒れた。
柱に影になっていた隊員が助かったものの全員大怪我を負ってしまった。
「本部、本部、応答願います」
隊長が無線で皇輝彦のいる作戦本部を呼ぶ。

謎の立方体は再び輝き出すと、床を粉々に粉砕して降下して行く。
それをあっけに取られてみている隊員たちだった。

これが事件の始まりであった。

ビルに飛び込んだタオちゃん(横島が文珠で変身した女の子である。真紅のチャイナドレスを着込んだ超美人になっている)だったが、ビル内を飛び回る無数の悪霊を見て驚いた。
「こんなにいるなんて、さっきまでこいつらの気配をまったく感じなかったのに!」
タオちゃんは両手に霊波刀を出現させると悪霊たちに斬りかかっていった。
凄まじいスピードで悪霊を切り裂き消滅させて行く。

ここは皇私設対悪霊部隊の簡易司令室

「いい加減にしろーーー!!」
皇輝彦が淡路島、島祭り踊りをしてパニクっているのを見て、皇霊華が輝彦の後頭部をぶん殴る。
「輝彦!早く応援を呼びなさい。オカルトGメンにも連絡して!!」
霊華が輝彦の胸倉を掴んで叱り付ける。
「は、はいーー!」
ようやく我に返った輝彦は本家の対悪霊部隊に緊急出動を要請した。

「お願いです。寡尾州さん、貴方も手伝ってください!皇流退魔術最強の男の実力、見せてください」
霊華は輝彦の執事の寡尾州に向かって手伝ってくれる様にお願いする。
しばらく考え込む寡尾州。
「わかりました。この老いぼれで役に立つなら、及ばずながら力になりましょう」
「有難うございます。寡尾州先生!」
ふかぶかと寡尾州に一礼する霊華。
なんと寡尾州は、霊華たち四姉妹の退魔術の先生なのだ。
《実は寡尾州は今は皇輝彦の執事をしているが、かつて皇流退魔術最高師範、最強の男であり、業界にもその名を轟かせていた》by作者

「てーい!!」
神通棍をふるって、悪霊をなぎ倒す美神令子。
「うりゃーー!オリャーー!まてでござるー!!!」
霊波刀を振り回して悪霊を追いかけまわすシロ。
「ピィヨロロローー!!」
ネクロマンサーの笛を吹いて悪霊を成仏させていくおキヌちゃん。

「あれ、いつのまに来たんですか?美神さん、おキヌちゃん、シロ」
「おほほほほっちょっと通りかかっただけよ!ね!おキヌちゃん、シロ」
「え、ええ!その通りです」
「先生が心配で後を付けていたわけじゃないでござるよ。ね!美神どの」
相変わらず嘘がつけないシロであった。
「ありがとう!みんな」
タオちゃん(横島)は心からお礼をいった。
「まぁ、今回のあんたの手伝いの報酬は、あんたからきっちり貰うからね」
美神の言葉に派手にこけるタオちゃんであった。

「横島さまー!私たちも手伝いまーす!×2」
霊魅と霊樹が同時に飛び込んできた。
霊魅が神通カードを悪霊に投げつける。
霊樹が神通独楽を使い悪霊を攻撃する。
「げげ、皇の下の双子!!」
驚くタオちゃん

「私も及ばずながら力になりますぞ!」
寡尾州も霊菜を伴ってビルに飛び込んできた。
「不埒な悪霊ども!この皇流退魔術最高師範、寡尾州が来たからには、もはや好き勝ってにはさせん!このワシを恐れぬのならばかかってまいれー!!!!」
ビシュビシュ!!ズドドーーーン!!!!
寡尾州は口上を述べた途端、全身が輝き出したかと思うと、全方向にいる悪霊に霊気の槍を放った。
霊気の槍は次々に悪霊たちを消滅させていく。

「す、すげー!!」
「思い出したわ!あの人は槍の寡尾州よ!かつて10本の指に数えられた日本最強GSの一人だわ!」
美神が寡尾州を指差して叫ぶ!
「わはははは!私を知っている方が居られるとは、いやー照れますな!!」
頭を掻く寡尾州であった。
彼らの活躍で、一階の悪霊たちは全滅した。

「急ごう、早く22階まで行かなければ!」
タオちゃんが階段を上り始める。
「エレベーターは使えない。階段を上っていくしかない」
その時
バリバリバリー!!ドドドーン!!!
突如天井を突き破って、例の立方体が降下してきた。
立方体は部屋の中心部の床の上で止まった。
不気味に明滅を繰り返す立方体であった。

「なに?これは一体何!?」
美神たちが不思議な立方体を見て叫ぶ。



―つづく―

タオちゃん=文珠で女性化した横島の名前です。ああ・・・・我ながら、なんちゅうセンスのない名じゃ・・・いい名があったら募集しますので宜しくお願いします。

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