ザ・グレート・展開予測ショー

誤解(13)


投稿者名:hazuki
投稿日時:(01/ 9/ 6)

「みかみさあああああんんっ!!!」
横島は、走っていた。
満面の笑みをたたえてそして、後ろから砂煙でも出そうな勢いで。
ぜえぜえと肩で呼吸をしつつ満面の笑顔で走る男…。
もちろん善良な通行人の方々はおもいっきし後ずさっていたのであるが。

「まあ、よくあそこまで、顔を緩ませとるなあ」
呆れたというか、面白がるというかどちらとも取れる感情を声音に響かせ和馬。
「あんの…馬鹿」
右手で顔を抑え美神。
「いや、馬鹿ちゅうより大馬鹿」
けらけらと笑い声をたて和馬。
もちろんギャラリーは美神と和馬に集中していたりする。
そうこうしているうちにもどんどん横島は近づいてくる。
「しょっと」
と右腕ぐるぐると回し美神。
「何してはるんです?」
そんな美神をみつついかぶしむように和馬。
「ん?いや世間の一般常識を教えてあげようと思って」
その表情は笑顔なのにどこか寒々しさを感じる。
「…かわいそうになあ」
その言葉と、行動から連想されるものを思い、だが笑いを含ませたまま言う和馬。
……まあ…恋人同士の痴話げんか(?)に首をつっこむのも野暮というものだろう。

そして、両手を広げ一直線に走ってくる横島。
もちろんこの男の頭の中では、抱き合いそして愛の語らい(笑)をするという事になっていた。
「みかみさあああああんっ俺のっ……げっ!!」
が、残念。
「人どおりの多い往来で名前を呼ぶなあああああああああっ!!!!」
べっきいいいいいいい!!!!
鮮やかな美神の右ストレートが、横島の顔面にヒットした。
横島の台詞ももちろん最期まで聞けない。
まあ考えるほどのことでもないが。

「往来で暴力をふるうっつーのもどうかと思うんやけど」
風に流されるほど小さな和馬の呟きは、二人に聞こえる事は無かった。
つづく

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