ザ・グレート・展開予測ショー

ドクターカオスの珍発明26


投稿者名:KUMAさん
投稿日時:(01/ 9/25)

「ところでさ、カオス」
「何じゃ、美神令子」
「さっき、人工霊たちが金(砂金)に変わったんだと言っていたわよね」
「ああそうじゃ。あやつら(人工霊)は金に物質変換したんじゃ」
「それって、例の人工霊発生器(釣鐘)の機能なわけ」
「そうじゃ、あの釣鐘の本来の目的はあらゆる物質を金に変える事なんじゃ」
「凄いじゃない。で、完成したんだ」
「いや、わしの理論は完璧だったはずなんじゃが、なぜか霊気しか金に変換する事が出来なかったんじゃ。
しかも、変換率が悪くてのう、できる金の量も少ない」
「えー!それじゃあ、全然意味ないじゃない」
「いいんじゃよ。金を作り出す事は当時の錬金術師の夢じゃったんじゃ。わしはそれに曲がりなりにも成功した。それで満足じゃよ」

しばらく考え込む美神。
「ねねっ横島の文珠ならどのくらいの金ができるかな?」
「そうじゃのう、横島の文珠の霊力の収斂度にもよるが、1個の文珠でせいぜい100グラム位かのう。じゃが!文珠の価値を考えれば、文珠を金にする意味はないぞ」
《現在の日本での金の価格は100グラムで11〜12万円程度です。確かに意味ないですね》by作者
「えー!そんなー」
「そんなに上手い話は、転がっておらんよ」

カオスと美神令子がそんな話をしている最中も、アモンと横島の死闘は続いていた。
「ぐわあああ!これでもくらえー!」
アモンは霊波砲で狂ったように横島を攻撃する。
バババババッー!!!ドカドカドカーン!!

しかし、霊波砲の霊波弾は横島に命中する寸前、見えない壁に当たったように爆発する。
「な、なんだとー!」
アモンが驚愕の叫びを上げる。
いつのまにか、横島の周りに強力な霊気の障壁が張り巡らされていた。

「ほう!霊皇剣が完全に横島を自分の主と認めたようだのう」
「どういう事よカオス」
「どうって、言葉通りじゃ。霊皇剣が横島の力を認めたんじゃよ」
「剣に意思があるという事ですか?」
美智恵隊長がカオスに尋ねる。
「まっそういう事じゃ。ところで、あの霊皇剣を持っている横島の戦闘力をどう見るかのう。美神隊長」
今度はカオスが美智恵に聞く。

「どう考えても、人間のレベルじゃねぇ。神魔の連中でもあの剣を持った横島と対等に渡り合える奴は、ハヌマン(斉天大聖)クラスじゃねえのか」
怪我をして美智恵の側にいた雪の丞が美智恵の代りに答える。
「ええっその通りでしょうね。今の彼は人間をはるかに超えているわ」
美智恵も雪の丞に同意する。
「じゃが、霊皇剣の真の力はあんなもんじゃない。じゃから、霊皇剣に安全弁として意思を持たせたんじゃよ。邪悪な連中に悪用されんようにな。それに」
カオスは真剣な眼差しで横島と霊皇剣を見つめる。
「勿論、霊力のない奴は論外じゃがのう」
《さっきのあんたがそうなんだってばカオス!》by作者

「おっおのれー、よこしまー、霊皇剣めー!!」
唸るアモン。

『ねぇねぇ、ご主人様!』
霊皇剣が喋った。
《声は丹下桜です!キッパリ》by作者
「おお!剣が喋った」
驚く横島。
「ワタシ、霊皇剣です。よろしくね!ご主人様(はーと)。私の事は、レイちゃんと呼んでください」
カワイイ声で霊皇剣が横島に挨拶する。
「よろしくって、お前本当にこの剣か?」
『お前じゃなくて、レイちゃんです!そうですよー疑うんですか!ご主人様!せっかくレイちゃんがセーフティロックを解除して出てきたのにー!』
拗ねたように横島に抗議する霊皇剣。
「いやっ疑うわけじゃないんだが、まさか剣が喋るとは誰も思わんだろう?」
拗ねる霊皇剣に答える横島。
『あっ!そういえばそうですね。ご主人様!注意しておきますけど、レイちゃんの破壊力は凄く上がっています。扱いはくらぐれも慎重にお願いしますね』
『それじゃご主人様、注意しましたよー!また会いましょう』
霊皇剣の意思はそういうと黙り込んでしまった。
「なっなんだったんだいまのは」
唖然としている横島。

「何をよそ見しているかー!!!」
アモンは横島に槍と霊波弾、さらに溶解液で総攻撃を仕掛けた。
バンバンバンバン!!バシューン!!

「おおおお!!しまったー!!」
思わず霊皇剣に霊力を込めてアモンの方向に振る横島。
その瞬間!
ぐうおおおおおー!!ベキベキベキ!!
霊皇剣が発生した凄まじい霊気の衝撃波によって、大座敷の壁や天井があっという間に消し飛び、アモンが真っ二つになって10メートル以上吹っ飛んだ。
凄まじい威力である。

胴体から真っ二つになって倒れているアモン。
「これでも、まだ、死ねぬのか・・・」
そして、また再生をはじめるアモンの身体だった。

さすがに歴戦の極楽メンバーは、咄嗟に身を伏せていて全員無事なようだった。
「なんて威力!、霊皇剣、危険過ぎるわ!」
美智恵隊長は霊皇剣の封印を決心した。

「がはははは!!どんなもんじゃい!わしのつくった霊皇剣の威力は」
伏せながら得意満面のカオス。

「はた迷惑な物作るな―!!」
そして、レオタード姿で四つん這いになってカオスに叫ぶ美神令子であった。



―つづく―

《今回は、釣鐘と謎の日本刀、霊皇剣の説明をさせて頂きました》by作者

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