ザ・グレート・展開予測ショー

軍団、戦隊、再始動!(裏)


投稿者名:AS
投稿日時:(01/ 9/ 2)




 ー軍団、戦隊、再始動!ー(裏)



 ーここはオカルトGメン、支部ー
 その『支部』の総責任者であり、一人の捜査官でもある『彼』は彼自身の恩師が任されている日本支部、つまり『本部』へと放火魔逮捕に協力する為、出頭していた。
 その彼・・・西条は現在『支部』の一室でくつろいでいる。休むには丁度いい大きさのソファーに身体を預け、束の間の休息に解放感を味わっていた。静かに独りごちる。
(やっぱりここは、落ち着くな・・・)
 
 ー日本オカルトGメンー
 アシュタロスとの戦いで、日本GS協会は世界中からその功績を認められる事となる。無論協会の力は強まり、その影響からI・C・P・O新日本支部が建設される事となった。その総責任者として『美神美智恵』が選ばれる。以前の日本支部であったここは西条を総責任者として、新たな再スタートをきる事となった。
 
(ふぅ・・・)
 くつろぎながら、想う。
 一日を優雅に過ごす。それが自分の基本姿勢だと彼は認識していた。仕事に行き詰まるなどして、責務を果たすべく徹夜で事件解決に尽力する時もあるが、それでどれ程汚れようともそれは尊い人命を救う為。自分の優雅さには何の陰りも無い。彼自身は常にそう思っている。
 しかし!しかしだ!
(いくら何でも、あんなスーツの使用許可を取る為に徹夜までして・・・このままでは僕の美意識が・・・よし!)
 前々から抱いていた迷いに対し、遂に彼は答えを出した。
「今回の事件に関して僕はみんなのバックアップに回ろう!そうさ!人には向き不向きというものがある!うん!」
 ソファーから立ち上がり彼は部屋を出て、支部を後にする。
 都合の良い言葉を並べつつーー西条輝彦はGメンとして果たすべき『責務』よりもーー己自身の『誇り』を選んだーーー

「で、どうしても抜けたいの?」
「はい!」
 西条は今、皆が集まる『放火魔対策室』で恩師と向き合っていた。ほぼ全員揃っているが唐巣神父だけはいない。モニター室で検証を続けているらしい。
「困ったわね。青は絶対必要なのに・・・こうなったら誰か別の人に頼むしか・・・」
 その時、二人の後ろで椅子に腰かけていた、バンダナを巻いた青年が勢いよく手を挙げた。
『お、お母さんっっ!!!』
 ガン!ドゲシ!
『誰が誰のお母さんだ!!?』
 美神と西条のコンビネーション・アタックにしぶとく耐え、バンダナ青年・・・横島忠夫は喋り続けた。
「お願いです!俺に・・・もう後生ですからもうピンクは、ピンクだけはーーーー!!!」
 血涙しながらの叫び。果たして答えは?
「横島君・・・貴方の言いたい事は分かったわ・・・」
 血の涙が喜びのそれに変わる。
「じゃあ青は魔鈴さん、お願いね」
「え!?・・・は、はぃ・・・」
 ー涙腺、決壊ー
『な、何言うてはるんですかぁーーー!!?あんた、あんたさっき分かったってぇぇぇ!!!』
「ええ、後生ですからピンクだけは自分が着る!でしょ?』
 ーなけなしの尊厳爆破5秒前、5・4・3・2・1ー
 ー0ー
『ぎゃあああああああああ!!!!!』
 ー屍が産まれたー

 『屍匠』は弟子に背負われ看護室へ運ばれていった。それに黒髪の少女も付き添い、西条も安堵の表情で場を後にした。
「さて、これで西条君が抜けても安心ね・・・」
 残る戦隊員は皆、戦慄の眼差しを彼女へ向ける。
(さ・・・流石は私のママ!)
(これが、この人が・・・初代GS美神!)
(先生!この時程貴方の苦労を思い知った瞬間はありません!)
 各々がそれぞれ違った感想を抱いているとー・・・
 バーーーン!
 西条が血相を変えて、対策室へ戻ってきた。
『ど、どうしたの!?西条さん!?』
 揃って声を上げた美神と魔鈴を(珍しく!)無視して、彼は再び恩師と向き合った。震える声を出す。
「勝手かと思いますが、もう一度僕を放火魔『抹殺』に加えてください・・・ご丁寧にホテルの僕の部屋だけを黒焦げに・・・今まで知り合ってきた娘達との愛のメモリーまでが・・・!」
 そこまで聞いてピクリと、反応した女性の眼差しがブリザードの様な凍える冷たさとなるが・・・復習の念に燃える西条はそれに気がつかなかった。一歩前に進み出ようとした実の娘と現役の魔女を、美智恵がそっと制する。
「西条君・・・今度こそ、本気なのね?」
「はい!」
 何の躊躇もせずに答える。美智恵は彼にもう一つ違う問いかけをした。
「あのスーツの着用は義務よ・・・予備に残るのは桜色と桃色だけだけど・・・良いわね?」
「は・・・いぃぃ!!?」
「嬉しいわ、西条君。ピンクの横島君、桜色の氷室さんと揃った時、記念に一枚撮りましょうね」
 語尾にハートが見えた。何と恐ろしい桃色のハート。先程までの『熱さ』は屍の『冷たさ』に変化した。汗が噴き出す、身体が震える、視界が歪むーーー・・・美意識完全爆破3秒前。
 3・2・1・・・0!
 爆破!

『ギャアアアアアアアアアアア!!!!!』

 ーその瞬間、第二の屍と、ピンク副戦隊が誕生したー



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