ザ・グレート・展開予測ショー

ドクターカオスの珍発明27


投稿者名:KUMAさん
投稿日時:(01/ 9/25)

なんて威力だ-!」
アモンの巨体を衝撃波だけで真っ二つに切り裂き、、さらに大座敷の壁や天井を消し飛ばしてしまった霊皇剣の威力に、剣を振るった横島が驚く。
「こら!霊皇剣」
霊皇剣の意思を呼ぶ横島。だが、霊皇剣は答えない。
『・・・・・・・』
『ワタシの事はレイちゃんと呼んでください!』
やっと答えるレイちゃん(霊皇剣)
「わかったよレイちゃん、出てきてくれ」
諦めたように横島が霊皇剣に言う。
『はーい!ご主人様、レイちゃんです。お呼びですか−!』
レイちゃんが横島に元気に答える。
「おい、いくらなんでも威力がありすぎるぞ。このままじゃみんなを巻き添えにしちまうじゃねえか」
レイちゃん(霊皇剣)に抗議する横島。
『いいじゃないですか、ご主人様!レイちゃんはすーっきりしましたよ。500年も眠っていたから身体もなまっていたし、ついでにみんな破壊しちゃいましょう!』
とんでもない事を言い出だすレイちゃん。
『レイちゃんとご主人様のコンビなら世界最強です!怖いものなしです!ついでに世界も征服しちゃいましょう。』
嬉しそうに、さらにとんでもない事をさらっと言ってのけるレイちゃん。

《こ、こいつは!》
横島は額に大粒の汗をかきながら唖然としてレイちゃんの言葉を聞いていた。

「ドクターカオス?」
氷のように冷たい口調でカオスを呼ぶ美智恵隊長。
「なっなにかな美神美智恵隊長・・・・」
ドクターカオスが怯えたように美智恵隊長に答える。
・・・・・・・・・・・・・・・・!
「・・・ 霊皇剣にはどんな意思が込められていたんでしたっけ?」
美智恵隊長が皮肉っぽくカオスに聞く。
「あっいや・・・ その・・・ 正義の意思のはずなんじゃがのう・・・ 」
「あの霊皇剣にちゃんと躾をしてるんでしょうね・・・・」
美智恵が冷たい目でカオスを見る。

「まったく!カオスの発明品は凄いんだか、バカなんだか分からないわね!」
先ほどのカオスの話を聞いて不機嫌になっている令子がカオスに言い放つ。
「アモンよりよほどタチが悪いかもね。あの霊皇剣てのは!」
さらに追い撃ちをかける令子。

額に大粒の汗をかきながら呆然としているカオスであった。

「・・・ おそらく無邪気なだけね。精神年齢が幼いんだわ霊皇剣は」
霊皇剣を見ながら、美智恵隊長が呟く。
《これは徹底的に厳しく躾なくちゃね》
美智恵隊長はそう思った。なにしろ目の前に見事な失敗作がいるのだから。
「なに?ママ」
令子は母親の強い視線を感じていた。

「ふーっとんでもない威力じゃったなー。ピートさん」
「ああっタイガー。凄まじかったね!」
「君達!無事だったようだね」
唐巣神父がピートとタイガーのもとに駆けつけた。
「はい、先生。僕達は無事ですが、雪の丞がアモンとの戦いで深手を負って、美神隊長といます」
ピートが唐巣神父に答える。
「そうか・・・」

「それにしても、今横島君の持っている日本刀、威力もそうだが、あれはかなり危険なシロモノのようだね!」
先程のレイちゃんと横島の会話を唐巣神父は聞いていたのであった。
「下手をすれば、たとえアモンを倒せたとしても今度は・・・・」
最悪の予感を振り払う唐巣神父であった。

「ばっばかやろーっ何で俺が世界制服をしなくちゃならんのだ!」
レイちゃん(霊皇剣)を怒鳴りつける横島。
『だって、力あるものが世界を支配するのは常識ですよ。レイちゃんとご主人様のコンビは世界最強なのです。だから世界の王になるのは当然なのです!』
きっぱりと言い放つレイちゃんであった。

「あのなー!今の世の中、いくら力が強くても世界征服なんて出来ないの。やっちゃいけないんだよ」
横島にしては常識的な事を言って、レイちゃんを説得する横島であった。

『わかりました・・・ご主人様。ご主人様のご命令とあらば世界征服は止めます。でも世界の王になれば、世界中の美女をはべらした酒池肉林のハーレムだって作れるんですよ!』
嫌がる横島を何とかのせようと必死のレイちゃんであった。

「・・・ハー・レ・ム!! 酒・池・肉・林!!」
その世界中のあらゆるものより(横島にとってだが)魅力的な言葉が横島の脳髄を直撃する。
「いっいや!駄目だっ駄目だっ!いいからご主人様のいう事を聞け!剣の威力も最初ので十分だ。元に戻せ!」
血の涙を流しながらレイちゃんに命令する横島であった。
『はーい!わかりました!でも気が変わったらいつでも言って下さいね』
レイちゃんは残念そうに剣に戻るのであった。

横島は天に向かって霊皇剣を振るう。今度は衝撃波は出ない。
「やっと言う事を聞いてくれたようだな。レイちゃんは」
ほっとする横島であった。

いよいよアモンが再生を終えて立ち上がってくる。
「ヨコシマ、貴様だ!貴様からぶち殺してやるー!!」

狂ったように吼えながら、霊皇剣を構える横島に襲いかかるアモンであった。



―つづく―

《次回、やっと大団円かな?》by作者

今までの コメント:
[ 戻る ]
管理運営:GTY+管理人
Original GTY System Copyright(c)T.Fukazawa