ザ・グレート・展開予測ショー

黒(その九)


投稿者名:NATO
投稿日時:(01/ 8/30)

「横島をしってるの?」
タマモが聞く。まさか誰一人としてここで他人から横島の名を聞くとは思わなかっただろう。
「ええ、小学校の時の同級生です。そういえばあいつが小学校の頃引っ越してからあってないな。東京にいくって言ってたけど、今はどうしてるんですか?」
夏子は遠い目をしている。一方その声に“同級生”以上のふくみを感じて、とても和やかな雰囲気になる事務所面々。
「あなたは、横島が好きだったの?」
ここでタマモの単刀直入な質問に約3人を取り囲む空気が変わる。
「え、ええ、わたしの初恋の人です。結局告白もできないまま引越されちゃいましたけどね。」
異様な空気にとまどいながらも夏子がいう。
「ほほほ、折角大阪まで出てきたんだから、いろいろとみて回らなきゃね。じゃあ、今日の仕事はここまでですので。おきぬちゃんすこしでかけましょ。」
ただでさえ暗いおきぬをこれ以上刺激しないよう、美神が連れ出そうとする。ただし、自分もこれ以上聞きたくないと思っていることはいうまでもない。
「・・・わたしはいいです。美神さんいってきてください。」
ひゅ〜どろどろとでも聞こえてきそうな声である。
「あ、ならわたしが案内しましょうか?」
夏子が言う。
「ううん、いいわ色々みて周りたいから、ま、そのぶんじゃそこの二人も来そうに無いし、一人で色々見てくるわ。」
美神がでかけていくと、さっそくシロがいった。
「先生、いや横島どのはどんな子供だったのでござるか?」
「う〜んちゃらんぽらんで、いいかげんで、すけべな問題児だったな〜。でもやるときはやるっていうか・・・。まあ、とにかくなぜか同じクラスの子たちからはもてててまあ、わたしもその一人だったけどなんであんなやつをって首をかしげてたわ。友達も多かったし、とにかくやさしかった。そういえばこんなこともあったわ。というかこれがあいつを好きになった原因なんだけどね。」




今までの コメント:
[ 戻る ]
管理運営:GTY+管理人
Original GTY System Copyright(c)T.Fukazawa