ザ・グレート・展開予測ショー

ドクターカオスの珍発明


投稿者名:KUMAさん
投稿日時:(01/ 9/ 5)


「うわははははーーっ、遂に、遂に完成したわい。これでわしは大金持ちじゃー。これで溜まりに溜まった家賃を一気に払えるんじゃーーっ」
真夜中にドクターカオスの雄叫びがアパートに轟きわたった。
「というわけでわしは疲れた。おやすみマリア」マリアにそういうと、ぶっ倒れるようにしてその場に横になるドクターカオス。
「イエス、ドクターカオスおやすみなさい」横になったカオスに優しく毛布をかけながらマリアは答えた。
死んだように眠っているカオスの前には、高さ1メートル半位のガンメタリックの釣鐘状の物体が鈍い光を放って鎮座していた。

翌日、目を覚ましたカオスは大いに悩んでいた。「ハテ、これは一体何じゃろう。」
目の前にある釣鐘状の物体。カオスはこれが自分が造った物である事を完全に忘れてしまっていた。
「マリア、これは一体何じゃ」マリアに尋ねるカオス。
「イエス、ドクターカオス、それは昨日、ドクターカオスが造っていたものです。マリア解析不能、正体不明」
こうなってはカオスにもどうしようもなかった。気を取り直して正体不明の釣鐘の解析作業に取り掛かる。
しばらくルーペを片手に釣鐘を観察するカオス。
「うん、これは何じゃ?」釣鐘の正面に小さな蓋があった。
「おお、この蓋は開けられるようじゃな。」
蓋を開けてみると中には球状の小さな空間があった。ややしばらく首を傾げながら思案するカオス。
「もしかすると」と呟くカオス。ふと何か思いついたようだ。
「マリア、すまんが、美神んところの坊主を連れて来てくれ」
「イエス、ドクターカオス。マリア、横島さんを連れて来ます」部屋を出て行くマリア。
外でマリアのロケット噴射の音がする。
「さてと、面白くなってきたわい。」謎の釣鐘を見ながら呟くカオス。その目にはヨーロッパの魔王として君臨していた頃の光が宿っていた。


―つづく―

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