ザ・グレート・展開予測ショー

彼女の名は?


投稿者名:KUMAさん
投稿日時:(01/ 9/ 4)


私は、自分の読みの甘さを呪った。この荒れ寺の事前調査は完璧だったはずだ。
確かに今回の仕事の相手はタチの悪い悪霊だったのだが、悪霊の力自体はBクラス程度のものであり、除霊そのものは決して難しいものではない。
事実、ほんの10分前ほどまで確実に悪霊を除霊していて、私は今回の仕事の成功を信じて疑わなかった。

しかし、真の敵はこの悪霊達ではなかったのだ。式鬼。それが敵の正体だった。
悪霊すべてを除霊したと思い込み油断していたとき、突然現れた炎を纏った巨大な髑髏の悪霊。式鬼だとすぐにわかった。
10体以上現れた式鬼が一斉に私たちを襲った。
この式鬼の奇襲に我々はほとんど成す術が無かった。
神通棍を使える私はかろうじて式鬼の攻撃から逃れることが出来たが、妹3人と助手4人すべてが倒された。とっさに張った結界も破られそうになっている。

私の名は、皇【と書いてすめらぎと読む】霊華22歳。GSだ。私がオーナーとなっている皇『すめらぎ』除霊事務所は、私とGS資格を持つ3人の妹で経営している。
私の実家、皇家は六道家ほど世間には有名ではないが、平安時代から退魔の一族として業界では有名である。門下生も多い。
ちなみに私の皇除霊事務所も超一流とまでは言わないが、一応一流としての評価を業界内で得ている。
事の発端は一ヶ月前に遡る。我が皇『すめらぎ』除霊事務所に、東京の一等地にある荒れ寺の除霊をと大手某不動産会社が依頼してきた。
大雑把な説明を聞くと、その荒れ寺の住職は10年以上前に亡くなっており、その後いろいろ複雑な経緯があって最終的に依頼主の不動産会社の手に渡ったらしい。
依頼主の詳しい説明では、土地の造成の為に寺の解体作業(仏像の運び出し作業)を開始したとたん、悪霊に襲われたということである。
その時、多くの作業員が大怪我を負ったという。幸い死者は出なかったらしいが。
その時の説明では、多分、作業員が悪霊の封印を知らずに壊したのだろう。と推測したのだが、その後わかったことだが、真実は違っていた。
仕事の依頼内容に対して、(依頼が来た時点では)報酬額も充分過ぎるもので、結局仕事を受けることにした。
余談だが、うちに頼む前に業界ナンバー1と言われる有名某除霊事務所に依頼したらしいが、うちの5倍もの報酬を要求されたという。
《確かにあそこなら・・・・》大粒の冷や汗が私の頬を流れた。

3人の妹達はかろうじて息があるようだ。だが、4人の助手達はかなり重症を負ったようだ。ぴくりとも動かない。
除霊アイテムは悪霊の除霊にほとんど使い果たし数も残り少ない。
「どうする。このままでは・・・・」
私は追い詰められていた。しかし、妹達が生き延びる可能性があるなら命をも捨てる覚悟で私は突破口を探した。
その時、一人の大柄な女性が我々の居るお堂に飛び込んできた。
彼女は、私と式鬼の間に立つと「私が囮になるから怪我人を連れてここから早く脱出しなさい!」と叫んだ。
すぐに式鬼の一匹が彼女に襲いかかった。「危ない!」私は彼女に向かって叫んだ。
その瞬間、彼女の右手から霊気の剣が出現した。
《えっ霊波刀!!》私は心の中で叫んだ。
襲いかかってくる式鬼は彼女の霊波刀の一振りで消滅した。
私は信じられなかった。噂には聞いていたが、本物の霊波刀を見るのは初めてだったのだ。しかも一撃で式鬼を消滅させる程の威力とは。
《一体何者なの。この娘は!》心の中で私は驚嘆した。
さらに信じられないことが起こった。彼女が消えた。いや、余りにも素早く式鬼の群れに飛び込んでいった為に、消えたように見えたのだった。
なんと凄まじい体術だろう。彼女は人間の限界を遥かに超える動きで次々と式鬼を倒していく。
私はその場に立ち尽くし、唖然として彼女を見ていた。
「あいつが囮になって戦っているうちに、早く怪我人を助け出さないと駄目だよ。」
棒立ちになっていた私に女の声が投げかけられた。私は振り返って声の主を見た。そこには、どう見ても小学校高学年、せいぜい中学一年生位の金髪の少女が立っていた。
彼女は小さな玉をポケットから取り出しそれを握ると念をこめる。
玉が輝くと、今までより遥かに強力な結界が私達の周りに展開される。式鬼が結界内に飛び込もうとしてもびくともしない。
「今の玉は何なの」
「文珠だよ。あいつ文珠を造る事が出来るんだ」
「ウソッ、文珠を造れる人間はいないはずよ。いるとしたらそれは神しか考えられないわ!」《文珠の事は知っている。しかし人間に作れるはずがない!》
「でも本当の事だもん」少女の強い口調の言葉に私は紡ぐ言葉を失った。
「ここはあいつに任せて大丈夫。それより早く怪我人を救け出さないと」
「でも、あの娘一人だけじゃいくらなんでも無理だわ」
「大丈夫。だって掛け値なしに世界最強のGSなんだから。あいつは。むしろ私達がここに居たらあいつの足手纏いになるだけだよ。あいつ、私達を気にして全力を出せないから」
「!!彼女、一体何者なの!。教えて頂戴!」私は女の子に聞いた。
「そんな話はあとあと。今は怪我人を救出することが先決」
冷静にそういうと妹達に自力で動けるか聞いていく少女。妹達は自力で歩けるまで回復したようだ。そして少女は重症を負った弟子達にヒーリングをしていく。
私も残っている回復の札を使って弟子たちを治療していく。

身長は175センチ以上ある。女性としては大柄だ。Gパンの上下をラフに着こなしているが、その中に隠されている肢体のプロポーションは抜群で、アメリカで活躍しているスーパーモデルといわれても誰も疑わないだろう。
多少幼さが残るが、切れ長の潤んだ目、澄んだ瞳と鼻筋の通った整った美しい顔は、男なら全員が全員振り向くであろう魅力的なものだ。
そして腰まである漆黒の長髪をなびかせて舞う様に戦う様は、まさに女神か天女を彷彿とさせる。
【お前、生まれを完全に間違えたな。】と作者。「うるせー!イランお世話じゃ!!」

彼女はすべての式鬼を自分に引き付けていた。正面から襲いかかってくる式鬼を袈裟懸けに霊波刀で切り裂く。一度の斬撃で消滅していく式鬼。
後ろから迫る式鬼は最小限のステップと上体の動きでかわす。
まるで360度すべてに目がついているような動き。素早い式鬼が翻弄されている。素晴らしい体術だ。
戦いは圧倒的だった。次々に霊波刀に斬られて消滅していく式鬼。
だが、彼女は気付いていた。式鬼の数がまったく減らないことを。消滅させてもすぐに湧き出してくるのだ。
《きりが無い。この式鬼達の力の源は何らかの呪詛だな。呪いの根源をたたかなきゃこいつ等はいくらでも湧き出してきやがる。》
彼女はGパンの後ろポケットから小さな玉を出した。文珠である。そして込めるキーワードは(探) 彼女は呪源を探知する為に文珠を発動させる。
念を込められ消える文珠、すぐに堂内にある仏像の一つが輝き始める。
「そこかぁー」
彼女は霊波刀の出力をさらに上げて、真一文字に輝く仏像に向かっていく。
彼女の突進を阻止しようと立ちはだかる式鬼を切裂き消滅させながら彼女は仏像に迫る。
バッキーン 高出力の霊波刀が振り下ろされ仏像が縦に真っ二つになる。
「ぎいゃああああぁぁぁぁぁぁーーーっ!!」
仏像から発せられる断末魔の悲鳴。
仏像の悲鳴とともにすべての式鬼も消えていく。
しばらくして仏像の破片が発火する。その青白い炎が堂内を鈍く照らす。
「完全に呪源はたたいた。もう大丈夫だな・・・・」彼女は呟いた。

私は弟子達の怪我を治療しながら、彼女の戦いの一部始終を見ていた。妹達も驚きのあまり声も出ない。
ただ一人で多くの式鬼を倒し、呪源である仏像を叩き壊し、呪いの源を粉砕した謎の女性ゴーストスイーパー。

《掛け値なしに世界最強のゴーストスイーパー》私は少女の言葉を思い出した。
私は彼女の元に駆け寄り心から礼を言った。是非名前をと尋ねると、彼女は優しく微笑みながら言った。「私の名前は教えられない」ごめんなさいと。
そして金髪の不思議な少女とともにその場から消えた。

「ふーっ」とため息をつきながら文珠による変身を解く横島。
「美神さんからよそのGSの助っ人はキツク禁止されてたからなぁ」呟く横島。
《しかし今回は人命にかかわることだから、無視は出来なかった》と横島は思う。恐らく俺の正体はわからんかっただろ。
「タマモも良く頑張ってくれたな。」タマモに礼をいう横島。
返事はせずにコクンとうなずくタマモ。
「でも、女のお前はすぅーごくカッコよかったぞ。お前、女に産まれた方が良かったんじゃないのか」とタマモが横島をからかう。
「ははは、俺が女になったら世界中のキレイなねーちゃんが泣いて悲しむぜ。」がははと横島が笑いながら答える。
「私はみんな泣いて喜ぶと思うぞ」 と冷静に突っ込むタマモ。しかし目は笑っている。
「さてと、美神さんの使いの途中だったな。早く事務所に帰ろうぜタマモさん。みんなが待ってる」
「うん」とうなずくタマモ。二人とも駆け出した。

ちなみに二日後、皇霊華とその3人の妹達が美神令子除霊事務所を尋ねてきた。その時横島を中心とした大騒動があったのだが、この話の顛末は次の機会に。

皇四姉妹が帰った後、嫉妬に燃える美神、おキヌ、シロにしばかれ、ぼろぼろにされながら、ほっぺたに四つのキスマークをつけた横島が涙と鼻水を盛大に出しながら魂の叫びをあげる。
「何で俺がこんな目にー!一体誰がちくったんじゃー!!」
「わたしじゃないよ」一人お茶をすすりながら横島の叫び声に冷静に答えるタマモであった。

その頃、「ほーほほほほほほほっ・・」オカルトGメンのオフィスで美神美智恵隊長の笑い声がこだましていた。

おわり

初投稿です.思いっきり妄想入ってます.ちなみに私はホモじゃありません.はっきりいって皆様のお目汚しにしかならないような駄文なのですが、笑って許してください.
また機会があれば投稿したいと思います.宜しくお願いします.

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