ザ・グレート・展開予測ショー

誤解(12)


投稿者名:hazuki
投稿日時:(01/ 9/ 3)

一方美神は、ネオンに彩られた夜の街を歩いていた。
普通、夜の街に一人の美女というシュチュエーション。ナンパ男がわらわらとよってきそうだが一人もよってくることがない。
それどころか、美神の歩く先はその場に居た人が後ずさってたりする。
それは、美神の全身から発せられるオーラとそのすさまじいまでの形相のせいであろう。
だが、その美神の前にくる人物が居た。
「何よ?」
ほとんど睨み殺されるのでは無いかと思われる視線を浴びつつ平然としている男。
にこやかというよりも、にやにやしていると言ったほうがいいだろう。
二枚目とはお世辞にもいえないが、不細工と言うほどでもない。
どこか愛嬌のある顔のつくりで憎めない。
「いや。忠夫があかんなら、俺とらんでぶーせんかなと思って美神令子さん。」
にやにやと笑みを顔に貼り付けたまま男こと和馬
だが、美神はそれには答えず
「…らんでぶーって今時言う奴いたのね。」
と至極もっともな感想を述べた。
「そうやでっ、今時こんなん言う奴珍しいやろ?俺と一夜過ごすのぜってえ後悔しないって」
にやにや笑いを止めずに和馬。
言ってる事はあからさまな誘い文句(しかもセンスの欠片も無い)なのだが、その口調と表情、そしてかもしだす空気のせいで、嫌悪感を抱かせない。
「どお?」
と人好きのする表情で和馬。
「お断りよ」
にっこしと極上の笑顔付きで美神。
即答である。
「え〜」
どことなく不服そうに、だが、その答えを予測していたかのように和馬。
「私をナンパなんぞしようなんて1000年早い。」
艶やかに笑う美神。
「じゃあ、俺の事雇いません?」
「へ?」
「俺、GSの資格欲しいから、修練もかねてのバイト先見つけてたんですよ。体力あるし、丈夫だし、運いいし、才能あるし、修行が目的やから賃金安くてもそれこそ、255円でも文句は無いですし♪」
これなら、ナンパじゃないですよねと付け加え和馬。
「嫌」
にっこしと美神。
さっき以上の返答の早さである。
「なんでですかー」
と不機嫌とまではいかなくとも少しばかり不服そうに和馬。
そして更に文句をいおうとするが、目の前の美神の姿に息を呑み言葉を失う。
美神は笑っていたのだ。
柔らかく、美しくだが、その瞳に現れる光は強い。
女性的な美しさと言うよりも、この人物がもつ美しさ言った方が正しい。
儚げな光ではなく燃えさかる炎のような。
「私を口説くなら、他の女が好きなのに、GSの修行のおまけでなんかしないでね」
そんなことした日には、血の雨みるわよ。
と付け加え美神。
これが脅しでもなんでも無いところが恐ろしい。
その言葉に苦笑する和馬。
脅しではなく、事実とその言葉の響きから理解しつつ苦笑できるこの男も、どこか神経がおかしいのだろう。
「なんでわかったんですか?」
そんな事言われた事ないのにと和馬。
「霊能者を舐めてもらっちゃ困るわよ。その言葉に「チカラ」があるかどうか位分かるにきまってるでしょ?」
と、ふんぞりがえって言う自分の気持ちをなかなか認めなかった鈍感霊能力者。
「そうかあ…あ、」
そして、和馬が何か言葉を返そうとした瞬間
「みかみさああああんっ」
と言葉にチカラを持っていると思われる男が一直線に走ってきた。
手には破られた二枚のチケットを持って。
つづく

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