ザ・グレート・展開予測ショー

彼女の名は?2その4


投稿者名:KUMAさん
投稿日時:(01/ 9/27)

ここは皇本家、無駄にでっかいお屋敷である。
「いやはや、こんなでっかい屋敷は見た事がない。一体どんな奴が住んでいるんだ?」
通された無駄に広い応接室の豪華なソファに座りながら、キョロキョロと周りを見渡すチャイナドレスの美女、彼女は文珠で女性化した横島だった。
その両隣に皇霊華と霊菜の姉妹が座っている。
応接室は皇輝彦の奇妙なセンスの部屋とはかけ離れたまともなインテリアである。

「今、輝彦様がお見えになりますので、しばらくお待ちください」
初老の執事が丁寧に頭を下げる。
この執事、よく見るとカオスの若いころにそっくりである。体格もよく似ている。
「あの、執事さんの名前を聞かせてもらえませんか?実は私、あなたとよく似た人を知ってるんですが」
横島は怖いもの見たさで聞いてみる。

「はい、私が貴方様のような美人のお知り合いの方とよく似ているとは光栄ですな」
執事が横島にふかぶかと頭を下げながら。
「私の名は寡尾州と申します。以後おみしりおきを」
「寡・尾・州(カオス)さんですか?やっぱり聞かなきゃ良かった」
横島はその場で固まってしまった。

応接室の扉が開いて輝彦が入ってきた。
「やあ!霊華さん、霊菜さん。よく来てくれました」
輝彦が応接室に入ってきた。
キザっぽく口に赤いバラなんぞ咥えている。
「こんにちは。輝彦さん」
霊華と霊菜がソファから立ち上がった。
横島も遅れて立ち上がる。

輝彦は、横島が変身した真紅のチャイナドレスの美女を見るなり行動を起こした。
「おお!なんと美しいお嬢さん!!!!」
輝彦は叫びながら、横島に抱きついた。
「Oh!マイハニー!、ずっと以前から君の事を愛していたよー!!!」
「なっ、なっ、何をさらすんじゃー!この変態ヤロー!」
思わず、輝彦の頬に思い切りびんたを張る横島だった。
びんたを張られて吹っ飛んでく輝彦。
しかし、次の瞬間
「何も照れる事はないんだよマイハニー、僕の胸の中に飛び込んでおいで!」
横島の渾身のびんたのダメージなどまるでなかったかのように立ち直り、再び迫る輝彦。
「結婚式は洋式がいいかい!それとも和式がいいかい?君の好きなほうを選んでおくれ!」また、横島に抱きつく輝彦。
抱き着いてくる輝彦を今度は右ストレートでぶっ飛ばす横島。
またすぐ復活して横島に抱きつく輝彦。

この輝彦と横島のやり取りが無限ループのようにいつまでも続いていた。

霊華と霊菜の姉妹は、また輝彦の病気が始まったという醒めた目で輝彦と横島を見ていた。
その頃、皇本家屋敷の正門を覗いている三人の怪しい人影があった。
三人とも大き目の黒いスーツを着込んで帽子とサングラスをかけているが、一人を除いて男性としては小柄である。
さらに、そのうち一人には犬の尻尾のようなものが生えていた。

「凄いですねー!信じられない敷地の広さです!」
「そうね、業界じゃ皇本家のお屋敷の非常識さは有名よ」
「先生が入っていって、もう30分も経つでござるよ。何をしてるんでござろう」

「それで、今回の皇さん達の仕事の依頼内容は何なんですか?」
「ここのあほぼんの除霊のお手伝いだそうよ。なんでもあいつじゃないと駄目な仕事だそうよ。あのあほぼんとのコンビが面白そうだったから受けたのよ」
「くぅーん、先生、先生と早く散歩がしたいでござるよ。しばらく先生と散歩していないでござる」

「でも、横島さんの実力なら大抵の除霊は大丈夫ですよね」
「まぁね、でもあのあほぼんが一緒だと、相当足を引っ張られるわよ」
「くぅーん!先生、早く帰ってきて欲しいでござる」

あほぼんこと輝彦くん、酷い言われようである。
《実際に酷いのだが》by作者

屋敷内の応接室では、横島と輝彦の大騒ぎがまだ続いていた。

所は変わって、ここは皇四姉妹の除霊事務所である。
霊魅と霊樹が留守番をしていた。
「あーあっ退屈ー!私も行きたかったなー。女性化した横島さまのチャイナドレス姿、綺麗だろうなー」
霊魅が退屈そうに呟く。
「ホントー!お姉さまたちだけずるいわよねー。私達には留守番させてさ」
霊樹が霊魅の言葉に相槌を打つ。

皇四姉妹の三女、四女の霊魅と霊樹は一卵性双生児である。
一卵性双生児だけあって顔は良く似ている。
身長は二人とも160センチ位、胸は姉二人と一緒で大きい。プロポーションも抜群である。
四人のサイズは後ほど発表します。
彼女達、四姉妹の母親は相当な美人でしょう。近日登場予定です。
二人とも十八歳で姉の霊魅はショートヘア、霊樹はツインテールにしている。
二人とも今年のGS免許試験で実力でGS免許を取ったのだから優秀といえるだろう。

「ねぇねぇ、霊樹、私達も横島さまとあのバカの除霊を見に行こうよ」
「うーん!事務所はどうするのよ」
「閉めりゃいいじゃない。場所と時間は知ってるんだし、横島さまの実力だったらすぐ終わるわよ」
「わかった。面白そうね。行って見よう」

てな調子で、これから起こるバカ騒ぎに加わる事になる霊魅と霊樹であった。



―つづく―

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