ザ・グレート・展開予測ショー

君がいるだけで(6)


投稿者名:JIANG
投稿日時:(01/ 9/13)

「それで、今日の寝言の相手は誰だったのでござるか。」
 興味津々といった様子で訊ねるシロ。
「えーと…たしか――」
「お、おふくろ!」
 うろたえる自分の息子を後目に百合子は寝言の相手をシロに話してしまう。
「たしか――、そうそう、るしおら…だったかしら」
「るしおら…どの――でござるか? 拙者の知らない名前でござる……。先生ー、るしおらってだれでござるかー?」

 ルシオラ……!? 俺はルシオラの夢を見ていたのか!?
 また、見ちまったのか……。このごろ見なくなっていたのに…。
 い、いや…決しておまえのことを忘れていたんじゃないんだ!
 ……? ちょっとまて、今日はどんな夢だったんだ?
 思いだせん! おふくろにフライパンでたたき起こされたショックで忘れちまった――!?
「もしかしたら××したり、××を××××したり、それから×××を×××に×××××××していたかもしれないのに…!! うおおおお! どんな夢だったんだーー!!!」

「せっ、先生……? なんでござる?」
シロは言葉の意味はわからず、横島の異様な様子に首を傾げるが、百合子はすかさず横島の顔を持っていたバックで有無も言わさず思いっきりぶったたく。
「ぶぶっ!!」
「バカ息子が――往来の真ん中で恥ずかしいことをわめくんじゃない! まったく、蒼くなったり、赤くなったり――、そのうち真剣な顔になったと思ったら、どこかに向かって謝りだして――、挙げ句の果てに血の涙を流して変なことを大声でいうなんて何を考えているんだい!」
 鬼のような形相の百合子に横島はたじたじになって、後退する。
「だってしょうがないだろ…! ルシオラは……」
 そう言いかけてシロがいることに気がついて口をつぐむ。
「なんだい、何か言うことがあるならはっきりしな!」
「ア―――、いや……そのー、……シロ!」
「はい!? なんでござるか」
 横島に声をかけられてキョトンとしている。
「悪いけど先に事務所に行って、美神さんたちにおふくろがこれから行くって言ってきてくれないか?」
「……それは構わないでござるが――」
 横島の言葉にとまどいを見せ、シロは思わず百合子の方をみる。
「べつに、ただ挨拶に行くだけだから、そんなことしなくたっていいわよ。」
 百合子は突然、息子が話題を変えたのを変に思ったが、ここでは何も言わなかった。
「ほ、ほら、いきなりじゃあ美神さんたちもビックリするだろうし、いろいろと支度もしなくちゃ行けないだろ。だから知らせに言ってきてくれないか…。おまえの足ならアッという間だろ」
「そう――でござるな。では先に行って先生の母上が事務所に向かっていることを知らせに行くでござる」
「おお、行ってくれるか。じゃあ頼むな、シロ!」
「わかったでござる。拙者、先触れに行ってくるでござる。それでは母上どの、のちほど事務所で待っているでござる。」
「ええ、また後でね。シロちゃん」
 横島親子は表面上にこやかにシロを見送ったが、百合子はシロが見えなくなると息子の方に向き直る。
「じゃあ、さっきの続きを聞かせてもらおうじゃないか」
「さ、さっきの続きって……。」
 百合子は息子に笑顔を向けているが、その笑顔からはものすごい重圧を感じる。
 横島はごまかそうにもその重圧の為に語尾がだんだん小さくなっていく。
「シロちゃんに聞かれたくない話だったから、いい加減な理由を言って先に行かせたんでしょう。いいから、ちょっと顔を貸しな。」
 この迫力の前に横島は黙って、近くの公園に入っていく母親の後に付いていった。

*** つづく ***


 うーん、中途半端。;;
 いつになったら事務所に行き着くことが出来るのだろう。
 たぶん次回は、母親にルシオラの事について話したあと、事務所に到着と言うことになると思うんだけど・・・このペースだとどうなる事やら(汗)
 不安だ。

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