ザ・グレート・展開予測ショー

思う人


投稿者名:トンプソン
投稿日時:(01/ 9/ 2)

あの許された瞬間、思いに耽っていた。
下準備期間や暗躍の最中でも気の遠くなりそうな時が有ったが、意外に物事を深く考えてはいなかったのである。
でも最後の一瞬には、やはり魔人と言えど考えていた。ある意味それは頭脳を持つ本能的な欲求といえる。
しょうもない思い出から、天使、魔族の存在を肯定したり否定した事。
存在の生死に思いを馳せる。
早春の東京湾。満の空、光の衣。体の力が抜けていくのもよい心地だ。
魔中の魔と言われた魔人は考えていた。なぜ私はこの「死」という結果に満足しているのだろうか、と。
これは必然か、それとも偶然か?

おとといの夜に、私は部下に己の心境を述べた。そして倒された。自分の意思で。
だが、もしあの卵が作動していたら、どうなっていたのか、消滅に抵抗しただろうか。

今更どうでもいい事だ。だが、思考してしまう。仮想世界、私が主になって、そんな事を考える。
魔中の魔と言われ、最後の戦いの最中に思った事。

俺も許されたか。
私の思いは最後まで残ってくれた部下にだけ話した。

なぜ、魔なのだ?それすらも分からなくなる時があった。
なぜ、悪なのだ?
別にそんな事はどうだっていいことだけど、やはり悩んだ。
その思考は何度も振り払った。

もう、俺の思考も消えつつある。
それでも、思い起こす、なぜ思う?それを考える。
で、結局行き着く先は、笑顔を、せめて笑顔で消えていく事だった。
折角、許されたのだ。そんなもんである。ただ、心残りは、
別段、私が居ようが居まいが、この世界は、あまり変らないような気がする。

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